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カテゴリ:会社経営のこと
昨日、東京都あきる野市の東京サマーランド内にある「東京ムツゴロウ動物王国」 が11月25日で閉園すると発表しました。 (以下、asahi.comの記事を引用) 東京ムツゴロウ動物王国、11月閉園 入場者数伸び悩み 2007年10月17日23時37分 東京サマーランド内にある「東京ムツゴロウ動物王国」(東京都あきる野市)は17日、経営難を理由に11月25日で閉園すると発表した。年間30万人の入場者を見込んで04年7月に開園したが、これまでに計30万人と伸び悩んでいた。 作家・畑正憲さんが北海道中標津町などで手がけた「王国」を移転してオープン。1年目は10万人超の入場者があったが、その後は減少して昨年は約8万人にとどまった。現在飼育している犬113匹、猫41匹、馬10頭などは中標津へ戻る。 (ここまで、asahi.comの記事を引用) 私はお客様を訪問するときに東京サマーランドの横をよく通るのですが、 いつ通ってもムツゴロウ動物王国の駐車場はガラガラでした。 (平日にしかサマーランドの横を通らないからだと思いますが) 今年6月に圏央道が中央道とつながったので、この夏休みに集客増を 期待したのでしょうが、思うように集客できなかったようです。 失敗の原因を考えると、まず、知名度が不足していたと思います。 ムツゴロウ動物王国がサマーランド内にあることを知らなかった人も多いでしょう。 圏央道をあきる野インターチェンジで下りても、ムツゴロウ動物王国の看板は 見当たりません。サマーランドの看板はありますが、ちょっとズレた場所に ある看板なので、初めての人にはわかりにくいと思います。 あきる野インターチェンジは、隣の日の出インターチェンジと2kmしか 離れていません。日本で一番短い間隔のインターチェンジでしょう。 地権者との紛争で有名になったあきる野インターチェンジですが、 サマーランドがなければこの場所にインターチェンジが作られることは なかったかもしれません。それなのに、サマーランドがこのインターチェンジを 生かしきれていない現状は、地元の人にとってはきっと歯がゆいと思います。 隣接する東京セサミプレイスも2年前に閉鎖されました。サマーランドにとって、 圏央道開通は集客の切り札だったと思うのですが、集客につながったかどうかは わかりません。屋外プールが稼働する夏は集客できても、夏以外は お客さんがあまり来ないのではないでしょうか。オフシーズン対策として、 東京セサミプレイスやムツゴロウ動物王国を誘致しましたが、 相次いで撤退となったところをみると、サマーランド自体も かなり経営が苦しいのではと想像します。 次に、入園料が高すぎたこと。大人1,700円では誰も見に行きません。 駐車場料金も1台1,200円します。思わず二の足を踏んでしまう、 料金の高さです。ムツゴロウさんの個人的なファンなら行くと思いますが、 動物園へ行くのに、この料金はどうみても高すぎます。 私自身は王国へ行ったことがありませんが、入場者が少なかったこともあり 王国の内容そのものはムツゴロウさんのファンにとってはかなり満足の いくものだったようです。今回の報道で、11月25日の閉園前に お客さんが増えると思いますが、王国では、犬や猫に対して最小限の 管理にとどめているので、来場者が増えると管理が難しくなる一面もあり、 今までは来場者が少なくてかえってよかったのかもしれません。 東京ムツゴロウ動物王国は、昨日書いた旭山動物園とはかなり違った結果に なりましたが、ムツゴロウ動物王国の場合は、北海道に帰るのが 本来の姿だと思いますし、北海道でまた復活してほしいですね。 動物とのふれあいを売り物にすることは悪いことではありません。 しかし、「何度でも来たい!」と思わせるためにはかなりの工夫が必要です。 その点が、旭山動物園とムツゴロウ動物王国とで差があったのだと思います。 動物王国の閉園は、動物とのふれあいという「本物の良さ」を伝えることが、 いかに難しいかを示しているのではないでしょうか。 王国閉園について詳細を書いたブログがありましたのでリンクを貼っておきます。 閉園に追い込まれた理由は、中身が悪かったからではないことを 一人でも多くの人に知ってもらえればと思います。 にきにき日記 ありがとう!動物王国 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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