認知症の人と信頼築くコミュニケーション術「ユマニチュード」 家族の介護ストレスが改善
おはようございます。いつもありがとうございます。毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。認知症の人の尊厳を大切にするフランス生まれのコミュニケーション技術「ユマニチュード」が、介護者のストレス軽減にも効果があるとして改めて注目されているそうです。介護する家族だけでなく、施設職員の職場の人間関係改善に役立つなど、対人関係の技術としても身に付けられ、応用範囲は広そうです。長寿は認知症の最大のリスクです。90歳を超えると、60%以上の人が何かしらの「認知症」になるというデータもあり、長生きすればするほど、認知症になる割合が高くなるます。 認知症予防に取り組む→長生きする→認知症になる恐れが強くなるわけです。認知症予防だけではなく、認知症になった時に備える取り組みの両方があると、さらに安心できるようです。今年の国際アルツハイマー病会議で、世界五大医学雑誌の一つランセットの委員会が「世界の認知症発症例の3分の1以上が特定の生活習慣の改善によって予防可能である」と発表しています。信頼性の高い十分なエビデンスが確認されたと認められたのは9つの要因で、各要因は一部を除いてライフステージ別に発生するとされ、大きく4段階に分かれています。認知症との関係が指摘される「食事」「飲酒量」「視覚障害」「大気汚染」「睡眠」についてはエビデンスが不足として、今回の発表には含まれていません。(1)初期:15歳までの中等教育を修了していない(2)中年期:肥満、難聴(3)高齢期:早期治療に取り組んでいないうつ病、2型糖尿病、低い活動量、社会的孤立(4)すべてに共通:高血圧、喫煙習慣認知症予防には、様々な研究、報告がありますが、認知症予防に効果があると言われているのは、禁煙、運動の習慣化、脳トレ、血圧・血糖管理、食事は適度な糖質制限、塩分制限、糖質を最後に食べるカーボラスト、品数豊富なバランスのよい魚・和食、カテキンやビタミンD、教育年数の延長、社会性ある認知刺激余暇活動、睡眠などのよい生活習慣を総合的に組み合わせることだそうです。中でも効果があると言われているのが息が弾む程度の中強度の有酸素運動と言われています。脳に刺激を与えるには、運動強度60~80%のランニングを1日20~30分×週3回がよさそうです。しかし、誰もが息が弾む程度の中強度の有酸素運動を習慣にできるわけではなく、料理教室もおすすめで、特に料理が得意ではない男性におすすめしたいです。健康・長寿は教養と教育が必要だ!・今日、用があること・今日、行くところがあること日本でも認知症は増加し、厚生労働省の2012年調査では認知症患者は462万人、認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)患者は推計400万人、合わせると65歳以上の高齢者の4人に1人でしたが、別の調査では認知症患者の高齢者推計は550万人と65歳以上の18%となり、20年で6倍に増えていました。2025年には認知症高齢者が700万人(5人に1人)に急増し、軽度認知障害(MCI)患者と合わせると軽く1000万人を超えるわけです。また64歳以下までの認知症を若年性認知症と呼び、まれに10代後半で発症することもあるそうで、若年性認知症の推定患者数は約3万8000人と言われています。英国では20年前に比べ、1年間に認知症になる人の割合が20%減ったそうで、社会全体で健康増進を図れば、認知症の増加が抑えられるようです。ジョギング、ウォーキングなどの有酸素運動を続けることで、脳の血液の流れが良くなり、脳の白質の衰えを抑えることができ、高齢になっての認知能力が衰えを最小限に抑えることができるそうで、インターバル速歩やスローランニング、階段昇降はおすすめです。筋肉は鍛えることで何歳になっても増やせますので、筋力の衰えが進む40代後半、遅くても50代からインターバル速歩やスローランニングを習慣にすると健康・長寿にプラス効果が期待できますね。