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カテゴリ:仕事・経済
2016年10月に「ライフ・シフト」という書籍が発売され、様々な話題を呼んでいます。
著者は、人材論、組織論の世界的権威でロンドン・ビジネススクール教授リンダ・グラットン氏とロンドン・ビジネススクール経済学教授アンドリュー・スコット氏の共著です。 誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。目前に迫る長寿社会100歳時代の戦略的人生設計書と解説されています。 この書籍以降は月刊誌でも特集が続いています。 プレジデントウーマン2017年1月号には著者のリンダ・グラットン氏のインタビュー記事が載っています。 日経おとなのOFF2017年3月号にも年代別の半数が到達する年齢予測が引用されています。 内閣府の世論調査によれば、国民の二大不安は経済と健康で、年々増える傾向にあるそうです。 不安の解決策は、健康力と経済力を高め、人生を楽しむことでむずかしくないと思います。 不安しか溜まらない日本人は世界一不安で孤独なのだそうで、厳しい若者がより強く感じているそうです。 ・「老後」に不安を感じる 20代は64.2%、50代は79.6% ・なぜ日本人は働いても働いても不安しか貯まらないのか ・不安しか溜まらない日本人は世界一不安で孤独 ・変わる働き方 生涯現役時代 再就職難、定年でいきがいも喪失 ・10年後の暮らし「悪くなる」3割 仕事や年金に不安 東大、20~40代を追跡調査 ・働く女性の9割以上「老後資金に不安」 ・夢持てぬ若者、収入・年金・仕事「不安」8割 将来の不安は感じていてもリスクに備えない人がほとんどだそうですが、十分な備えのためには、 ・元気に楽しく働くために健康維持・増進、スマートエイジングに努める 的を射たことの実践がカギで、意外と簡単 ・経済力を高める 雇用されない複業=福業を立ち上げる 本業の生産性向上につながり、サービス残業なしで効率よく質の高い仕事をし、見捨てられない働き方にもなり、独立も可能になる この2つで人生が好転できますので、お手伝いをして喜ばれています。 私のライフワーク:質の高い健康とより幸福・豊かな人生を実現するお手伝い。 私が発明しているのは、「人類を救う宇宙人」であるという可能性です。 最近の関連ブログ 新しい順 老後不安なシングル女性 若い世代の家計、消費意欲が過去最低に 背景に将来不安 「オーバー65歳」会社にやりがい 学んで成長、若さの秘訣 正社員の副業後押し 政府指針、働き方改革で容認に転換 副業、社員の力アップ 本業と相乗効果も 意外と多い?! 従業員の兼業・副業認める中小企業が3割強 東商が調査 高齢者雇用対策 「生涯現役」の環境を整えよう 「老後」に不安を感じる 20代は64.2%、50代は79.6% 「子育て世帯に不安、消費に弱さ」 経財白書 脱デフレの動き鈍化を指摘 「長い老後」へ備え不十分 50代、資金計画38%止まり 「幸せ」より「お金」 60~74歳で増加 長い老後、思い切実 長生きリスク、老後の不安 現役世代8割が「老後生活」に不安 老後資金の備えは何歳から? シニア起業が静かなブーム 定年も収入も決めるのは自分だ! 85歳にして現役 ウォーレン・バフェットが語る、可能な限り働き続けるべき3つの理由 40~50歳代の6割以上「60歳以上も働きたい」 でも「体力や健康に不安」 日本人はなぜこんなに不安なのか 「何かに不安」75%、年金、健康や地震・テロ 「次世代シニア」1500万人 大量失業の備え、40代から 老いに克つ 起業家、3割が60歳以上 やりがい自ら作る 高齢者が「終活」ではなく、「就活」に奔走する? 低所得者ほど米・パン摂取 野菜・肉類は少なく 厚労省調査 60歳以降も働くことへの不安、1位は体力 仕事探しより自分自身の心配 意外に短い「健康寿命」 50代早期退職の現実味 サラリーマンに高まる「複業」のニーズ 大手企業も注目「キャリア開発のツールになる」 不安になりがちなS遺伝子を持つ日本人の割合は98.3% 30~50代に聞いた貯蓄額「500万円以上」約11%、「副業を考えた事がある」は55% 若者の起業意欲弱く 民間調査「関心無い」58% 若手社員、4人に1人「転職したい」 長時間労働、低賃金に不満多い 65歳過ぎても働く 能力あれば「エイジフリー」 定年廃止、会社が慰留 「転職検討」20代男性51% 男性、給与水準に不満 女性、人間関係で悩み 働き手「70歳まで」 新生産年齢人口に 日本の起業家が一気に高齢化 若者が起業しない理由は? 