世界のKENZO
いったい今年はどれだけの宝物を私達は失わなければならないのか
世界のKENZOが コロナの犠牲に
ショックだ
私がはじめて「おしゃれ」というものに目覚めたのは 他でもない「KENZO」ブランドから。
私のうまれ育った街にも 当時一軒だけ小さな「KENZO」のショップがオープンした
まだ、ブティック、と呼ばれ、店員さんも ハウスマヌカンと呼ばれていたころ。
小さな小さな店内には まるで宝石箱のように新作がならび、試着室もひとつだけ。
けっこうなお値段だったので、悩みに悩んで、何ヵ月かに一枚、と買うのがすごく嬉しくて。
最初に買った 白いトレーナー
胸に「KENZO」の文字が入っているというシンプルなもの。
ショップに来ているお洒落なお姉さんたちは皆、あの極彩色な彩りのファッションを素敵に着こなしていて、ため息が出たけれど、まだ高校生だった私はまだまだお洒落初心者(笑)
でもとても嬉しくて嬉しくて。
そのトレーナーは お気に入りだったわ。
ショップで新作を試着させてもらうとき、カーテンを開けると ショップのお姉さんが その服に合うようなブーツやヒールを置いて下さっていて
とっても嬉しかった。なんだかモデルさんになったみたいに。
せっせとお小遣いを貯めて、清水の舞台から飛び降りるキモチで(笑)ダークグレーのトレンチコートを買ったのも忘れられない。
ヨーロッパへ旅したときも トレーナーとコートはお供してくれました。
パリの街を歩いた時も
ロンドンでホームステイしたときも
「KENZO」の白いトレーナーを着ていたら みんなが知っていた。
誇らしかった。
中には 高田賢三がジャパニーズだと知らない人も。でもみんな「KENZO」のブランドは知っていた。すごくすごく誇らしかった(T_T)
そんな人も奪うなんて
わたしだけじゃなく、「KENZO」のロゴに胸ときめいた女の子たちがどれほどいるだろうか。
先日 ダンディーでお元気な姿をテレビで見たばかりなのに(T_T)
やっぱりお洒落で素敵なおじいさまになられていたのに(T_T)
本当にこの疫病が憎いです
しずく