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カテゴリ:睡眠・休養
不眠症の本質的な問題は睡眠状態誤認であることを世界に先駆けて喝破したのは日本人研究者だったそうです。不眠症は実際よりも睡眠時間を短く、寝つきを長く感じているそうです。
日本人は、主要国の中で最も睡眠時間が短く、睡眠の不満は多いそうです。 厚生労働省調査では、日本人の5人に1人が不眠に悩んでいるそうですが、2014年11月6日に発表された民間会社の全国20~79歳の男女7,827人の実態調査によると、国際基準「アテネ不眠尺度」で、約4割が「不眠症の疑いがある」、約2割は「不眠症の疑いが少しある」と判定されています。また、睡眠と寝起きに関する実態調査委員会の調査では、寝起きがだるい:48.1%、寝起きの目覚めが悪い:9割を超えています。 ・質悪い、目が覚める 眠りに不満96% ・働き盛りの約8割が「かくれ不眠」 ・「寝起きがだるい」「疲れが取れない」が9割を超える ・若手7割 「睡眠不足で仕事に支障」 ・現役世代はお疲れモード? 「睡眠で休養取れず」 厚生労働白書 ・東京在住者「睡眠に不満47%」 世界5都市調査 ・機嫌悪い・起きない 中学生の7割、睡眠に問題 2014年3月に厚生労働省が「健康づくりのための睡眠指針」を発表しています。 2014年厚生労働白書によれば20~39歳の若い世代でも「睡眠で休養がとれている」と思う人は半数だそうですが、年齢に関係なく疲れ知らずになるのは簡単なので、喜ばれています。 ・「健康づくりのための睡眠指針2014」 厚生労働省 ~睡眠12箇条~ 1.良い睡眠で、からだもこころも健康に。 2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。 3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。 4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。 5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。 6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。 7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。 8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。 9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。 10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。 11.いつもと違う睡眠には、要注意。 12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。 ・”睡眠満足度”があなたの年収を変える!眠りの技法 ****************************【以下転載】**************************** 睡眠リズムが乱れやすい春、快眠の準備は夕方から 女性の健康力向上を通した社会の活性化への貢献を目指す「ウーマンウェルネス研究会」(代表:対馬ルリ子/産婦人科医)では、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針2014」発表から1年を前に、首都圏在住451人(20~50台男女)を対象とした「睡眠実態調査」を実施しました。 その結果、半数以上(53.8%)の人が現状の睡眠に不満を感じ、9割近い(86.5%)人が睡眠状態を改善したいと希望していることが分かりました。 ■快眠のための取り組はしているものの、まだまだ低い睡眠満足度 回答者の一般的な睡眠実態は、午後23時から午前0時の間に就寝し、睡眠時間は平均6時間26分。就寝1時間前から快眠のために、照明の調光・入浴・運動などの取り組みを7割以上(77.4%)の人がしているものの、現在の睡眠状態に満足している人は半数以下(46.1%)という結果となりました。さらに、半数以上の人(56.6%)が季節の変わり目に睡眠リズムの乱れを経験しており、「睡眠時間が短い(49.4%)」、「眠りが浅い(43.2%)」、「寝ても疲れがとれない(39.1%)」など、就寝中や起床時に悩みを多く抱えていることが明らかとなりました。 ■気候が変動する春は“睡眠リズム”も乱れがち 睡眠専門クリニック「RESM新横浜」院長で医学博士の白濱龍太郎先生は、春の睡眠リズムの乱れについて次の様に指摘しています。「春は他の季節に比べて、気温や気圧が大きく変動し、それに伴って自律神経が乱れやすくなるため、快眠ホルモンのメラトニン、逆の働きをするオレキシンの分泌バランスが変わりやすくなります。また、日の出時間が急激に早まるため体内時計も乱れやすくなり、結果的に“睡眠リズム(時間や深さ)”が狂いやすくなるのです」。