カテゴリ:ブラジル産
あれー……? これって……と思われた方。 こちらの写真の全体像? という意見に対しては「Yes]と、 もしかして、アンダラ・クリスタル? という意見に対しては「No」と 申し上げます。 これは、ガラスです。産地はブラジル。 名前は、「グラウンド・グラス」と聞きましたが、 検索してもヒットしてこないので、決まった名前はないのかもしれません。 地下50メートルから出てくるそうなんですが、 はっきり、きっぱり、人工のガラスです。 昔、ブラジルで操業していたガラス工場が閉鎖される際、 溶けたガラスをその場に捨てたものが、地下に埋まってしまったのだそうです。 アンダラ・クリスタルは、私が知る限り全体が破断面ですが、 このガラスは、割れ口ではない、風化した表面を持つものもあります。 色合いは茶色っぽいもの、青っぽいもの、緑っぽいものさまざまで、 墨流しのように色が混じったもの、大きな気泡が入っているものもあります。 その色の混ざり具合を見ていると、 アクアレムリアと呼ばれるインドネシア産のガラス質の石(多分、ガラス)にも 似た色の混じり方をしているものがあって、疑問がむくむく。 色が混じっている天然ガラスといえば、 マホガニー・オブシディアンや日本の十勝石がありますが、 それとは混ざり方が違うんですよね~。 このガラスは、もちろん「人工」と言うことを知った上で、 石屋さんの好意によって手に入れることができたものです。 私は、ガラスなんて~とは言いません。 ガラスはガラスでいいけれど、ちゃんと納得して買いたいのです。 先ほど書いたように、色が混じったもの、気泡が入ったものもありましたが、 私は写真のピースをチョイス。 色は淡くさわやかな緑色。中に星砂のようなインクルージョンが入っています。 この「星砂」の正体は、クリストバライトらしいです。 スノーフレーク・オブシディアンの「スノーフレーク」の部分は クリストバライトだと聞いたことがあります。 ガラスが冷えて固まる際、微妙な条件によって、 内部でクリストバライトができることがあるのだそうです。 たぶん、以前に登場したイタリアのヴォルカニック・グラスの内包物も、 最近オークションで見かける「火山瑠璃」のぽこぽこ丸い内包物も、 同じようなものではないでしょうか。 つまり、このような内包物は、天然の証拠ではなくて、 元は人工的に作られたガラスにも、何かの拍子で発生するものだということです。 さて、このブラジルのガラスは、 お店の人の話によると、人工のガラスであるにもかかわらず けっこう高値で取引されることもあるとか。 ネットでも見かけると言うので、検索してみましたが、見つけられず。 「高値」というのがどれくらいのものかは不明です。 人工のガラスであるのに、ちゃんと流通するということは、 やはり埋蔵量に限りがあり、ある程度の希少価値が発生するものだからでしょうか。 ……でも、写真のガラスは、なかなかきれいな色をしていますが、 だからといって、わざわざジュエリーに加工するわけでもないでしょうし、 個人的にはちょっと謎。 ネットでみつけることができれば、そのあたりもわかるかと思ったんですけれど、 「Ground Glass」ではヒットしないようなので、要追跡調査です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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