天皇、皇后両陛下は、皇居御所の庭を約1キロ散策することを日課とされておられましたが、2年ほど前からスローランニングを取り入れられ、50段程度までは階段をお使いになっておられるそうです。また歩きながら計算するとか、頭と体で2つのことを同時に行うデュアルタスク(2重の課題)がよいそうです。よい知識をつけて出来そうなことから無理なく生活習慣を改善していくことがポイントだと思います。遅発性アルツハイマーの爆心地が青斑核と呼ばれる脳の小さな領域だと分かり、この部位は、高齢者における認知機能の維持に大いに関連しているそうです。青斑核にある神経細胞は睡眠時間が少ないほど死滅することから、高齢者の脳年齢は睡眠時間が大きく関与しているそうです。筋力トレーニングは、使っている筋肉に意識を集中して動かすことで、筋肉と脳を結ぶ神経回路が刺激され、脳細胞を活性化でき、認知症予防に役立つそうです。筋肉の脆弱化を防ぎ、介護予防にも役立ちますので、一石二鳥です。歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、適切な負荷、量の運動を習慣にすることは重要ですね。全国40~69歳の男女1200人を対象とした「認知症予防に関する意識調査」によると、認知症の予防に役立つ情報に関心がある人は6割近くにのぼり、認知症予防に有効だと思われる食事や運動習慣を改善するための情報を望んでいるそうです。2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているそうです。認知症には、アルツハイマー型以外に、血管が破れたり、詰まったりする脳卒中により神経細胞が壊れる血管性認知症も知られています。両タイプの認知症には共通の危険因子として動脈硬化の原因とされるメタボがあり、若年期からのメタボの積極的な管理、予防が、認知症予防に有効だそうです。そのためには、食生活や運動、禁煙など日常の生活習慣を改善することが大切だと言われています。最も罹りたくない認知症は何種類かあり、その一つのアルツハイマー病は世界経済危機をもたらすと警告されたり、国際アルツハイマー病協会から認知症増大予測で対策強化の政策提言が出るほど増えていますが、よい治療法がないので高齢化国を悩ませています。最もよい対策は個人が取り組む的を射た認知症予防策の習慣化です。そんなことから厚生労働省は2012年に「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」が発表されたり、2013年12月に「主要国(G8)認知症サミット」、2014年11月5日6日には「G8認知症サミットの後継国際会議」が日本で開催され、認知症対策は重要な国家戦略として2015年1月に「新オレンジプラン」が発表されています。 一番多いアルツハイマー病は、一言で言うと「脳内にゴミがたまる現象」で、そのゴミとして比較的知られているのが、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質ですが、数年前くらいから注目を集めているのが、「タウ」と呼ばれるたんぱく質で、βアミロイド以上に悪さをすることが分かったそうです。運動で得られるメリットはたくさんあり、いくつになってからはじめても遅すぎることはありませんが、やらない人はやりませんね。日本は平均寿命こそ世界一ですが、国民の約7割は岩盤のような健康管理無関心層(筑波大大学院・久野譜也教授)で、2014年厚生労働白書によると健康管理は「何もしない」派が46%もいるそうです。そんなことから日本人の主観的健康度は主要35カ国中34位(2016年OECD調査)と韓国と同率最下位で、驚くほど低率です。健康的な生活習慣を無視して好き放題の人は、やらない理由を探すのが得意だったり、「一寸先は病み」の現代で将来の健康がいかに蝕まれるかの想像力が乏しいとか、根拠のない自信を持ち過ぎの傾向などがあるようです。世界23カ国の健康意識調査で、健康的な食生活は23カ国平均は59%が意識しているのに対して、日本は半分以下の29%・最下位で、十分な睡眠をとる:54%(ワースト3)、定期的な運動:39%(最下位)という世界一の健康オンチ国です。