緑水晶※こちらはちょっと古い記述になっております。新しい記述・写真はこちらをご覧ください 写真はリンク先のページ上部にメニューがあります。 緑水晶 ……水晶そのものの色ではなく、中に混じった鉱物による色 ●アクチノライトによる緑……ギリシャ産緑水晶 アクチノライト(Actinolite/緑閃石)に、よる発色。 ルーペ+デジカメのルーペで超アップにしたら、 針状のインクルージョンが見えました。 よくほくろみたいにくっついている黒くて丸くてちいさいものは、赤鉄鉱。 ●クローライトによる緑……ヒマラヤ産緑水晶 石全体が緑というよりも、一部分に苔のようなものが入って 緑に見えている感じが多いです。 この緑色の苔のようなものはクローライト(Chlorite/緑泥石)です。 ●エピドートorビソライトによる緑……マダガスカル産緑水晶 緑というより「抹茶ミルク色」の緑水晶です。ファントム状に緑色が付いていることもあります。 この色は緑簾石(エピドート/Epidote)発色という説と、 ビソライト(Byssolite/繊維状に結晶したアクチノライト)による 発色という説があります。 ※画像ではエピドートになっていますが、今のところ、エピドートなのかビソライトなのか不明です。 ●ヘデンベルグ輝石による緑……ダルネゴルスク(ロシア)産緑水晶 ミントグリーン(パステルグリーン)のものと、クローライトに似た深い緑の石がありますが、 どちらもヘデンベルグ輝石(Hedenbergite/灰鉄輝石)による発色です。 ●クロム雲母による緑……パキスタン産緑水晶 まるでクリソプレーズのような鮮やかなパステルグリーンの緑水晶を見ることがあります。 これはフクサイト(クロム雲母)によるものだということです ※ちょっとおまけ パワーストーンのグッズなどでは、アベンチュリン=緑水晶と紹介されることが多いですが、 アベンチュリンは、ほとんど結晶の形になりません。 石英=結晶の形を持たない 水晶=石英の中でも純度が高く結晶になったもの と考えると、アベンチュリンを緑水晶というのは、あまり正しくないかも。 ただし、ごくまれにクロム雲母を含みながら結晶した「緑水晶」も存在するそうです。 ※ちょっとおまけ その2 昨年のミネラルショーでは、中国産の「ニセモノ緑水晶」が出回ったようです。 たいていがクラスターで、表面に緑色の小さな結晶が付いていて、全体的にはかなり鮮やかな緑に見えます。 これは、天然のものではなく、白水晶に後から緑の結晶を付けて作ったものです。 クラスターを網の上に載せて宙づりにし、緑の結晶の元となるものをふきつけて再結晶させているのだとかで、 けっこう手間がかかっているそうです。 このように作っているので、クラスターの底部を含め、全面が小さな結晶で覆われているのが特徴です。 見た目はきれいですが、これを「天然緑水晶」として販売するとなると問題です。 もどる 「石メモ」トップへ ●煙水晶と黒水晶へ ●黄水晶と紫水晶へ ●紅石英へ つづく ●青水晶へ ●姿を変えた石英へ ジャンル別一覧
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