「仕事に向かうエネルギーあるか?」日本は「YES」38%、世界平均は83% シニア起業で年金支給70歳時代を生き抜く ゆる起業のススメ 定年後の働き方 アベノミクスで「実質賃金」下落 格差拡大で「年収100万円時代」の到来を予想 ****************************【以下転載】**************************** 長寿国・日本で関心を集める「LIFE・SHIFT」 「LIFE・SHIFT」(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著。池村千秋訳。東洋経済新報社)という書籍が、大いに売れており、方々で話題を集めている。 簡単に言うと、長寿化に対応できる人生設計のモデルはどのようなものであるかを論じた本だが、先進国の中にあって、ひときわ平均寿命の長いわが国にあって、このテーマが関心を集めることは自然に見える。 端的に言って、人は今までよりも長く働かなければならないという話なのだが、今の高齢者がかつての高齢者よりも元気であって、長く働けること自体は幸せだし、より長く生きる自分を養う必要があるのだから、自然な結論だろう。また、政府も、労働人口が確実に減る見通しのわが国にあって、女性と並んで高齢者の労働参加を促進したいと考えている。 それでは、高齢者がより有効に、かつより快適に労働参加を続けるために、わが国は制度として何を用意したらよいのかを考えてみよう。 複数の仕事を自由に持ち自分を高める時間も確保する (1)副業制限の禁止 国民が長寿化に対応して働いていくために、何が最も重要かと考えてみると、後で述べるいくつかの項目も大事なのだが、一番大事なのは、会社員・公務員の「副業」を幅広くかつ明確に解禁することではないだろうか。 例えば、22歳で大学を卒業して75歳まで50年以上働くと考えた場合、一つのビジネスが50年以上無事に継続するかどうかは、かなり心許ない。「会社」は必ずしも50年以上続かないだろうし、50年以上続いたとしても、個々の社員がその会社のビジネスに適合し続けられるとは限らない。 俗に「親方日の丸」と言われる公務員の場合、職場は民間の会社よりは安定しているが、やはり本人が職場に適合し続けるかどうかは不確実だ。本人が嫌になる場合もあれば、職場の側が個人を使えないと判断する場合もあろう。両方の判断が尊重されるべきだ。 会社員でも公務員でも、高齢になって職場を離れた後に、次に働くことができる「場」を持つことが重要だ。 そのためには、率直に言って、それなりに長い準備期間が必要だ。 将来、組織を離れて働ける場を確保するためには、一つの会社や役所に100%時間を捧げるのではなく、さりとて、組織から離れていきなり起業するようなリスクを取るのでもなく、次の職業スキルを身に付けながら、次に自分を雇ってくれる相手や、独立した場合の顧客を探す時間があることが望ましい。 そのためには、会社員も公務員も、一定の労働時間以外では、副業を自由に行っていいとする労働のルールを作るべきだろう。 もちろん、会社員の場合は、業務上知り得た企業の業務上の秘密を副業に流用できないような利益相反の禁止ルールが必要だろうし、公務員の場合にはそれがもっと厳しくあるべきだろうが、例えば、デパートの店員が休日にファイナンシャルプランナーの仕事をしたり、市役所の戸籍係が副業で夜間に英会話の塾を開いたりするようなことがあっても、構わないだろう。もちろん、自分で仕事を作るのではなくて、別の組織に時間を限定して雇われるのでも構わない。 複数の仕事を自由に持てるようにならなければ、「LIFE・SHIFT」時代を安心して乗り切ることはできない。 (2)残業の制限及び強制の禁止 副業が自由になっても、残業を強制されるなどのかたちで時間を自由に使えなくなると、効果が制約される。わが国では、現在、残業時間の上限を制限しようとする流れにあるが、副業を認めるのと同時に、残業強制の制限を組み合わせると、「ブラックな労働」を抑止する効果がかなりあるように思われる。 副業を禁止されたり、遠慮したりすることで、雇用主の顔色を覗わなければならないことがサラリーマンの職場環境を「ブラック」にしている。