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カテゴリ:病気・医療関連
おはようございます。
いつもありがとうございます。 毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。 認知症にはそれぞれに原因疾患があり、大別して(1)根本的な治療が困難で、脳の神経細胞がゆっくりと壊れていく変性型認知症(2)発症・進行を予防できる認知症(3)根本的な治療ができる認知症があり、主なものでは、変性型認知症のアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、そして脳卒中などで起こる脳血管性認知症があり、原因疾患は数十種類に上るそうです。 今年の国際アルツハイマー病会議で、世界五大医学雑誌の一つランセットの委員会が「世界の認知症発症例の3分の1以上が特定の生活習慣の改善によって予防可能である」と発表しています。 信頼性の高い十分なエビデンスが確認されたと認められたのは9つの要因で、各要因は一部を除いてライフステージ別に発生するとされ、大きく4段階に分かれています。 認知症との関係が指摘される「食事」「飲酒量」「視覚障害」「大気汚染」「睡眠」についてはエビデンスが不足として、今回の発表には含まれていません。 (1)初期:15歳までの中等教育を修了していない (2)中年期:肥満、難聴 (3)高齢期:早期治療に取り組んでいないうつ病、2型糖尿病、低い活動量、社会的孤立 (4)すべてに共通:高血圧、喫煙習慣 青魚に多く含まれるオメガ3系脂肪酸は、関節や軟骨の健康、美肌、血液粘度を下げる、健康な心臓機能、健全な中性脂肪値の維持、正常な心拍リズムの促進、最大酸素摂取量向上、血管保護、神経系や脳の機能促進、うつ・認知症・アレルギー・加齢黄斑変性症・糖尿病予防、炎症を抑える、そしてガン予防などの多才な効果・効能がわかってきています。 しかし、これだけのメリットが明らかなのに、日本人の魚離れは深刻で、若者はほとんど食べず、全体でも毎日魚を食べる人はわずか2.7%だけで、全年齢で魚離れが進み、サプリメントでもわずか0.9%しか摂っていないのは超健康マニアとしては実に不思議に思います。 ツナ缶の活用も一つの改善策だと思います。 「魚を食べると頭が良くなる」という報告で、世界中の人々を驚かせた英国インペリアル・カレッジ・ロンドン脳栄養科学研究所所長のマイケル・クロフォード博士は、その著書「原動力」の中で次のような興味深い報告をされています。 「世界の四大文明(エジプト、インダス、メソポタミヤ、黄河)は、いずれも河川流域に集中して発祥している。農耕技術を持たなかった当時の人々が、その河川で取れる魚介類を主食にしていたことは明らかだ。とすれば、魚介類をたくさん摂取することが、人類の脳の進化に大きな影響を与えてきたと推測できる」 「日本の子供が欧米に比してIQが高いのは、日本人が魚中心の食生活を営んできたことに起因するかもしれない」 魚油や微細藻類に多く含まれるEPA・DHAなどオメガ3系脂肪酸の世界的な業界団体であるGOED(Global Organization for EPA and DHA Omega-3s)が2013年6月20日、日本で初めてセミナーを開催しました。 講演の中で、オメガ3系脂肪酸の日本での認知度は58%と、米国の98%、ドイツ96%、英国95%、カナダ94%など他の先進国に比べて最も低いとする調査結果を公表しました。またサプリメント、機能性食品、海産物を合わせて換算したオメガ3系脂肪酸の利用率は、ロシア77%、ブラジル69%、ドイツ63%、中国61%、英国55%、米国51%などと比べ、日本は30%と低い利用率となっているとし、消費者への広報活動の重要性を訴えたそうで、かつて目標とされていた日本の残念な現実です。 同じオメガ3系脂肪酸でもエゴマ油、亜麻仁油に多く含まれているアルファ・リノレン酸は、非常に酸化しやすく、複数の変換がされてからEPA・エイコサペンタエン酸に変化するのですが、日本人や島国で魚を食べてきた民族には、その酵素がないようで、DHA、EPAを直接摂る方がよさそうです。 