早春の吾妻山
今日は休み休日にしては割りと早く目が覚めた“どこか景色のいいところで、のんびりと過ごしたい…”そんなことを思い立ち、ふらっと出かけた電車に揺られること2時間弱向かったのは、神奈川県二宮町の吾妻山公園1月から2月にかけて、山頂付近では菜の花が咲き乱れ、一足早く春を感じることができるスポットである 吾妻山公園は、標高136.2メートルそう大した高さではないが、石段続きの道は結構堪えるけれども、自然に囲まれたなかを歩くのは、なかなか気持ちがいい季節を彩る植物がいろいろと植えられているようで、今の時期は水仙の花があちらこちらで群生している一般的に見かけるものから、八重咲き、白い水仙など、甘い香りをほんのりと漂わせていて、眼と鼻を楽しませてくれたゆっくりと歩を進めていったので、二十分弱ほどで山頂に到着した360℃の大パノラマからは、箱根や丹沢の山並み、陽射しを受けてキラキラと煌く相模湾を眺めることができる本来ならば富士山の姿もあるはずなのだが、そちらの方角は大きな雲が居座っていて、その切れ間から一部だけを拝むことができた それにしても、いい天気!ポカポカとしていて、まるで春を思わせる陽気若干見頃よりも早いような気もしたが、たくさんの菜の花が咲いていて、菜の花特有の青臭いような匂いがぼんやりと漂っているまだ年が明けて間もないが、たしかに春を感じていた山頂は、菜の花を楽しむ人で賑わいをみせている親子連れやカップルの姿、ピクニック気分で訪れる中年のグループなど、思っていたよりも多くの人が各々の時間を過ごしている自分はと言うと、木でできた長椅子に腰掛けて、ひたすらボーっとしていた暖かな陽射しを浴びていると、心地よさのあまり眠気に襲われるこんなことだったら、読書するためになにか本でも持ってくればよかった…そんなことを思いながら、春の陽気に身を委ねていたいつのまにか陽はだいぶ傾き、西の空が茜色に染まり始めていた折角だから、陽が沈むのを眺めよう…そう思ったのだが、大きな雲が空を覆いつくしていたのと、丁度山間に夕陽が隠れてしまい、感動するような夕焼けに出合うことはできなかった見晴らしがいい場所だっただけに、ちょっと残念そうこうしているうちに、気づけば閉園時間の17時を迎えようとしていた一体どれほどの時間をここで過ごしたのだろう何をしていたかと言ったら、植物や陽気から早春を感じ、心地よさのなかでただただボーっとしていただけまあそんな日があってもいいよね