厚生労働省の調査によれば、運動など健康増進の習慣がある人は男女とも3割にとどまり、健康のために出費してもよいと考える金額の平均はわずか月3000円と驚くほど低額です。終末期医療専門医の著書「死ぬときに後悔すること25」によれば、後悔の1位は「健康を大切にしなかったこと 」で、死ぬ時に気がついても後の祭りで間に合いません。また、55~74歳の男女1060人に聞いた「リタイア前にやるべきだった後悔」の健康部分の第2位が「スポーツなどで体を鍛えればよかった」なので、後悔するなら今からやっても十分間に合います。・人生で今日が一番若い。・他人と過去は、変えられない。自分と未来は、変えられる(カナダの精神科医・エリック・バーン)・予防に1ドル投資すると医療費が3.27ドル減り、生産性が2.73ドル向上する。(ハーバード大学)・やる気よりやること。やる気があるだけではやらないのと同じです。行動こそが勝負です。(百寿医師・日野原重明先生)・運動をする時間がないと考えている人たちは、遅かれ早かれ病気のための時間を見つけなければならなくなる。(エドワード・スタンリー伯爵)・健康こそ最大の資産であり、史上最高の投資である (リチャード・ブランソン:ヴァージングループ会長)・健康な身体を維持する意志力がないということは、人生を左右する重要な状況において、積極的心構えを維持する力にも欠ける。(ナポレオン・ヒル)世界最大の医療研究機関、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症予防のための生活習慣は、1.運動習慣をつける。2.高血圧を改善する。3.人的交流など社会認知活動を増やす。4.2型糖尿病の改善する。5.地中海食などバランスのいい食事を摂る。6.適正体重の維持(生活習慣病の改善)。7.禁煙する。8.うつ状態の改善。の8つをあげ、最大の予防策は運動習慣だと言っています。医学雑誌「The Lancet」にアルツハイマー病は7つの要因を避ければ予防できる可能性がある論文がでています。1.糖尿病2.高血圧3.運動不足4.肥満5.うつ病6.低教育水準7.喫煙国立長寿医療研究センターが認知症予防のために開発した、運動と頭の体操を組み合わせた「コグニサイズ」はよい方法だと思います。ウォーキングをしている人はたくさんおられますが、十分な効果を得るにはインターバル速歩、インターバルスローランニングがおすすめです。ストレッチ、ウォーミングアップをしてから・運動強度:70% 3分・運動強度:40% 3分この6分を1セットとして繰り返して1回3~10セット、週20セット(120分)がよいそうです。運動強度は心拍数で管理するのが一番です。 ・70%強度 運動している私の場合は138・40%強度 運動している私の場合は100しっかり予防するにはよい生活習慣が最善薬になり、有酸素系運動が一番重要と言われていますが、日本人はWHOから65%が運動不足と指摘されていますので、さらに患者が増える心配ネタの一つだと思います。時代は進み、アルツハイマー病の原因と言われている細胞内異常タンパク質をうまく除去することが出来る革命的な発明がされ、これも活用しています。認知症の予防もむずかしくないと思っていますので予防したい方は、お互いに明るく楽しく元気に笑顔で顔晴(がんば)りましょう。私のライフワーク:質の高い健康とより幸福・豊かな人生を実現するお手伝い。私が発明しているのは、「人類を救う宇宙人」であるという可能性です。認知症関連ブログ 新しい順肥満から始まり認知症にまでつながる「メタボリックドミノ」 中年期から要注意「睡眠負債」で認知症に? ぐっすり睡眠で脳をお掃除「認知症予防」の落とし穴若年性認知症発症後は計約7割が「退職」「解雇」 “認認介護”も顕在化認知症「前段階」の半数が回復認知症を予防する食事とは?日本で認知症が増える? 過剰に恐れるのはやめよう8年後には高齢者の5人に1人が認知症発症 ゲノム解析での治療法探る認知症の社会的費用は14.5兆円! お金の準備を!認知症に対する備えの不十分さ、浮き彫りに若年性認知症の無情、病苦の上に経済負担がのしかかる認知症に新たな治療の可能性、老化を抑え寿命を延ばす効果も認知症の1/3は予防可能だ! 