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カテゴリ:木村の独り言
昨日の夜、野池さんが発行している野池新聞が届きました。
野池新聞の中に、長期的に考えたときの防湿フィルムの劣化について 触れた部分があり、「JISA6930」規格を満たした防湿フィルムは、 耐久年数が50年と定められているそうです。 気になったので、JISA6930規格の内容を調べたところ、耐久性についての 基準は詳しくのっているものの、材質については細かい規定がなく、 単に「プラスチックフィルム」と表示されているだけです。 おそらく耐久性を高めるためにさまざまな添加剤が使われているものと 予想します。しかし、添加剤の種類はブラックボックスになっていて、 明らかにされていません。ポリエチレンそのものは安全なプラスチック とされていますが、添加剤が加われば、添加剤の安全性を問うべきです。 長期優良住宅に防湿フィルムを使った場合、防湿フィルムの耐久年数が 50年だということはお施主さんに説明すべきでしょう。 しかし、仮に新築時にお施主さんに説明して納得していただいたとしても 50年後に防湿フィルムの耐久年数がきて、防湿フィルムの貼りなおしを しなければならないとなると、おそらくお施主さんの次の世代に対して 大掛かりな工事になることを説明しなければなりません。 50年以上家をもたせようとするならば、防湿フィルムを使わずに 内部結露をさせない方法を考えるべきではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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長期優良住宅の考え方は、50年以上持つ家づくりのはずです。 思いっきり結露する環境を作っておいて、それを気密でカバーする工法は、長期の耐久性にかなり疑問が残るところだと思われます。 (2009.09.03 09:03:46)
共感していただき、ありがとうございます。
防湿フィルムを使った家は、長期の耐久性に疑問が残るだけでなく、 将来交換するときに同じ防湿フィルムがあるかどうかも疑問です。 50年以上後に、今とおなじように石油が使えるとは思えません。 ただ、植物由来(たとえば糖蜜)から作ったポリエチレンに変わることは ありうるでしょうが。 その場合にも、添加剤の問題はつきまといます。 (2009.09.03 16:38:04) |