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カテゴリ:病気・医療関連
認知症は西洋医学では治らないので、発症前や初期の段階での進行を阻む試みが始まり、認知症予備軍の「軽度認知障害(MCI)」のリスクを調べる血液検査も登場したそうです。
認知症には、アルツハイマー型以外に、血管が破れたり、詰まったりする脳卒中により神経細胞が壊れる血管性認知症も知られています。両タイプの認知症には共通の危険因子として動脈硬化の原因とされるメタボがあり、若年期からのメタボの積極的な管理、予防が、認知症予防に極めて有効だそうです。そのためには、食生活や運動、禁煙など日常の生活習慣を改善することが大切だと研究者は指摘されています。 認知症で一番多いアルツハイマー病は、一言で言うと「脳内にゴミがたまる現象」で、そのゴミとして比較的知られているのが、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質ですが、数年前くらいから注目を集めているのが、「タウ」と呼ばれるたんぱく質で、βアミロイド以上に悪さをすることが分かったそうです。 日本でも認知症は増加し、厚生労働省の2012年調査では認知症患者は462万人、認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)患者は推計400万人、合わせると65歳以上の高齢者の4人に1人でしたが、別の調査では認知症患者の高齢者推計は550万人と65歳以上の18%となり、20年で6倍に増えていました。 2025年には認知症高齢者が700万人(5人に1人)に急増 し、軽度認知障害(MCI)患者と合わせると軽く1000万人を超えるわけです。 最も罹りたくない認知症は何種類かあり、その一つのアルツハイマー病は世界経済危機をもたらすと警告されたり、国際アルツハイマー病協会から認知症増大予測で対策強化の政策提言が出るほど増えていますが、よい治療法がないので高齢化国を悩ませています。最もよい対策は個人が取り組む的を射た認知症予防策の習慣化です。 そんなことから厚生労働省は2012年に「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」が発表されたり、2013年12月に「主要国(G8)認知症サミット」、11月5日6日には「G8認知症サミットの後継国際会議」が日本で開催され、認知症対策は重要な国家戦略として「オレンジプラン)」を見直すことが決まりました。 2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。 また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているように戦後の日本人らしく自己責任意識が希薄です。 歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、運動することは重要ですね。 世界最大の医療研究機関、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症予防のための生活習慣は、 1.運動習慣をつける。 2.高血圧を改善する。 3.人的交流など社会認知活動を増やす。 4.2型糖尿病の改善する。 5.地中海食などバランスのいい食事を摂る。 6.適正体重の維持(生活習慣病の改善)。 7.禁煙する。 8.うつ状態の改善。 の8つをあげ、最大の予防策は運動習慣だと言っています。 国立長寿医療研究センターが認知症予防のために開発した、運動と頭の体操を組み合わせた「コグニサイズ」はよい方法だと思います。 時代は進み、アルツハイマー病の原因と言われている細胞内異常タンパク質をうまく除去することが出来る革命的な発明がされ、これも活用しています。 ****************************【以下転載】**************************** 認知症の予備軍の「軽度認知障害(MCI)」の人は、推計で400万人。放っておくと5~7年で約半数が認知症に進むといわれる。このMCIを早く見つけ、認知症への移行を防ぐ取り組みが始まっている。リスクを調べる血液検査も登場した。 「MCIスクリーニング検査」は、血液を調べてMCIである可能性を判定する。筑波大学発のベンチャー企業MCBIと、同大学病院精神神経科の朝田隆教授らとの共同研究で生まれた。 認知症の一つであるアルツハイマー病は、アミロイドβという物質が20年ほどかけて徐々に脳内にたまって発症する。これは誰の脳にも発生するが、本来はそれを排出したり毒性を弱めたりする仕組みが備わっている。 血液検査では、この仕組みにかかわる3つのたんぱく質を調べ、ごく初期の段階からMCIの兆候を捉える。「435例を対象にした臨床研究の結果、約8割の精度でリスクが判定できた」とMCBIの内田和彦社長は話す。検査に必要な血液は、10ml程度とごくわずかだ。 アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβの蓄積やシナプス障害など、脳の変化は発症の約20年前から始まっている。この血液検査では、画像診断などでしか異常がわからない無症状期(プレクリニカル期)の一部、MCI、アルツハイマー病初期までのリスクを判定できるという(データ:Ann Neurol.(2012)改変) 血液検査では、認知症の原因物質であるアミロイドβが脳内でたまらないように働いている3つのたんぱく質を調べる。10ml程度の採血ですむ。検査結果は2~3週間でわかる(イラスト:平拓哉) 結果は4段階で示される(下表)。費用の目安は問診・相談も含め、2万~3万円。現在、全国100近い医療機関で検査を受けられる(MCIスクリーニング検査導入医療機関はhttp://mcbi.jp/initiative/checkup/checkup.htmlで検索可能)。リスクが高いと判断された人は、早めに医師の診断を受けた方がいいだろう。 ■専門デイケアで認知機能が向上 ではMCIと診断されたら、どうすればいいのだろうか。例えば、朝田教授が協力医師を務める「オリーブクリニックお茶の水」では、2013年からMCIや軽度の認知症患者を対象に、「認知力アップデイケア」を実施している。運動や脳トレ、音楽、絵画、料理などのプログラムを1回6時間程度、毎週行っている。「認知症への不安を抱えて悩んでいるのは自分だけではないと勇気づけられる人が多い」と朝田教授。 血液検査でC~Dの判定が出たら、医師の下で詳しい検査を。その後の予防策などの指導も受ける。ただ現状では、早期対応のデイケアを受けられる施設はまだ少ない。楽しくお手玉することも、視空間認知を鍛えることに。 認知機能の向上も認められている。何もしないと認知機能テストの点数は低下していくが、デイケア参加者は平均で2ポイント上昇した(下グラフ)。「例えば、抗認知症薬のアリセプトを服用すると、半年で2ポイント上がるが、その後は低下していく。参加者はこの薬も服用しているが、1年半後もなお高い点数を維持している。デイケアの効果は確かにある」(朝田教授)。 認知症はいったん発症すると治すのが困難。だからこそ、早く見つけて手を打つことが大切だ。「少し、もの忘れが気になるくらいのMCI初期で発見して、認知力を上げるトレーニングを続ければ、以前の正常な状態に引き戻せると期待している。早期発見が早期絶望ではなく、希望につながるような体制づくりが急務」と朝田教授は話す。 筑波大学附属病院「認知力アップデイケア」に週1回通い続けたMCI患者19人(平均年齢72歳)を対象とした調査では、認知機能スコア が上昇した。比較対照データは、一般的に起こるとされるスコアの変化を採用(データ提供:朝田教授) MCIを初期段階で見つけて、認知機能の向上に取り組めば、認知症への移行をくい止め、元の正常な状態に引き戻すことも可能。これが目指すべき、認知症の先制医療だ この人たちに聞きました 朝田隆さん 筑波大学附属病院精神神経科教授。東京医科歯科大学医科同窓会館にある「オリーブクリニックお茶の水」でも、認知力アップデイケアに携わる。「有酸素運動は認知機能向上に良い。知的活動との組み合わせは、さらに効果的」 内田和彦さん MCBI(茨城県つくば市)社長。奈良県立医科大学医学部卒業。2003年にMCBIを設立。「症状が出るずっと前から認知症は始まっている。病気になる前に見つけて治療する“先制医療”が重要です」 (出典:日本経済新聞) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015/05/05 04:56:18 AM
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