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ワールドホリスティックアソシェーション公式ブログ

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歯科医 上原達明

はじめまして、遠藤真理さんから指名された上原達明です。
歯科医師です。

私が歯科医になろうと思ったのは父が歯科の開業医であり
私が長男であったことが一番の理由です。
皆さんのようにすばらしい目的意識があったのではありません。

しかし、そのまま歯科大学へ入るのがいやだったので
高校生の時受験雑誌である旺文社(?)の蛍雪時代で
歯科医のことを調べたところ

「歯科医師のところへは、いろいろな職業を持った患者が来院するので
それらの人に対応するには幅広い知識が必要とされる」

という一文に共感し医療者が患者さんに尊敬されているのは
勉強を絶えずしているからなんだなと単純に思い
歯科大に入学することにしました。

私は科学が好きでしたので
人間の医学的な構造にも興味をもっておりました。
私は今45歳ですが、高校生の頃当時日本では
(私の不確かな記憶が正しければ?)
中国の鍼麻酔の事がニユースで取り上げられていました。
歯科でも局所麻酔無しで抜歯をしていることも話題になっておりました。
これによりその頃より東洋医学にも興味を持ちました。

ただ西洋医学では説明できないことでも現実には存在するのだな
と漠然ながら意識するようになりました。

歯科医師になった時は技術向上のことばかりに目がいって
患者さんの心理的、精神的、社会的なことは
あまり考えておりませんでした。
(当然Spiritualなことは全く想像だにしておりませんでした)

開業当初は、
「正しい事をやっているんだから患者さんには私の言うとおりして欲し
い」
と言う気持ちが全面に出ていたと思います。

東洋医学に興味をもちながら歯科が全身と密接な関係があることも
知りながらも技術的なことを追い求めていました。

私が心理的、精神的、社会的なことそしてSpiritualなことに気付いたの

下条先生と出会いAKを知りO-リングテストを行うようになってからです。

歯科と全身の関係が最近はマスコミでも取り上げられ関心がでてきた
とはいえ今だ知っているのはほんの一部の人であることは
私の講演を聴講した人にお聞きしてもわかります。

まだまだ知られておりません。

歯を大事にしていたらここまでひどくならなかっただろうに、
もっと医療費もかけずにすんだろうにと思う人がたくさんいます。
この噛み合わせが狂うといわゆる不定愁訴がでてきて
QOLが低下するという事実が本当に人々に広まるには
どのようにしたらいいのか日々悩んでいるところです。

ある会合で痴呆と歯科との関係を説明し行政や医師会、
介護や福祉関係等の協力を得ようとしたところ、そこにいた医師が

「歯科が訪問診療をやるようになって患者が喜んでいる。
 このことでもう十分でしょ。
 あとは、歯科医師会だけでどうするか決めればいいじゃないですか。」

と言われた先生がいました。
(後でこの先生とお話したところお互いのコミュニケーション不足に
 よる誤解であったことがわかりましたが)
このように思われている医師もおおいのかもしれません
(本来医科歯科一元論でいけばこのような事は
 起こらなかったのかも知れませんが?)

口腔の健康が医療費軽減にいかに貢献するかという
一つの調査結果を示します。


『兵庫県佐用郡の8020達成者と同地区内の無歯顎の80歳以上高齢者の
 老人医療の受療状況に関する調査』

 ・1年間のうち30日以上の入院者の割合
   無歯顎の80歳以上の高齢者全体の19%
   8020達成者ではその6%

 ・1年間のうち3カ月以上の長期入院者の割合           
 
    無歯顎の80歳以上の高齢者全体の7%   
  8020達成者ではその0%

(引用文献 新庄文明:予防歯科の評価と指標ー歯の喪失と老人医療費、
 月刊保団連 No.728:27ー32、2001 )


この医療費軽減は当然患者利益になります。

社会をかえる力は国民(患者)の声が一番大きいと思います。
患者利益になるよう歯科医師も努力しなければいけないと思います。
歯科が全身と密接な関係があるということが認められれば
患者利益につながり、それが大きな声となり社会を動かし
益々歯科が認知されるという良い方向に循環していくでしょう。

そのためにも患者さんとの信頼関係を
まず作らねばならないと考えています。

(「わたしのカルテ」はこの為にも役立つと思います)

このように気付くのに歯科医師になって20年も掛かってしまいました。
この間迷惑をかけた患者さんをはじめ多くの人に
お詫びしなければなりません。

これらの多くの人のおかげで今の私がおります。
今ではこれらの人々から学んだ事が信頼関係を作るのに
役立っていると思います。

私がO-リングテストを使って診療に応用できるのも、
患者さんとの信頼関係ができていることが大前提です。
信頼関係ができていないと反応が間違ってでてきます。

私が診療を行うにあたっていつも考え実行している事に
以下の事があります。

1、患者さんには知る権利がある、医療者は説明をする義務がある。
  (患者さんは、ある意味素人なので専門科である医療者しか
   説明してくれる人はいません。)

2、全身状態をよくしてもらうために守ってもらうことを説明します。
  しかしこれもすべて守らないと診療をしないと言う事ではなく、
  最低限の事を守ってもらえれば診療を行います。
  ただその場合治療期間が長くなることや、
  再発しやすいこと等は了解していただきます。

3、患者さん一人一人顔が違うように患者さんがどこまでの改善を
  望むかはやはり人それぞれ違います。
  医療者として話をすべきことは利点欠点全て話し納得していただき、
  あとは患者さん御本人の自己責任でその診療方法をを選んでもらう
  ということにしております。
  そして患者さん個々にあった診療をするために、
  分からない事があれば、何度でもいいので聞いて欲しい旨
  最後にお願いしております。

以上いろいろ文脈のない事をお書きして申し訳ありません。
これを読むと
「歯科が 一番だ」と私が言っていると誤解されるかも知れませんが
、私はあくまで歯科医師なのでこのような書き方になったのであり、
他の医療を軽視しているのではない事をお伝えしておきたいと思います。

逆に言えば歯科があまりに軽視されてきたがために
患者不利益に繋がっている事をあえて述べさせて頂きました。

少々きつい言い方になった事をお詫び致します。

次回は食に精通している歯科医師大塚誠之輔先生に
お願いしたいと思います。



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