また、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸のバランスが重要で、食事摂取基準では4対1程度の比率が望ましいとしていますが、太古は1対1、伝統的な和食では2対1といわれていますので、私は2対1程度をめざしています。 私は1日1回は魚を食べ、さらに最もよいオメガ3脂肪酸といわれている質のよいオキアミオイルと魚油を合わせて毎日4g摂り、DHAは0.4g、EPAは0.6gになります。 オメガ3系脂肪酸サプリメントの品質を見極める一つとして魚臭いものは低質だと思って間違いなく、多くの製品はコストの関係から魚の廃材から抽出されているそうです。 日本は平均寿命こそ世界一ですが、国民の約7割は岩盤のような健康管理無関心層(筑波大大学院・久野譜也教授)で、2014年厚生労働白書によると健康管理は「何もしない」派が46%もいるそうで、日本人の平均健康管理費用は月間わずか3000円だそうです。国民皆保険に甘えて世界一医療に依存して健康管理を怠る日本人の主観的健康度は主要35カ国中34位(2016年OECD調査)と韓国と同率の最下位で、飛び抜けて低率です。 また、健康のために出費してもよいと考える金額の平均はわずか月3000円と驚くほど低額です。 ・人生で今日が一番若い。 ・他人と過去は、変えられない。自分と未来は、変えられる(カナダの精神科医・エリック・バーン) ・予防に1ドル投資すると医療費が3.27ドル減り、生産性が2.73ドル向上する。(ハーバード大学) ・やる気よりやること。やる気があるだけではやらないのと同じです。行動こそが勝負です。(百寿医師・日野原重明先生) ・運動をする時間がないと考えている人たちは、遅かれ早かれ病気のための時間を見つけなければならなくなる。(エドワード・スタンリー伯爵) ・健康こそ最大の資産であり、史上最高の投資である (リチャード・ブランソン:ヴァージングループ会長) ・健康な身体を維持する意志力がないということは、人生を左右する重要な状況において、積極的心構えを維持する力にも欠ける。(ナポレオン・ヒル) 世界23カ国の健康意識調査で、健康的な食生活は23カ国平均は59%が意識しているのに対して、日本は半分以下の29%・最下位で、十分な睡眠をとる:54%(ワースト3)、定期的な運動:39%(最下位)という世界一の健康オンチ国で、野菜も食べていません。 一人暮らし学生は、面倒、高いなどから4割が野菜食べないそうで、主要国で日本だけが減っています。さらに「私は野菜を摂れている」と回答しても8割超は不足という残念な現実も浮き彫りになっています。 たった1回限りの人生をどう生きるか自分の食事に関わっているほど生きていく上で食べることは決定的に重要ですが、世界文化遺産登録された和食離れが進み、この遺産は相続拒否されて食生活はドンドン不健康化しています。 脂質摂取が過剰になり、食事がお菓子化しているおかしな国になり、さらに味付けも、食材も甘くなっているので、自業自得の結果としてさらに生活習慣病が増えるのは間違いないです。 そして、食事の外部化も進み、おふくろの味は袋の味に変わっています。 「家庭の味」遺産になる? 手作り減少 調理力と健康は強く相関していますので、国民の健康状態が悪化の一途の歯止めはかからないと危機感を強く感じます。 食育の重要性を訴えている服部栄養専門学校理事長・校長の服部幸應さんは産経新聞の取材で以下のようにコメントしています。 ・食育の重要性は1985年頃に気づいた。 ・新入学生に1週間の食事日記を提出させたら悪さにビックリ。 ・2年間で変えてやろうと、いろいろやって卒業時にまた調査したらわずか6%しか改善していない。 ・栄養士や調理師を目指す学生でこれなのに、試験は出来る ・3~8歳の間が特に重要で、厳しくしつけることが肝心。 子供の運命は常にその母が創る(ナポレオン) 8歳までの食暦と躾が人生を決めてしまうわけですね。 2011年国民健康・栄養調査結果の概要 ◆国民健康・栄養調査は1948年以降毎年行なわれているが、有益と思われるデータがないため食事の変化が死亡率の増減にどのように影響を与えたか説明できない。 