「会社を辞めても、副業で稼げる」、「副業で稼ぎながら、転職先を探せばいい」と社員が考えるようになると、ブラックな労働条件の強制はより難しくなる。 「LIFE・SHIFT」対応以前に、労働者の待遇改善と安倍政権が切望する賃金が上昇する環境のためにも、労働者側の交渉力を強化することが有効なのではないかと付け加えておく。 また、書籍「LIFE・SHIFT」で強調されている、社会人人材が自らを再教育する必要性に対応するためにも、会社員や役人に、確実に自分の自由になる時間を確保させることが重要だ。 人生を1つの組織、仕事に捧げることのリスクを知る (3)金銭補償による解雇の自由 「LIFE・SHIFT」時代にあっては、転業・転職がより容易にできるのでなければならない。また、経済全体の生産性を上げるためにも、人材の再配置が容易であることが望ましい。 正社員に対する解雇の規制を緩和することは、人材の再配置に対して効果的であるばかりでなく、人材市場の流動性を高めるので、仮に個人が解雇されたり、自分で職を探そうとしたりした場合に「職が見つかりやすい環境」の形成にも役立つことが期待される。 また、中小企業では、事実上社長の一存でクビになり、何の補償も得られないケースが少なくないことなどを考えると、解雇の際の金銭補償に一定のルール付けがある方が、労働者に優しい。 もちろん、経営者側にとっても、一定の予想可能なコストで人材の入れ替えを行う事ができることは経営の自由度を高めるし、今よりも、気楽に社員を雇うことを容易にする。 (4)「定年」の禁止 そもそも「定年」という制度は、個人の能力や働きぶりを考慮せずに年齢で人の扱いを変える不当な「差別」である。 一方、現実問題として、定年を廃止すると、いつまでも辞めないし、辞めさせにくい高齢者が組織に滞留しそうだが、解雇に関する条件を緩和し、経営者と管理職が本来必要な判断を行うなら、形式的な定年というものは必要ない。定年後でも役に立つ人材は適当な報酬の下に雇い続けるといいし、定年前でも役に立たないと判断した人材は解雇できることが望ましい。 会社にせよ役所にせよ、一律に年齢で決めるのではなくて、個人を個別に判断して、どのような条件で雇うか、あるいは雇わないかを判断するのが当然だ。 もちろん、正社員も役人も、ルール化された一定の金銭的な補償(かなりいい条件の補償だが)の下に解雇できる仕組みを儲けることが適切だと思われる。 (5)転職の不利の解消 「LIFE・SHIFT」時代は、個人が自分の人生を一つの組織に委ねることに大きなリスクがある時代である。 働く人々が、この条件に十分適応するためには、会社や役所などの職場を移る「転職」が個々人にとって不利なく選択できるオプションである必要がある。 現在、企業年金や退職金の制度設計にあっては、短期間の勤務で転職した場合に当該個人が不利になることを許容するような、「転職抑制的」なインセンティブを含む制度設計が広く許されている。つまり、経営者が社員を会社に縛り付ける一手段を与えているが、これは余計だ。 そもそも人の扱い方として不公平だし、転職の抑制は、個人が、長期化する職業人生とそれに伴う変化の必要性に対する適応を阻害する方向に働く。 (6)確定拠出年金の加入期間延長 政府は、一方で公的年金の支給額を実質的に減額しつつ、他方で高齢者の労働参加を奨励し、しかも「貯蓄から投資へ」を実現しようとしているのに、確定拠出年金の加入(掛け金を拠出できる)年齢をなぜ60歳までとしているのかは、全く理解に苦しむ。 確定拠出年金の加入可能年齢はすでに70歳くらいでいいはずだ。そうすると、節税できる人と金額の範囲が拡がることが問題なのだろうか。 他の項目ほど「働き方」に対する影響は大きくないと思うが、これは早急に行うべき変更ではないだろうか。 いくつかでも、少しずつでも実現してくれることを願う 筆者は、さすがにここで挙げた「要望」の全てが実現するとは予想していない。しかし、人が長寿化する「LIFE・SHIFT」の時代は着実にやって来つつあるので、これらのうち、いくつかでも、あるいは、部分的に少しずつでも、実現してくれることを願っている。 個々人が柔軟に人生設計できる環境を実現したい。 (出典:ダイヤモンド・オンライン) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017/03/09 10:42:13 AM
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