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↑ クリックしてもらえると励みになります。 毎年、12月24日にある情景を見て夫が私に質問します。 それはコンビニなどの前でサンタクロースの服装をした人が、 クリスマスケーキを叩き売る(?)姿を見て、 「何で大黒様があそこにいるの?」 私「あれは大黒様じゃなくて、サンタクロースっていうもので、クリスマスケーキを売ってるの」 夫「昨日は陛下のお誕生日だったから、それで国民がお祝いするためにケーキを売ってるのか? でも陛下の誕生日は昨日終わってしまったのにおかしいな。」 私「陛下のお誕生日のお祝いじゃなくて、キリストのお誕生日のお祝いです!」 毎年、話が食い違って、最後は無視してしまいます。 でも夫の話には続きがありました。 サンタクロースの出で立ちが、夫には大黒様にしか見えないというのです。 大黒様は緑色の狩衣(神社の神職が着ている袖がたっぷりとした服装)をまとい、頭に頭巾、左肩に大きな袋、右手に福槌、米俵の上に立ち、短躯、肥満、福耳といわれる大きな耳をしていると言うわけです。 そして大黒様の袋の中身ですが、一般的には人間にとって最も大切な七つの宝物が入っているとされ、七宝とは物質的な宝物ではなく、寿命、人望、清麗、威光、愛嬌、大量の意味を表す七つの精神的宝物の事だと言われていますが、夫に言わせると、家具や台所道具などの人間が日常生活に使う様々な道具が入っていると言うことです。 一方のサンタクロースですが、こちらも赤いたっぷりとした服に帽子、大きな袋を担いで、トナカイのそりに乗り、体型はまさに短躯、肥満です。 こちらの袋には子供たちに渡すプレゼントが入っています。 ところで下のイラストは赤い服ではなく緑の服のサンタです。 もともとサンタの服装には赤や緑その他の色があったそうですが、 コカコーラが宣伝用に赤い服のサンタを起用してから、 世界中が赤いサンタになったと言われています。 ところで大黒様は今では福の神ですが、もともとインドの神様で インド仏教の守護神で「摩訶迦羅(Mahakala)と呼ばれ、 福の神とは全く違う恐ろしい形相をした戦いの神でした。 そして外国の神である大黒天は日本の大国主神と習合して大黒様となったわけです。 わが国の大国主神も、もとは天皇族に対する「国譲り」により出雲国を奪われ、 祟り神になった恐ろしい神さまでした。 つまりインドでも日本でも、ともに恐ろしい神であった二神は、 なぜか一転して福の神になり、 ふくよかな顔、白い服に大きな袋を肩にした福の神、大黒天=大国主神になったのです。 ところで、今でも日本人が気にする『鬼門』ですが、 平安朝以前の時代には、東北(=鬼門)ではなく、 西北=乾の方位が恐れられていました。 西北(戌亥)から吹く風は、日本海側では若狭から青森にかけて「タマカゼ」、 近畿以西では「アナジ」と呼ばれて、 「悪魔の吹かせる風」として古来恐れられたそうです。 大和の西北には、国津神である大国主神が支配する出雲がありました。 その出雲王国が所謂「国譲り」により、大和の天津神の勢力下に入り、 大和国家に併合されました。 そのため、国を譲った大国主神は大和朝廷にとって「祟り神」になりました。 そのとき以来、大和の西北にある出雲の方位は、 祟りのある恐ろしい方位になりました。 その祟りを鎮めるために、大国主神を出雲大神として天日隅宮に鄭重にお祀りしたのです。 創建された出雲大社(=天日隅宮)の建築の寸法体系は、 伊勢神宮(内宮)がすべて生を意味する陽(奇)数で作られているのに対し、 すべて死を意味する陰(偶)数で造られました。 出雲大社の社伝によると、本殿の高さは、 上古では32丈(=4×8)、中古では16丈(=2×8)、 その後は8丈(=1×8)であり、すべて陰数(奇数)なのです。 また平面型で見ると、宝治2(1248)年以降に規模を縮小した仮殿式本殿では、 28尺(=4×7)四方と推測されており、柱間は14尺(=2×7)です。 慶長14(1609)年の豊臣秀頼による造替では32尺(=4×8)四方であり、 柱間は16尺(=2×8)であり、すべて陰数で造られています。 なお現在の本殿の平面は、36尺(=4×9)四方、柱間は16尺(=2×8)であり、 規模が大きくなるに従い、8を超える9の倍数が取られています。 神社の神殿は、通常、南に開いた「平入り」の形をとるのが普通ですが、 出雲大社では神殿とは異なり、大国主神を封印するために 神座が東北隅(=鬼門位)に、西向きに鎮座しています。 一般的な神社ではお参りするときの作法は 「二拝二拍手二礼」ですが、 出雲大社では大国主神を封印しながらお祀りするために、 「二拝四拍手二礼」します。 祟りを鎮めて鄭重にお祀りすることで、恐ろしい祟りのエネルギーを 良きエネルギーに変換し、人々に福徳をもたらす神となっているのです。 だからこそもともと、恐れられた大黒天も大国主神も、 今では福徳の神となって私たちになじみ深い神様となっているのです。 けれどもあくまでも怖い神様、封印されている神様なので、 お祀りするときはよくよく注意しなければなりません。 ところでサンタクロースも次のような説があります。 サンタクロース=サタンクロース(悪魔の十字架)です。 ホルガー ・H・ハウプト氏によると…。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ クリスマスには互いに矛盾する人物、つまりおさな子キリストとサンタクロースが登場します。キリストの教えによれば、人々は地獄から救われるために物欲に支配されず、自分の財産を貧乏人に配らなければならない。しかし、サンタは逆に、人々、特に子供に、欲しい物の目録を作れと言い、浮き世の楽しみや品物への誘惑に駆り立て、堕落させようとするのです。そうして、サンタクロースは一晩のうちに世界中の人々にそれぞれの望んだ品物を届けるというのです。キリストの教えへの挑戦ではないでしょうか。 キリストかサンタか、どちらを信じようか悩んでいる人には、サンタ(ローマ字でSANTA)の名に隠された暗号はサタン(SATAN)であると注意しておきたいのです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大黒様もサンタクロースももとは恐ろしい存在でありますが、 日本の場合はきちんと鄭重にお祀りすることで福の神に転じていますが、 サンタクロースの場合は、そのようなお祀りはされていないようですので、 騙されないように気をつけねばならない、と言うことになるのでしょうか。 いずれにしても、大黒様とサンタクロースには類似点が多々あります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年12月24日 01時56分43秒
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