さらに、2人に1人が不満を感じている今回の 睡眠実態について、「平均睡眠時間の6時間26分は極端に短いわけではありませんが、起床時に不満を感じている人が半数以上(56.8%)いることから判断して、質の高い眠りが確保できている人が少ないことが考えられます」と分析しています。 ■夕方からの段階的な体温&ストレストコントロールが快眠へ 白濱先生は快眠のために、次のようなアドバイスをしています。 「質の高い睡眠を手に入れるためには、1日の間で変化している体温リズムを上手にコントロールすることが重要です。体温は朝の起床時には低く、その後緩やかに上昇して、夕方に最も高くなります。その後、徐々に下降し、就寝と同時に一気に1℃位下がるのが一般的です。睡眠の入口となる眠気は、体温が高い状態から低い状態に下がる時に感じる仕組みになっており、その落差が大きければ大きいほどスムーズに入眠でき、翌朝の熟睡感も得られやすくなります。最近は体温リズムが乱れている人もいるため、夕方にきちんと体温を上げることが、快眠のための第1ステップとなります。また、体温コントロールに加えて、副交感神経が優位になるようなリラックスできる行動を夕方以降に心がけることも大切なポイントです。現代人は、仕事や家事、育児などに追われてストレスが多く、昼の緊張モードからリラックスモードへスムーズな切り替えが難しいため、リラックスするための行動は就寝直前ではなく、夕方から就寝にかけて何回か行うことが重要なのです。体温コントロールも併せて実施することで、徐々に快眠モードへの切り替えができ、質の高い眠りを手に入れられるのです。」 <夕方から徐々に始める快眠ポイント> ポイント1:夕方の肩甲骨回し! 背中、とくに肩甲骨を動かすことを意識して、5分間簡単な体操を18時頃にするだけで十分です。 肩甲骨のまわりには、褐色脂肪細胞という体温を上げる細胞が集中しています。ここを中心に身体を動かすだけで、効率的に身体の中心体温(深部体温)を上げることができます。体操は座ったままでもOKです。 胸を張った状態で上腕を片方の腕で抱え、肘を伸ばします。。その後、肩甲骨が伸びているのを意識しながら、上半身をじっくり前に倒していきます。次に上体を伸ばした腕の方向にそのままねじり、横を向くようにして肩甲骨を伸ばします。この時、肩を前に押し出すようにするのがコツです。反対側の腕も同様の動きで、肩甲骨を伸ばしましょう。 ポイント2:少量のチョコレートでリラックスモードにスイッチオン! 勤務時間中は脳がずっと覚醒しているため、リラックスモードに切り替えたい時は、夕方頃に少量のチョコレートを摂取しましょう。チョコレートの原料のカカオには、抗ストレス作用のあるGABA(r-アミノ酪酸)が多く含まれています。 大切なのはチョコレートを食べるなどのアクションをきっかけに“リラックスモードをオンにする”こと。習慣化することで、脳がリラックスして快眠へのスイッチが入りやすくなります。 ポイント3:帰りの電車の中では寝ない! 電車の中でつい眠くなってしまうことがありますが、夕方以降の帰宅途中の電車の中こそ、睡眠の質を左右する最も注意すべき時間帯です。体温は、朝起きてから夕方に向けて自然に高くなり、夜にかけて徐々に下がってきます。夕方に眠ってしまうと上がるはずの体温が上昇せず、眠る時間になっても体温が下がらなくなります。そうなると、睡眠リズムが崩れ、なかなか寝つけなくなってしまうため、帰りの電車の中では眠らないようにしてください。 ポイント4:炭酸入浴で身体全体を効率的に温める! 体温を一時的に上げる最も効果的な方法は入浴です。38~40℃のぬるめのお湯に10~20分浸かることで、血流がよくなって体温が上昇する上、副交感神経が優位になり、リラックスすることができます。 さらに、炭酸ガス入りの入浴剤を使用すると、炭酸が血管を拡張して血流がよくなるため、ぬるめのお湯でも短時間で温浴効果が得られます。就寝1時間前に入浴し、一時的に体温を上げ、手足の先から放熱して体温が下がるタイミングで就寝しましょう。寝つきがよくなり、質の高い睡眠が得られ、翌朝の熟睡感を得ることができます。 ポイント5:ホットポイント(首もと・目もと)を温めて快眠モード、スイッチオン! 人間の身体には、温かさを感じやすいホットポイントが数カ所あります。 最も温かさを感じやすいホットポイントは首もとです。寝る30分位前に首もとを温めましょう。リラックスして副交感神経が優位になり、手足の先から放熱して体温が下がることで、深い睡眠が得られます。温めるには、蒸しタオルや市販の温熱シートを上手に活用しましょう。 また、首もと同様、目もともホットポイントです。蒸気の出るタイプのアイマスクなどを使うと効果的です。 白濱 龍太郎 東京都出身、筑波大学医学群医学類卒業、医学博士、日本睡眠学会認定医、日本医師会認定産業医、医療法人RESM理事長、銚子市立病院沼津杉山病院睡眠センターセンター長 著書 ・ビジネスマンの睡眠コントロール術(幻冬舎)など (出典:SankeiBiz) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015/02/12 07:14:54 AM
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