今さら自分ごときがどうこう言えるものではないのだが、今回の提訴の件、雷句誠先生には頑張ってほしいと思う。
雷句先生のブログにある陳述書を何度も読み直し、いかに自分が恵まれた境遇でマンガを描けていたかが身にしみた。2007年の1月から12月まで、今は亡き「コミックガンボ」での「人間噂八百」が、ほぼ1年の間一度も落とさず続けられたのも、話の分かる担当編集と、あまりマンガの内容に関してうるさく言わない編集部があったからだ(単に編集長や副編には放っておかれたのかもしれないけど)。雷句先生たちはこれまでずっと、苦しくても愚痴をこぼせる環境がないまま、それでも毎週毎週仕事をこなされてきたんだなあ。
そして驚いたのが、原稿料の安さ。ガッシュというヒットを飛ばしたのに、一枚13000円って。この際ばらしますけど、自分は一枚8000円だった。「安いなあー」と思っていた。連載を休まなかったのも、マジメに働いたというよりも休んだら生活が出来なくなるからなんだけど(後で分かったことだけど、他誌の新人ギャラを基本にしたらしい。編集部には他のマンガ雑誌から来た人が何人もいたから)。で、それよりたった5000円しか高くないなんて。絶対安いですよ、それ。竹熊健太郎先生のブログを読むと、「雷句先生の13000円は高くも安くもなく妥当」と書かれているけど、超安いです! もし雷句先生が妥当なら、オレなんて幾らになるんだって話だよ。
もちろんマンガ家のギャラは原稿料だけじゃなくて、単行本が出れば印税も入ってくる。たぶん雷句先生の収入は、原稿料よりも印税の方が多いだろう。でも、「単行本が売れているから原稿料安くてもいい」と小学館が思っているなら、ずいぶん寂しい話だ。
実際の所、自分が雷句先生に対してできることは何もない。遠くから応援するしかできないのが歯がゆい。もし裁判が雷句先生側の勝利で無事に終わり、再び雷句先生がマンガを描き始めることになったら、そのときはどうか編集部さん、十分高い原稿料を払ってください。
…結局、金の話? …プロ野球だって落合以降一億円プレーヤーが出てきたわけだし。関係ないか。終わり。
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