古代ローマ人により始まったカクテルの歴史は、中世の寒冷化したヨーロッパでのホット・カクテルに続き、19世紀後半にはコールド・カクテル(冷たいカクテル)を誕生させた。
1870年代初頭、ミュンヘン工業大学のカール・フォン・リンデ(Carl von Linde, 1842~1934年)教授が、アンモニア高圧冷却木の研究で業績を上げ、1879年にはリンデ製氷機製作会社の社長となり人口の製氷機が出現した。それまでは、冬季に川や湖の畔に住んでいた人が氷結したものを使うか、一部の長裕福階級が、氷結木の氷を表室に保存すること以外では不可能だった氷の使用が、四季を通じて氷を使用することが可能となったのである。