9つの生活習慣リスクを発表認知症予防の食事術 3食バランス良く、楽しく「認知症は予防可能」で健康格差に注目 米コホート研究に助成金歩行速度の低下は認知障害のサイン?「血液検査で軽度認知障害発見」新たな診断方法を開発認知症予防は60歳未満から始めたい認知症予防 歩く速さに気を付けて!認知症「前段階」、半数は回復 高齢者4年間追跡調査「音楽体操」、脳トレより認知症に有効 三重大准教授「単に体動かすより高い効果」最新の認知症予防 オートファジーフィンガー研究が示した総合的な認知症予防の有効性老後も安心! 認知症にならないための眠り方認知症を予防する飲酒量は? 1日当たり0.5合程度が上限米国で認知症の有病率が低下9時間以上の睡眠に認知症のリスク? 長時間睡眠に潜む4つの疾患認知症発症率は年々低下している? 英国に見る認知症発症率の変遷認知症を予防する運動とは認知症予防は40代から! 「脳の老化」薬の要らない防止法アルツハイマー型認知症は「新型の生活習慣病」 歯止めがかからない少子化と人口減交通量の多い地域の住民、高い認知症発生率 大気中の汚染物が脳内に侵入か「孤独感」を抱いているとアルツハイマー病に?認知症になりやすい人の特徴 認知症の予防策アルツハイマーは脳の糖尿病である 東北大が実証日本人の3人に1人が認知症に! イギリスは22%下げたのになぜ?脳を活性化し認知症を予防・改善 注目集める学習療法認知症、55歳からの対策が肝心 「75歳で発症」遅らせるアルツハイマー型認知症は「早期発見」を 注意すべき「もの忘れ」の特徴50年以上続くヒサヤマ・スタディから判明 認知症を防ぐ食事WHOの分析レポートより「認知症研究は予防が最重要」長生きしても認知症にならないためにできること脳エクササイズ 世界で初めて認知症リスク半減効果が実証される認知機能低下には筋量より身体機能が関係「人と関わる」ストレスが、あなたの脳を鍛える! 将来の認知症を防ぐ「知的な負荷」軽度認知障害の約半数が認知症に 予防と回復方法について軽い運動でリラックス ストレスが認知症を招く軽度認知症から健康に戻るために 「チェックリスト」で早期発見を 日本食は認知症予防によい 東北大 認知症予防、「体動かすこと」が「筋肉量」より重要 「認知症サポーター」は地域支援の担い手 認知症対策は「待ったなし」 認知症6割以上が不安 不安と取り組み大きなギャップ 手軽な予防策人気 歩く速度で分かる軽度認知障害チェック 英国で認知症が20年で20%も減少 健康増進が理由? 大学研究 認知症、生活習慣で予防 中年期からの高血圧は認知症リスクが10倍!? 認知症サポーターに「上級」 厚労省、育成へ講座費補助 カギは糖尿病予防と牛乳 久山町研究から見えてきた認知症予防策 料理こそ認知症予防 料理通して「達成感」が大事 ウォーキング、階段が脳を若々しく保つ 活発な運動が認知症の予防に効果的 OECDが考える日本の認知症ケアの課題とは? 認知症に対する世界の取り組み 運動によってアルツハイマー病の原因物質をつくる酵素GSK3βの活性化阻害が判明 注意すべき「アルツハイマー型認知症」初期サイン4つと予防法注意すべき「アルツハイマー型認知症」初期サイン4つと予防法 福祉国家スウェーデンの認知高齢者ケア 45%が一人暮らしを継続 メタボリックシンドロームが認知症リスクを上昇 若いうちから対策を 認知症には「中年からの運動」が有効ー米ボストン大学報告 アルツハイマーの爆心地”青斑核”が、認知症治療に革命を起こす 認知症を防ぐには 「歩きながら計算」で頭の体操 認知症大国・日本で始まりつつある研究とは 認知症を予防できる時代が到来!? 認知症、「脳のごみ」除き予防 検査装置や治療薬 開発進む 食事、運動、脳活 今すぐできる「認知症予防」 認知症対策に「強めの筋トレ」 記憶力改善に効果 ****************************【以下転載】**************************** 認知症の人の尊厳を大切にするフランス生まれのコミュニケーション技術が、介護者のストレス軽減にも効果があるとして、改めて注目されている。介護する家族だけでなく、施設職員の職場の人間関係改善に役立つといった声も。