データも利用できない。日本と世界にとって深刻な損失。 ランセット2011年9月日本特集号 (世界で最もよく知られ、最も評価の高い世界五大医学雑誌の一つ 出典:ウィキペディア) ◆日本に決定的に欠けているのは、トップランクの大学に「人間栄養学」がないこと。 このままでは、日本人は栄養を通じて健康を保つことはできないだろう。 東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻社会予防疫学分野・佐々木敏教授 ◆日本は国民の新しい健康課題に効果的に取り組んでいるように見えない。 国民の健康寿命の最大の危険因子は栄養の偏った食事である。 日本人は長く生きた分だけ病気や障害に苦しむ年数も増大している。 東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻国際保健政策分野・渋谷健司教授 1977年に発表され、世界の健康政策の原典と言われているアメリカ上院栄養問題特別委員会報告書(通称マクガバンレポート)によれば世界最高の長寿食は、伝統的日本食です。 食事改善のコツはパン→ごはん、ラーメン→そば、スパゲティ→うどん、ケーキ→まんじゅう、ミルク→豆乳のように、カタカナ食品からひらがな食品にすることで、少しもむずかしくありません。 ごはんは、私は玄米ですが好き嫌いがあるので、白米ともち麦を半々に混ぜた麦飯をおすすめします。 おかずは、「まごたちわやさしいさ」にしてよく噛んで楽しく食べたいものです。 ま:大豆、あずきなど豆類のこと。タンパク質、マグネシウムの摂取に ご:ゴマ ナッツ クルミ アーモンドのこと。不飽和脂肪酸・ビタミンEの摂取に た:たまごのこと。アミノ酸スコア最高点のタンパク質の摂取に ち:乳類のこと。タンパク質、カルシウムの摂取に わ:わかめ コンブ のりなどのこと。ヨード、カルシウムの摂取に や:野菜、根菜のこと。ベータカロチン、ビタミンCの摂取に さ:魚のこと。タンパク質、オメガ3系脂肪酸、亜鉛の摂取に し:しいたけ、しめじなどきのこ類のこと。多糖類、食物繊維の摂取に い:じゃがいも、さつまいもなどイモ類のこと。食物繊維、炭水化物の摂取に さ:サプリメントのこと。欧米では総合ビタミン・ミネラル剤はおかずの一つとして定着 食・栄養を改善して必須栄養素の種類と量を理想に近づけて抗酸化力を高めると体調は劇的によくなるので、喜ばれています。 私のライフワーク:質の高い健康とより幸福・豊かな人生を実現するお手伝い。 私が発明しているのは、「人類を救う宇宙人」であるという可能性です。 関連フリーページ 心の病気は、栄養失調による脳内物質の不足によって引き起こされる 食 関連フリーページ 食生活の改善 (私がめざしている食生活) 食の提言 食育のすすめ -大切なものを失った日本人- 粗食のすすめ 「健康と食生活 今日からできる10の提案」 戦後の栄養改善運動が生活習慣病を蔓延させた真因だ! 健康的な油脂類の摂り方 「1本で1日分の野菜」ジュース、35品全製品が落第 マクドナルドを30日間食べ続けたらどうなるか? あぶないコンビニ食 マーガリン・精製油の恐怖 21世紀の知的健康法 2.0 『21世紀の子供を守る食育勉強会』と題したボランティア勉強会 関連ブログ 魚を食べない人は食べる人より6倍の認知症リスク アミロイドβタンパクの蓄積防ぐ不飽和脂肪酸 認知症予防&知能指数アップ! 「ツナ缶」がスゴすぎる効果 魚食で健康寿命を延ばそう 日本人のDHA不足は命を脅かすレベル、心筋梗塞等のリスク増…魚の缶詰を食べなさい! 輸入も増える「魚」は食べるべきか、避けるべきか? EPA、DHAは加齢黄斑変性の予防に効果的 魚を食べると認知症は予防できるのか 魚を食べると頭がよくなる、その訳とは 魚に含まれる「脳の栄養素」 血流改善や記憶力を高める効果 食卓にもっと魚を 日本の消費量15年で3割減 SNSで調理法発信/子育て世代向け商品 油のタイプ知り上手に摂取 リノール酸の取りすぎ注意 週3、4回は魚/エゴマ油も効果的 高脂血症対策、まず食事から 野菜・魚を多めに 運動不足も解消 オメガ3脂肪酸で致死的な心臓発作リスクが低減か 魚を食べないと機能低下の危険! 