えー、先週予想を越えたニュースが流れました。つーても、コンシューマー関係にはそれほど影響ない話ですが、健忘録として書きたいと思います。
そのニュースとは、「フェーズ・ワン社がリーフ社を吸収合併した。新たにリーフ・イメージング社を作り営業する」というもの。
これがゲゲンチョってことなんす。
知らない人のために解説します。両者とも中判サイズのプロシューマー向けデジタルカメラバックを開発製造販売している会社で、いわば2大巨頭。
リーフ社はイスラエルで創立。デジタルカメラ誕生のかなり初期から、大型センサーを搭載したデジタルカメラバックを作って来ました。僕が最初に触ったのが、確か36ミリスクエアのデジタルカメラバックで、93年頃だったと思います。当時デジカメといえば35万画素の時代に400万画素ぐらいあったような記憶あり。
その後リーフ社は印刷機器製造会社のクレオ社(やっぱりイスラエル)が買収し、数年前に今度はコダック社がクレオ社ごと買収しました。
あってる?
フェーズ・ワン社は93年にデンマークで創立。もともとはドラムスキャナを作る会社でしたが、デジタルカメラバックを作るようになりました。日本に来たのは2000年前後だったような記憶があります。
フェーズ・ワン社のデジタルカメラバックは使わなくとも、キャプチャー・ワンという極めて秀逸な現像アルゴリズムを持ち、他社のRAWデータにも親和性が高い現像アプリケーションをご存知、あるいは使っている方もいらっしゃることでしょう。今度(今更ともいう)特集しようかと思っていますが、値段もガッツリ落ちましたし、非常にお勧めです。
そんな両者が一緒になっちゃった、つーんだから、驚きでしょ!
そー思っていたら、今夜もういっちょ別のニュースが入って来ました。
本題前に予備知識アゲイン。
リーフもフェーズワンも様々なマウントを持ち、様々な中判カメラに取り付けることが可能です。「今は亡き」カメラも含めると、ハッセルブラッドVシステムとHシステム、マミヤ645MFとAFと67、あたりが主立ったカメラで、コンタックス645、ブロニカ、フジフイルム6x8、ローライ、4x5等のビューカメラにも取り付け可能です。要するに、フィルムマガジンの替わりなんです。
んで、ここ最近になって両社にプライベートブランドカメラが出て来ました。マミヤ645AFDにフェーズワンの名前を、ローライAFiにリーフの名前を載せて。
はい、やっと本題。
先ほど仕入れた情報によると、ローライ社、つまり、フランケ&ハイデッケ社が事業終了となった模様です。
わかりますか?
ローライの製品がこの世から消えるってことです。
予定日は今年2009年の9月だそうです。
二眼レフのローライフレックス祭り終了後は、それほどヒット商品に恵まれませんでしたが、今日までいいカメラを送り出して来ました。そのローライが終わりを告げたのです。
たぶん駒沢商会の新二眼レフ(プラナー、ゾナー、ディスタゴン)は、ライセンス製造だったと思います。でも、何があるかわからないので、欲しいと思っていた人は、買いに走った方がいいかもよ。
閑話休題。
7月4日22時現在で、デジカメWatchにもDigitalCamera.jpにも記事は出ていませんね。
さぁ、これで中判の世界はどーなるのでしょうか。
ローライが事業終了で、リーフ、つまり今後のリーフイメージング社へカメラの供給は白紙になったと思われます。フェーズワンはリーフの、つまりローライAFiというカメラの販売も視野に入れていたはずですから、大きな誤算になるのでしょうか。
妙な言い方をすれば、フェーズワンとくっついていたマミヤは棚ぼたで大喜びかもしれませんねぇ。マミヤは土俵際いっぱいだったのに、水入りで体力を戻して、相手(中判製造他社)の体力消耗で、いつの間にやら賜杯にめちゃめちゃ近づいたとも言えるかもしれません(笑)
すなわち、現状で中判カメラを製造しているのは、ハッセルブラッドとマミヤだけになっちゃったってことね。ハッセルもVシステムを事実上切っちゃってH3ばっかりだし。まぁ、ツァイスが付かないH3なんて、魅力ゼロだし。
フィルムを使いたけりゃ、中古を使え。デジタル使いたきゃ、マミヤかハッセルを使え。ってことに。
ね、ローライの終焉は、ゲゲリンチョって感じでしょ。
と、思ったけど、この世界へ殴り込みを掛けて来ている新興勢力がいたっけ?
ライカS2だ!
「街路樹」
Teikoku Kougaku ZUNOW 5cm F1.1
安原一式
FUJIFILM Velvia 100F
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ローライよさようなら。ライカよこんにちは♪ なのかもしれませぬ。
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