NCIS~ネイビー犯罪捜査班 11 #250 Dressed to Kill
『ホテルの惨劇』これ原題を見た時に「Licence to kill」をイメージしてしまいました。そこから「スパイのライセンス」、つまりディノッゾsr.こと、ロバート・ワグナーの代表作を想像してにんまりしました。そして、トニーが私立探偵に反応したのは「マルタの鷹」ですよね。サム・スペードに憧れていましたっけ。日曜の午前、トニーは久しぶりにディノッゾ・シニアにアダムスホテル前に呼び出される。父はトニーに食事に行こうというが、トニーが突然の訪問の真意を思い計っていると、ホテルから海軍の制服を着た男が飛び出してきた。トニーは制服と帽子の階級を示す記章が異なる事に疑問を持ち呼び止める。不審な男はそれを振り切り逃走したので、路地に追い込むと男は銃を出した。シニアが後から追いかけてきて、銃を向けられたのでトニーは男を撃ち殺してしまう。すぐにNCISが招集され、被害者が軍人でないことが確認された。ホテルの防犯カメラは外部からハッキングされて泊まっていたため、何があったのか判らない。監察室のユージン・コイルが到着し、シニアが現場の目撃者であるため事情聴取するという。シニアの記憶があいまいなので、トニーは当面デスクワークに留められることになった。ギブスはトニーを捜査から外す。トニーはその後、シニアと連絡がつかなくなり焦る。アビーは指紋から被害者が悪名高い私立探偵のニック・ボディーンと突き止める。ボディーンは違法な捜査方法を使ったり、陪審員を買収するなどの容疑で起訴されていて、最近は表舞台から姿を消していた。検視をしたダッキーは、ボディーンも今朝、銃を発射していることを確認する。ということは、ホテル内で発射した可能性があり、マクギーとビショップがアダムスホテルの1室ずつ確認して回る。その途中、2人はシニアが若い妊婦と部屋に入るところを目撃する。502号室に入ったマクギーとビショップは、若い男性が撃ち殺されているのを発見する。被害者は偽名で泊まっていたが、IDから、デニース・オハラ上院議員の秘書をしているマイケル・エリオットと判った。その後、エリオットを撃った弾丸がボディーンの銃から発射されたことが確認される。エリオットは海軍士官の扮装をしたボディーンをあえて招き入れたようだ。電話番をしていたトニーは、自分が殺した男がボディーンだと知ってマクギーに先回りして事務所に入る。奥の部屋には何カ所も監視中する機材が置かれており、アダムスホテルのシステムにも侵入したらしい。NCISに、ペンタゴンのサクソン中佐が現れ、エリオットの死について情報があるという。サクソン中佐は過去、オハラ議員に報告書の作成で手伝ったことがあるが、エリオットとは直接会ったことはなかったという。その報告書は、アジアで海軍の寄航港を評価する仕事だった。実は金曜日にエリオットから電話があり、話したい事があるのでホテルに来るように言われたという。その時は軍服を着てきて欲しいという。しかし、部屋に行ってみると返事がないのでそのまま帰った。ホテルを出てみると、警察が来て射殺事件で大騒ぎになっていたが、その男は自分を装っていたのではないかという。ギブスとビショップがオハラ議員のオフィスを訪ね、エリオットについて話を聞く。議員は優秀で真面目なエリオットが殺される心当たりはなく、ボディーンとの関わりも考えられないという。ビショップはサクソンが関わった法案などの資料を預かる。トニーはシニアからの連絡で会う事になった。シニアは結婚することになったと言って、トニーを驚かせる。法案を調べたビショップは、議員が予算カットのため、アジアの寄航港の中で必要度の少ない物を閉鎖しようとしていたことを掴む。トニーはビショップを問い詰めて、シニアの結婚相手が若くて妊娠していると聞いて完全にシニアを拒絶してしまう。シニアは困り果てて、ギブスにトニーを説得するように頼む。マクギーらが見たのは婚約者の娘で、トニーは勘違いをしているという。ギブスは自分で話すべきだと答える。ボディーンの事務所から回収した金庫を開けたところ、中からプリペイド携帯とマカオ銀行の封帯がついた48,000ドルが出てきた。プリペイド携帯からオハラ議員の事務所名義の電話機に17回もかけていた事がわかる。ボディーンは何度もマカオに行っており、カジノなどを経営するカルヴィン・リンと交流があったようだ。リンの所有している会社は、アメリカ海軍の寄航港で補給や物資の販売に関わっていて、もし寄航港が閉鎖されると金づるを失ってしまう。ボディーンはオハラ議員を買収してそれを変更させようとし、エリオットはそれを知ってサクソンに告げようとしていたのではないか。アビーはボディーンのコンピューターの暗号を解読し、録音されていたエリオットの通話を聞く。サクソンが言っていた通り、エリオットはホテルに会いに来るよう約束をしていた。また、サクソンが評価した港のうちでリンの会社が関わっている港の評価が法案の中で順位が変わっていた事が判る。何者かが報告書の結果を改ざんしたのだった。監察室のトニーに対する処分が決定し、ギブスは父親と話し合えと命じる。父の婚約者は、トニーの母親の大親友で、後見人だった。シニアは母を裏切ったと思われる事が気まずかったという。ギブスはこれから法案の採決に向かうオハラ議員を呼び止め、これまでの経緯を話す。ボディーンが連絡を取り合っていた番号にかけると、秘書のジェニファーの携帯電話が鳴った。議員は法案の採決を延期すると発表する。ジェニファーはボディーンと関係をもっており、自宅からはマカオ銀行の封帯がついた25,000ドルが見つかった。ギブスはトニーにシニアの結婚を認めてやれという。トニーは父を祝福し、新しい「母」の家族と共に食事をすることにする。シーズン11には、ギブスが高齢の父に振り回された後に、その思いを知ったエピソードもありましたね。その後、中の人はお亡くなりになってしまいましたが、ディノッゾ・シニアも本当にお年ですし、今回で親子のもめ事は最後にして欲しいですね。というか、最後になったでしょう。命の危険を顧みない息子の仕事を目の前で見て理解したでしょうし。シニアも年貢を納めて、キャラクターの幕引きを図ったらどうでしょうか。トニー自身も、ジヴァ・レスを経験して随分変わって来たように思います。メンバーの日曜日の過ごし方がそれぞれで興味深かったですが、アビーは教会、ビショップは夫とコンサート、マクギーはデライラと夕食の約束、なのにギブスはくつろいだトレーナー姿で出てきてわびしいなと思いました。(笑)ビショップは結局、また床の上に資料をぶちまけて仕事をしておりましたね。それも、個性ということで認められたということか。ところで、被害者がボディーンだと判った段階で、捜査はNCISの手を離れても良さそうなのに。オハラ議員の法案は海軍と関係あるものでしたが、トニーがボディーンを射殺したことで、同じ職場の人間が捜査するのも現実的ではないですよね。