脳梗塞やがん、アレルギーが増加する恐れも 「魚油、体脂肪抑える」 京大がマウス実験 分解の細胞が増加 魚をたくさん食べるとうつ病を予防できる 魚に天然の抗うつ効果 認知症は食の影響も大きい 圧倒的に不足しているのは魚と野菜 魚油由来のオメガ3脂肪酸で筋肉量と筋力アップ、60歳以上の男女で効果確認 遺伝的にアルツハイマー病になりやすい人に魚の油、オメガ3脂肪酸が効果的 脳の萎縮速度を4割も落とす2条件、魚の油に豊富な「オメガ3脂肪酸」と「ビタミンB」 魚中心の地中海料理にはストレスやうつを軽減する効果あり 魚の脂肪酸・DHA、失明や脳梗塞を防止、遺伝子の相互作用を解明 油の摂取 偏りは禁物 脂肪酸、食品ごと特徴 脳の健康を保つ食事 魚の脂肪酸を上手に摂取 青魚などに含まれる「オメガ3脂肪酸」は、アルツハイマー病治療の救世主になる? DHA摂取へ、家庭や学校で食の見直し 給食の和食化、おやつ開発も がん社会を診る 魚を食べてリスク軽減 健康維持にDHA・EPA 摂取目標「中トロ5切れ」 健康診断の目的である脳卒中や心疾患など心血管疾患の予防に対する DHA・EPAの可能性 魚をよく食べる食事スタイルは心臓を健康にする DHA・EPA 栄養の宝庫「魚食」のススメ 脳の活性化、メタボ予防に オメガ3系脂肪酸 脳や妊産婦、胎児など摂取の重要性を指摘 魚油サプリが糖尿病リスク低減に有効 6月22日は「DHAの日」 日々の食生活で上手に取ろう 野菜・魚の摂取と運動を DHAとARA 乳児の脳発達に重要な役割 DHAがアルツハイマー抑制 京大iPS研究所 乳児期に魚を食べると喘息リスクが低下する? 魚から摂れる油は健康によいが、寿命は延びない? 米研究結果 DHAが記憶能力を改善するメカニズムが明らかになった! 魚を大切に食べよう NGO「ウーマンズフォーラム魚」 子供たちに調理法や食文化伝授 魚や野菜、果物豊富な食生活がADHDを改善する可能性 米研究 各種ビタミンとオメガ3脂肪酸で脳を若く、米調査 魚をよく食べる女性は心臓も健康に、デンマーク研究 アルツハイマー病予防には焼き魚を、米研究 花粉症緩和に効果 魚成分、上手に摂取 DHAやEPA 「毎日魚を食べる」わずか2.7% マリンビタミンに脚光 健康と若さ保つ“特効薬” 年に3回しか食べるべきでない? 養殖サケの危険性 コレステロール 魚を食べ動脈硬化抑制 脳の働き、食事で改善 重要な脂肪、小魚おすすめ いつまで続く「魚食民族日本人」 魚離れ深刻 青魚に多い脂肪酸、うつの改善などに効果 DHA:毎日食べて認知症予防に効果 島根大チームが実証 「いい体脂肪」になる2つの鉄則フード、「n3油」と雑穀をとる! 魚食の便益は調理法に左右される 魚介類に美白効果?! 「アスタキサンチン」のメカニズム解明 がんと闘うために 栄養管理し体重維持を EPA 代謝異常を正常化 青魚の脂 EPA摂取で脂質改善 動脈硬化を防ぎ、血液サラサラ 慢性心不全患者でオメガ3系脂肪酸は効果あり、スタチンには効果を認めず 魚好きが日本人の心臓を健康に保つ 妊婦の魚摂取はリスクよりも利益が上回る 妊娠中は魚を食べよう 米研究所が論文 妊娠中の魚油摂取で子どもの視覚と手の協調が向上 脳や目に働きかける話題の魚パワー、DHA&EPAで生涯現役! 魚食の効用はメチル水銀リスクを上回る オメガ3脂肪酸は黄斑変性症による失明を予防 心臓病予防、やはり魚に効果 厚労省研究班調査で裏づけ 魚の油、心臓病予防に効果 2万人規模の研究で確認 タマネギで魚の水銀を“解毒”しよう 妊婦は魚の食べ過ぎに注意 水銀が胎児に影響 厚労省が注意事項を発表 妊娠中に水銀が少ない魚をたくさん食べると子供が賢くなる、米国の研究 クマにも解毒! サケを食べるクマがPCBに汚染 魚と全粒穀物をもっと食べなさい オメガ3脂肪酸がアルツハイマー病による脳の損傷を防ぐ 焼き魚は脳卒中の原因「心房細動」を予防する?! 