道東観光 2
すっかり足止めしてしまいましたが、苫小牧の夜を堪能しましたか?「メモリーグラス」のヒット曲で知られるシンガーソングライターの堀江淳が苫小牧の出身です。活動休止後、故郷に帰ってスナックのママをやっているという噂が流れましたが、オネエ系のシンガーだったのでママというのも納得できますが、「水割りを下さい・・・」と歌っていた人が今は水割りを作っているんでしょうか?事実関係を確認していないので、あくまで噂ということに留めておきましょう。やっと苫小牧を出発できますね!その前に道東観光では苫小牧の東側の一部しか通らないので、市の西側にある見所をひとつ紹介しておきます。=樽前ガロー= 苫小牧市の東端、白老町との境界線に近くで樽前山の南側山麓に位置した場所で、河川が渓岸の凝灰岩を浸食し、ほぼ垂直に近い切り立った斜面には、コケが一面に張りついており、緑のカーテンを拡げているような奇観を呈している。コケの種類はエビゴケ、オオホウキゴケなど60種類以上に上る。ガローとは切り立った崖という意味で樽前山の反対側の支笏湖に有るコケの洞門に類似した景観です。その景色は高千穂峡や耶馬渓を彷彿させるような渓谷美です。北海道に来て九州も観光できた得をした気分になれます。苫小牧を出発して、えりも岬を目指して日高の海岸線を進んで行きます。今日は何とか50kmぐらい先の日高町門別までは辿り着きたいと思います。★ 苫東工業団地 ★苫小牧東部地域(略称:苫東地域)の開発は、昭和46年北海道開発庁(現国土交通省北海道局)が、「苫小牧東部大規模工業基地開発基本計画」を策定し、重厚長大型の工業基地を目指した国家的プロジェクトとして開発がスタートしました。苫東地域は、苫小牧市中心部から東へ約12km、札幌市から南へ約60km、新千歳空港から約10kmの道央地域南部に位置し、苫小牧市、安平町、厚真町の1市2町にまたがる総面積10,700haに及ぶ広大な開発面積を有しております。 東西9km、南北12kmの苫東地域は、良好な自然が残された樹林地、湖沼群等を有しており、平成19年6月には工業地域として初めての全国植樹祭が開催されました。このことは、苫東地域が正に自然と共生した自然豊かな開発エリアであることの証といえるでしょう。 新千歳空港に近接し、地域内を高規格道路が横断し、また、国際拠点港湾である苫小牧港東港区を擁し、国際港湾物流の要となっております。しかし、この様な良い環境・条件にもかかわらず、企業召致が思うように進んでいません。その理由の一つに人材の現地採用を条件に挙げている点と、部品等を納入する優秀な町工場不足にあると言われています。そこで平成7年には計画の見直しが行われ、「苫小牧東部開発新計画」が策定され、産業生産機能、学術研究機能、居住生活機能などを備えた「自然と共生するアメニティに満ち溢れた複合都市形成」を目指すこととなりました。 また最近では広大な敷地をメガソーラー施設として活用しようという動きもあります。いずれにせよ、国内最大規模の工業地帯を何時までも空地にしておくのは勿体ないことです。この工業地帯の東端に位置する辺りには苫東厚真発電所 (火力発電所: 総出力 1,650,000kW)が豊かで安定した電力を供給しております。工業地帯の中でも一際高い煙突なのでよく目立ちます。火力発電所なのでエネルギー源はもちろん石炭ですが、苫小牧では天然ガスが噴出している地域があるため、輸送コストの抑制と環境問題に配慮してガス発電への取り組みが研究されています。苫東工業地帯を通り過ぎると国道は海岸線に近づき、むかわ町に入ります。かつては鵡川町(むかわちょう)でしたが、2006年、穂別町と合併しむかわ町が誕生しました。日高管内の鵡川町と胆振管内の穂別町の合併はいわゆる越境合併で、県を超えた町どうしの合併の様なものですが、同じ北海道内なのでさほど困難なく成立しました。八雲町と熊石町の合併も同じケースでした。かつての鵡川町は「ししゃもとタンポポの町」として知られていました。◆柳葉魚(ししゃも)シシャモは北海道の太平洋沿岸の水深120mより浅いところにしか分布していない日本固有の魚です。10月中旬~11月下旬になると特定の河川に群れを成して遡上し、河口から1~10km上流の砂れきの川底で産卵します。遡上する河川は胆振地方の鵡川、日高の沙流川、十勝川、釧路地方の茶路川、阿寒川、新釧路川、別寒辺牛川、尾幌分水川など、産卵行動は雄雌1尾ずつで行われ、雌は複数の雄とペアを組み数回に分けて産卵します。孵化後1年半を経過した2年魚の多くが産卵のために河川に遡上します。調理法は干したシシャモを焼いて食べるのが一般的ですが、鵡川産は身が大きく厚みもあるので刺身や寿司で味わうことができます。なお、市場に大量に出回っているのは「カラフトシシャモ(カペリン)」と呼ばれる代用品で、全く別物と考えてよいでしょう。どうぞ本物のシシャモをぜひ味わって下さい。町の中心部を流れる鵡川の河畔の「たんぽぽ公園」は川岸に広がるたんぽぽの黄色いじゅうたんは絶景で、ちょうど今が見頃です。2010年ノーベル化学賞を受賞した鈴木章北海道 大学名誉教授は鵡川町の出身です。もう少し進みたいのですが、そろそろ疲れたので今日はこの辺で終わりにしましょう。皆さんはむかわ温泉四季の風でゆっくり休んでください。