対人関係の「技術」として身に付けられるだけに、応用範囲は広そうだ。介護のプロ向けに開発「ユマニチュード」と呼ばれるこの手法は、2012年ごろから日本でも導入され始めた。「視線を合わせ続ける」「穏やかに話し掛ける」「腕や足をつかまない」などを組み合わせ、認知症の人と信頼関係を築くのが特徴。寝たきりを防ぐため、立つ機会を増やす支援をする介護のプロ向けに開発されたが、介護者の負担軽減にもなるといった指摘があった。そこで、東京医療センターの本田美和子医師らが、平成28年度に福岡市で認知症高齢者を自宅で介護する148人を対象に調査。2時間の研修後も習った内容を実践できるよう「部屋に入る時はノックして知らせる」といった具体的な助言を書いたはがきを約3カ月、毎週送った。その上で研修前と後の数値化した介護負担感の変化を調べると、ストレスが改善。介護される側の暴言や徘徊(はいかい)も減った。穏やかに変化参加した下島康則さん(72)は妻(66)に優しく話し続けながら、わずかな反応にも気を付けていると、身を委ねてくれるようになった。「私もうれしいし、気持ちが軽くなった」認知症の義母を介護する福祉団体職員の山本誠さん(49)も効果を実感する一人。毎朝、玄関で義母の手を握り、目を見ながら「お留守番をお願いしますね」と笑顔で声を掛けた。すると義母は落ち着き、言い争いが多かった家族の会話が穏やかになった。「どんな職場でも役立つ」一方、病院や介護施設の職員からも「自身の行動や周囲との関係が変わった」などの声が上がる。ユマニチュードのインストラクターを務める看護師、石川咲希さん(28)は、以前は人付き合いが苦手だったが、いつの間にか同僚とおしゃべりを楽しむようになり、仕事もやりやすくなった。「技術として身に付いたので、無理なく自分を変えられた」と実感する。横浜市の特別養護老人ホーム「緑の郷」ではケアを嫌がる90代の男性に半年間、ユマニチュードを取り入れたところ、職員が自主的に利用者のレクリエーションや歩行練習に取り組むことが増えた。担当者は「入所者と向き合おうとすることで、モチベーションが上がったのでは」と分析する。職場の人間関係に詳しい社会保険労務士で「メンタルサポートろうむ」(宇都宮市)代表の李怜香さんは「ユマニチュードは相手の人格を尊重することが基本なので、どんな職場でも役立つ」と指摘する。「『触れる』のはセクハラと取られる恐れがあるため勧められないが、『見る』『話す』技法は、互いが前向きな言動に変わるきっかけになる。パワハラ対策としても有効です」健康長寿の新ガイドライン 都センターが策定、出版高齢になっても元気でいられる人と、そうでない人がいる。両者はどこが違うのか-。そんな健康長寿の鍵を探る疫学研究を続けている東京都健康長寿医療センター(井藤英喜理事長)が、国内外の成果を踏まえ、健康長寿を延ばすのに有効と考えられる方策を専門家の解説とともにまとめた「健康長寿新ガイドライン エビデンスブック」を刊行した。ガイドライン策定委員長を務めた同センター研究所の新開省二副所長は「高齢者の健康を考えるには、中年期までのように病気の有無に最重点を置く態度では不十分。別の要因も大事だと分かってきた」と話す。新ガイドラインは、高齢者の健康に大切な12の課題を取り上げ、達成したい目標や生活のポイントなどを示した。例えば「食生活」と「口の健康」では、中年期までは問題とされる肥満よりも高齢者では、やせや栄養不足の方が深刻だとして、体格指数(BMI)20以上の体重を維持することや、かむ力を守ることの大切さなどを強調。「体力・身体活動」では筋肉を落とさないことの重要性を説き、望ましい運動量などを示した。他の課題は「社会参加」「事故予防」「地域力」「認知症」「生活習慣病」など。それぞれ複数の専門家が、注目の研究データを紹介しつつ提案をまとめており、自治体や地域で高齢者の保健事業に携わる専門職らに活用してほしいという。新開さんによると、高齢者では、心身の機能だけでなく、生活する力や社会との関わりも評価する「機能的健康」という考え方が重要になっている。「機能的健康度が高い高齢者を増やす努力を続けたい」と話している。(出典:産経新聞)