まさにシャンパン色。
さわやかな金色に色づいた透明なこの石をラブラドライトだと言って、信じていただけるでしょうか?
ラブラドライトといえば、モルフォ蝶を思わせるラブラドレッセンスが特徴。
金色だったり、緑っぽかったり、たま~にピンク色だったりしますが。
ラブラドライトといって思い浮かぶのは、青い光を浮かべたあの石。
角度によって光が浮かばない地の色は、こんにゃくにも例えられる、さえない灰色、または鈍いカーキ色。
その石がなぜに金色!?
いや~、びっくりしましたね。
このラブラドライトを知ったときは。
なぜに金色、こんなに金色、いったいなぜ!
小さいのでいいから欲しいものだと探していたんですが、ほかの石に紛れて見落としているのか、元々確かに少ない石なのか、長い間見つけることができませんでした。
ゴールデンラブラドライトという名前で流通しているらしいとわかっても、きらびやかにカットされてジュエリーになっているか、金色のラブラドレッセンスを浮かべる、ふつうのラブラドライトかのいずれかです。
探した末に、小さいとはいえタンブルを見つけることができて、ラッキ~♪
見れば見るほど、透明な色合いとなめらかな質感にうっとりです。
探している間、ちょっと心配だったのが、ラブラドライトとして売られているこの石が、本当にラブラドライトなのかということ。
たしか、マダガスカルで透明金色で宝石質の正長石(オーソクレース)が
出ていたと思ったんですが、ラブラドライトというのは誤解で、もしかしてオーソクレースだったりしないだろうか。
(ラブラドライトは曹灰長石です)
……と思っていたら、ラブラドレッセンスの美しさに惹かれて買ったラブラドライトが、
光に透かすと金色!
そりゃ、今回のゴールデンラブラドライトに比べると、若干こんにゃく色がかっているし、クラックも多いけれど、どこか通じるものがある豊かな金色。
このような地色が金色のラブラドライトは、輝きがひときわ美しいのです。
さて、ラブラドライトは、曹灰長石が顕微鏡サイズの層状に結晶して(繰り返し双晶して、とも説明されることがあります)、その層によって光の屈折が起こり、あのラブラドレッセンスが現れているのだそうです。
今回のミニタンブルは、どの方向から見てもラブラドレッセンスが現れないので、何らかの理由で層状の構造になっていないのではないかと思われます。
追記:ゴールデン・ラブラドライトとして売られていましたが、正確にはバイトウナイト。ラブラドライトとは若干成分が違う長石だそうです。
産地はメキシコ、チワワ。
実は水晶にもおもしろいものが多い、密かな注目産地です。
そして実は、ラブラドライトの産地としても注目株というわけ。
小さいタンブルを見ていたら、もっとしっかりした大きさのが欲しくなってきた~!