第十五話8 :試合のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/06/09(金) 00:05:46.23 ID:7RkSa8bO0スコア |1|2|3|4|5|6|7|8|9||R|H|E| ROK.|1|0|0|0|1|0|0|0|2||4|12|0| VIP .|1|0|0|0|0|2|0|0|-||3|8.|1| 投手成績(個人成績は試合開始前のもの) 内藤( ^ω^) -勝 -敗 防御率-.-- 奪三振-- 投球回--- 完封-- 完投-- 投球回:9 打者:41 被安打:12 被本塁打:1 奪三振:6 四死球:5 失点:4 自責点:2 畑(^・J・^) 21勝 3敗 防御率2.15 奪三振191 投球回213 1/3 完封4 完投9 投球回:8 2/3 打者:36 被安打:8 被本塁打:1 奪三振:14 四死球:5 失点:3 自責点:3 11 :試合のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/06/09(金) 00:07:32.56 ID:7RkSa8bO0 野手成績(個人成績は試合開始前のもの) ヴィッパーズ 一番センター 長岡( ゚∀゚) 8年目 26歳 .306 11HR 54打点 1.右安 2.三振 3.空振 4.四球 二番レフト 荒巻/ ,' 3 17年目 37歳 .288 15HR 65打点 1.犠打 2.三ゴロ 3.空振 4.右安 三番ライト 毒田('A`) 10年目 31歳 .329 28HR 111打点 1.中安 2.空振 3.右二塁打 4.中直 四番ファースト ニダ<ヽ`∀´> 3年目 29歳 .280 35HR 107打点 1.左安 2.四球 3.右飛 4.空振 五番キャッチャー ショボン(´・ω・`) 9年目 30歳 .312 18HR 115打点 1.四球 2.一ゴロ 3.中本 4.空振 六番サード 笑野( ^Д^) 13年目 36歳 .256 21HR 69打点 1.投併 2.四球 3.空振 4.空振 七番セカンド 椎名(*゚ー゚) 5年目 26歳 .275 6HR 43打点 1.二ゴロ 2.犠打 3.四球 4.空振 八番ショート 津村ξ゚△゚)ξ 5年目 26歳 .246 8HR 31打点 1.三振 2.空振 3.空振 4.中安 九番ピッチャー 内藤( ^ω^) 1年目 18歳 .--- --HR --打点 1.空振 2.空振 3.空振 4.中二塁打 12 :試合のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/06/09(金) 00:09:23.22 ID:7RkSa8bO0 ロケッターズ 一番ショート 井蓋(◎´∵`◎) 14年目 32歳 .328 8HR 31打点 1.右本 2.中安 3.左安 4.中飛 5.空振 二番ライト 高掛(['][,]) 10年目 28歳 .276 26HR 75打点 1.左飛 2.空振 3.右二塁打 4.一ゴロ 5.二失 三番センター 近城( ´金`) 9年目 30歳 .316 18HR 61打点 1.遊ゴロ 2.左安 3.右飛 4.左飛 5.四球 四番レフト 榊彡 ´ー`) 19年目 40歳 .309 45HR 124打点 1.空振 2.二併 3.左安 4.四球 5.三振 五番サード 村者(ムΘラ) 8年目 26歳 .284 36HR 106打点 1.中飛 2.中安 3.中安 4.四球 5.右二塁打 六番ファースト 古者[`↓´] 7年目 25歳 .268 34HR 98打点 1.右飛 2.空振 3.四球 4.中飛 七番セカンド マムウェイ(0´く`0) 4年目 29歳 .298 21HR 89打点 1.四球 2.遊併 3.遊ゴロ 4.一ゴロ 八番キャッチャー 哀歌(^亮^) 12年目 30歳 .241 9HR 42打点 1.右二塁打 2.投内安 3.三振 4.三直 九番ピッチャー 畑(^・J・^) 13年目 31歳 .205 2HR 8打点 1.三振 2.犠打 3.空振 4.左安 16 :第15話 ◆azwd/t2EpE :2006/06/09(金) 00:12:47.73 ID:7RkSa8bO0 【第15話『昂揚』】 (解´Д`)『ヴィッパーズはいい作戦を取ったんですがね』 (実・Д・)『と、いいますと?』 (解´Д`)『津村のヒットに関しては先ほど申し上げた通り、畑の慢心がにじみ出たものでしたが……内藤に対しても、同じことが言えました』 球場はまだ騒然としている。喪名の抗議は続いていた。 (解´Д`)『ピッチャーの内藤を打席に立たせたことで、バントという選択肢がまず浮かぶ。そして内藤は実際にバントを構えた。瞬間、畑の頭からヒッティングの可能性は消えたことでしょう』 (解´Д`)『内藤が3三振していたこともあわせると、バスターという考えは畑の頭に全くなかったでしょうね。そして、津村が走ったことで球が甘くなった』 (解´Д`)『内藤がそれを上手く捉え、津村が本塁へ……津村の走塁は、まさにプロの技と言うべきもので、完璧だったのですが……』 試合が中断されている。抗議は、既に十分以上続いていた。 内藤はジャケットを羽織って二塁ベース上で抗議を見つめている。真剣な眼差しではなく、視線は宙をふらついていた。 結局、喪名の抗議は二十分近く続いたが、最後は怒りのぶつけどころを失ってベンチに帰っていった。 