魚をよく食べると乳がんリスク4割減 オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸 魚を食べると、死亡リスクが減る&魚を食べると頭がよくなる 一流スポーツ選手の「運動後の息切れ」、魚油サプリメントで改善 冠動脈疾患予防のためにオメガ3系脂肪酸の摂取を 魚類はアルツハイマー病発症リスクを低下させる ***************************【以下転載】**************************** 認知症と一口に言っても、実に多様な症状や原因となる疾患があります。それぞれの特徴をよく理解することが患者・家族としても大切です。老年精神医学が専門で、認知症の治療に長年携わっている国立病院機構菊池病院(合志市)の木村武実院長に聞きました。 -認知症には、さまざまなタイプがありますね。 「認知症にはそれぞれに原因疾患があり、早期診断がとても重要です。大別して(1)根本的な治療が困難で、脳の神経細胞がゆっくりと壊れていく変性型認知症(2)発症・進行を予防できる認知症(3)根本的な治療ができる認知症-があります。主なものでは、変性型認知症のアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、そして脳卒中などで起こる脳血管性認知症があり、原因疾患は数十種類に上ります」 -治療が困難な変性型認知症は、どんな特徴がありますか。 「変性型認知症の三つで認知症全体の約75%を占めています。アルツハイマー型認知症は、アミロイドというタンパク質が神経細胞を壊して脳を萎縮させ、認知症を起こすと考えられています。発症の20年以上前からアミロイドが脳内にたまり始め、神経細胞がどんどん減っていきますので、発症してからアミロイドを減少させる治療をしても効果はありません」 「レビー小体型認知症は、レビー小体というタンパク質の異常物質が脳内にたまることが原因とされ、実際にないものが見える幻視などが特徴です」 「前頭側頭葉変性症は、脳の前の部分(前頭葉)と横の部分(側頭葉)が、徐々に萎縮するにつれて、さまざまな症状が引き起こされます。もの忘れよりも、性格変化やコミュニケーション障害、行動障害といった社会生活上の支障が目立ちます」 -脳血管性認知症の特徴は。 「脳の血管が詰まる脳梗塞や脳出血など脳卒中を原因とする認知症で、脳卒中の予防により発症を抑えることができます」 -治療で治せる認知症とは。 「甲状腺機能低下症や低酸素症など内科系の疾患、脳髄膜炎や脳腫瘍、一過性てんかん性健忘、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、うつ病といった神経系の疾患などが原因です。これらの治療で認知症の症状を改善できます。ほかに栄養障害や薬剤による認知機能障害もあります」 -栄養状態が認知症の発症に影響しますか。 「長年にわたる糖質の過剰な摂取、鉄分やタンパク質の不足から認知症の症状が起こることがあります。糖質制限や鉄分、タンパク質の適切な摂取を行うことで症状を改善できます」 -薬剤によるものは。 「神経伝達物質のアセチルコリンを抑える作用がある抗コリン薬は、胃けいれん抑制、気管支の拡張、過活動性膀胱[ぼうこう]の治療など幅広く使用されていますが、認知症のリスクを高めるという研究結果が出ています」 -診断のポイントは。 「まず治療できる認知症を除外し、さらに脳血管性認知症、前頭側頭葉変性症、レビー小体型認知症などの可能性を検討し、該当しなければアルツハイマー型認知症と診断します」 「一般的なもの忘れとの区別が大切です。高齢者のうつは、アルツハイマー型認知症の初期症状と似ています。急性・一過性の意識障害である『せん妄[もう]』は、興奮や幻覚、正常な理解や判断ができないなどの症状があり、認知症と区別が難しいことがあります。適切な診断と対応が必要です」 ◇木村武実 菊水町(現和水町)出身、宮崎医大卒、熊本大大学院医学研究科修了。熊本大病院神経科精神科講師、東家病院副院長、菊池病院臨床研究部長を経て2014年から現職。59歳。 (出典:熊本日日新聞) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017/11/24 05:00:11 AM
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