塁上の内藤を考慮しないわけにはいかなかった。 球審が球場のファンに事情を説明し、試合が再開された。 (実・Д・)『さぁ、試合再開です! ツーアウトランナー二塁! ロケッターズ、優勝まであとワンナウト!!』 打席には一番長岡。 バットでホームベースの両端を叩いて、ストライクゾーンを確認する。審判を一瞥したあと、畑に視線を移した。 闘志が横溢していた。 17 :第15話 ◆azwd/t2EpE :2006/06/09(金) 00:14:45.87 ID:7RkSa8bO0 (^亮^)(冷静さを欠いてるな……よし) 哀歌がサインを繰り出す。要求は、シンカー。引っ掛ける可能性が一番高い。 (^亮^)(正直、さっきのはセーフだ。キャッチャーの俺もよく分かってる……が、審判の判定は絶対さ) (^亮^)(しかし、判定には納得いってないんだろうな……そういうときが、一番打ち取りやすい) 哀歌がミットを前に出した。畑がボールを投げ込む。 長岡の怒りが、見て取れるようだった。低めに沈むボールを、強引に捉えにいった。 しかし、芯を食った。 (実`・Д・)『打ったァァァァッ!! ピッチャー強襲ッ!!』 畑の足元を、抜けた。 しかし、哀歌は安堵した。ショートの井蓋が、センター方向にまで回りこんでいる。 試合終了。間違いなかった。 白塁が、ボールを遮らなければ。 (実`・Д・)『おぉぉぉぉーっとぉぉぉ!!! ボールがベースに当たってバウンドしたァァァァ!!』 セカンドベース後方で待ち構えていた井蓋が、一瞬打球を見失った。 井蓋の右方をボールが転がる。 慌てて追いかけ、井蓋が右手でボールを掴んだ。 そのときには、既に内藤は三塁を回っていた。 (実`・Д・)『内藤ホームに向かっている!! 井蓋、バックホォォォ――――――ム!!!!』 18 :第15話 ◆azwd/t2EpE :2006/06/09(金) 00:17:04.93 ID:7RkSa8bO0 ボールがホームに返って来る。 際どい、と内藤は即座に感じた。このままでは、アウトになってしまうかも知れない。 (;^ω^)(もっと速く……もっと速く!!) 内藤は、咄嗟に両腕を広げた。そして、更に加速していく。 誰の眼にも明らかなほど、速度が上がっていた。 ⊂二二二( `ω´)二⊃「うおおおおおおおおおおおお!!!」 (実;`・Д・)『内藤、両腕を広げています!! 滑空するかのようなポーズ!! ホームに突っ込んだァァァ!!』 内藤がヘッドスライディングでホームに駆け込む。 哀歌がすかさず、内藤にキャッチャーミットを向けた。 (実`・Д・)『これはっ……!?』 内藤の右手がホームベースに触れた。 しかし、哀歌のミットも間違いなく左手に触れている。どちらが速いか、先ほどよりも微妙なタイミングだった。 だが、この判定は球場に居る全員が、はっきりと分かった。 (審゚O゚)「セ―――――――――フ!!!」 哀歌のミットには、何も入っていなかった。 焦った哀歌が、ボールを捕球しそこねていた。白球がホームベース付近に転がっている。 21 :第15話 ◆azwd/t2EpE :2006/06/09(金) 00:19:11.47 ID:7RkSa8bO0 内藤が、生還した。 4-4。ヴィッパーズが土壇場で同点に追いついた。 球場の熱気が最高潮に達していた。 ('∀`)「最高だぜコノヤロー!!」 ( ^Д^)「ナイスランだ!! 追いついたぞぉぉぉぉ!!」 (*;ー;)「ありがとう!! 本当にありがとう!!」 ベンチ前で何度も何度もハイタッチした内藤。手が赤くなっていた。 ( ´∀`)「よくやってくれた! 津村、内藤!」 ξ*゚△゚)ξ「凄いわ内藤……同点よ! 優勝はまだ分からないわ!!」 内藤は嬉しさで何も喋れなかった。どんな言葉を使っても、この気持ちを表現できそうになかった。 内藤はサヨナラを信じ、しかし同点のまま終わり延長に突入する可能性も考えて、キャッチボールを始めた。 しかし気は漫ろで、何度も何度もマウンドとバッターボックスを確認していた。 (実・Д・)『同点に追いつきましたヴィッパーズ、尚もツーアウト二塁のチャンス! 打席には二番荒巻!』 今までとは違い、背筋を伸ばして、少し体を硬くした荒巻が打席へ。 畑は、俯き加減のままボールを握っていた。 強く、強く、潰れそうなほど、強く握り締めていた。 ベテラン荒巻の体が、更に強張った。 23 :第15話 ◆azwd/t2EpE :2006/06/09(金) 00:21:22.86 ID:7RkSa8bO0 畑が、力強く足を踏み出し、残像しか残らないほどの早さで腕を振った。 剛速球がキャッチャーミットに向かっていた。 (実・Д・)『詰まった! サードゴロ!』 三塁手の村者が難なく捕球し、ファーストへ送球。 荒巻の全力疾走及ばず、スリーアウトとなった。 (実・Д・)『ヴィッパーズ、サヨナラならず! しかし同点! 九回裏、ヴィッパーズ同点に追いつきました!! 試合は延長へ!!』 (´・ω・`)「行こう。今日は最後までお前だ。俺が全力で支えるから、ついてきてくれ」 (;^ω^)「分かりましたお!」 内藤がキャッチボールを終え、一塁線を越えて、十回表のマウンドに登った。 肩は重くなく、腕はむしろ軽い。 しかし、球数は150を越えていた。 第15話 終わり ~to be continued 第十六話へ ジャンル別一覧
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