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ワールドホリスティックアソシェーション公式ブログ

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医師 鶴一子

「 ホロトロピック 」って何? 鶴一子
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ホロトロピッククラブ事務局長の鶴一子です。
この原稿が載る頃には、11月16日の第4回ホロトロピック医学
フォーラムが終了して、第4号の会報の編集を始めていると思います。

ではまず、ホロトロピックの仕事をしていて一番多い質問について
書き始める事にします。


 「 ホロトロピック 」って何?

多くの方にとって耳慣れない言葉でしょう。
最も良い説明は、ホロトロピッククラブの顧問二人のうちの一人、
天外伺朗氏が、会報第一号に書いて下さっています。
原文のまま引用します。

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ホロトロピックセンターについて

天外伺朗   profile てんげしろう・
本名は土井利忠。ソニー(株)執行役員上席常務。工学博士。
エンターテインメントロボットAIBO並びにヒューマイノイド・ロボット
SDR-4Xの開発者。マハーサマデイ研究会主催。著書には
「あの世」と「この世」の散歩道、宇宙の根っこにつながる瞑想法、
大きな森のおばあちゃん、など多数。

「ホロトロピック」という言葉は、高名なトランスパーソナル心理学者、
スタニスラフ・グロフ博士の造語です。
ギリシャ語の「holos=全体」と、「trepein=向かって進む」を合成し、
「全体へ向かう」という意味をもたせています。

じつは、多くの宗教や哲学の底流に、「永遠の哲学」と呼ばれている、
共通の思想があります。

その骨子は、人々の意識は成長・進化する方向性を備えており、
「全体としてひとつの宇宙」とのつながりが強化され、
融合に向かっていく、というものです。

それを仏教では「空」という概念で、ヒンドウー教では「ブラフマン」
という概念で説いており、キリスト教では「神の国に受けいられる」、
「神との融合」などと表現しています。

グロフ博士は、当初はLSDを用いて精神病や神経症の治療をする
研究をしておりましたが、LSDの使用が法律で禁止された後、
薬物を用いないで、人々を変性意識へ導く方法論を探求しました。

そして世界中の先住民のシャーマンの方法論などを研究し、
15年の歳月をかけて開発した方法論を「ホロトロピック・ブレス・
ワーク」と名付けました。

この命名には、彼の方法論がたんなる治療や癒しではなく、人々の
意識の成長・進化を援助するものだ。という意味が込められています。
つまり、宗教的な修行と全く同じ方向性を示唆しているのです。

精神的な病と、その克服のプロセスが、人々の意識のレベルを一段
向上させる、という可能性は、トランスパーソナル心理学者のルーツ
であるユング心理学で、すでにいわれておりました。これはじつは、
精神的な病に限らず、身体的な病気にも当てはまる事でしょう。

つまり、病気というものを、まともな人生をを歩む上での妨げになるもの
として、否定的に捉えるのではなく、意識の成長・進化のなかにおける
重要で大切なプロセスのひとつとして、肯定的にとらえる思想が
あるのです。

その観点からみると、病気の時だけかかわって、治療をしてもらう
という、現在の病院の概念とは正反対の概念が必要なことは
明らかです。

詳細は、矢山利彦医師など多くの医師との共著「こんな病院がほしい」
(毎日新聞社)に書きましたが、胎児のころから、死にいたるまで、
一生の間ずーとケアしてくれる施設の構想をたてました。

 機能としては、
 1)身体のケア
 2)心のケア
 3)健康維持のケア
 4)魂のケア、
 5)死のケア
 6)受胎、出産・新生児のケア、などを含み、

基本的にはあらゆるプロセス」を意識の成長・進化の一環として
支援する施設です。

当然、現在の病院の機能もその中に含みますが、基本的な概念は
むしろ、病院とは正反対なので、新しい名称を考えなければいけません。
その時、フッと頭に浮かんだのが、
グロフ博士の「ホロトロピック」という造語でした。

「永遠の哲学」にもとずく「全体性に向かう」という表現が、人々の意識
の成長・進化に焦点を当てた新しい施設の概念にぴったりだったのです。

1998年にグロフ博士が来日されたおりに昼食を共にし、
この概念を説明し、名称の使用の許可をいただきました。
それから、「ホロトロピックセンター」という名称を使っています。

なお、同じ「ホロス」を語源とする「ホリステイック医学」という
言葉があり、多くの人が混同しています。

こちらは、人間の身体を部品の集合としてとらえる近代医学の限界を
超えて、伝統医療や代替医療を取り入れ、人間をより全体的に把握して
治療にあたろうという思想です。

ホロトロピック・センターにおける、身体の治療の部分は、
もちろんホリステイック医療であるべきでしょう。
したがって、ホロトロピックというのは、ホリステイックの上位概念
であり、後者が「治療」を目的にしているのに対して、
前者が「意識の成長・進化」を主眼にしているのが大きな相違点です。

2001年12月に、矢山利彦医師により世界最初の
ホロトロピック・センターが、佐賀県大和に誕生しました。

さしあたりは、ホリステイック医療を実践するクリニックとしてスタート
していますが、矢山医師が個人的に指導しておられる気功と合わせて
考えるとすでにホロトロピック・センター的な色彩が濃いことがおわかり
いただけるでしょう。

その意味で、この「ホロトロピック・クラブ」の存在意義は大きく、
クリニックと補完的な活動をすることにより、はじめてホロトロピック
・センターとしての機能をまっとうするといえましょう。

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と、いうわけです。天外伺朗氏については、二ヶ月ほど前、NHKの
プロジェクトXに、ソニーのアイボ犬を開発した土井利忠さんとして
出演しておられましたので、ご存じの方も多いでしょう。

世界的に活躍する企業家・エンジニアですが、
マハーサマーデイー研究会を主催するニューエイジの旗手、
ベストセラー作家という顔もお持ちです。

続いて多い質問は、「どんな活動をしていますか?」です。


 ホロトロピッククラブの活動

1)ホロトロピッククラブは4月1日より3月末までを一年とし、
  毎年4月に新規会員を募集します。

2)年度途中の入会も受け付けます。
  この場合は当年度の既刊紙をお送りします。

3)会員継続の更新は毎年4月1日とします。

4)入会金は無料、年会費2000円です。

5)ホロトロピッククラブでは、
  健康に関する情報を発信・共有することを目的として、
  会報等の発行、医学フオーラムや各種のセミナーを企画します。

6)会報は年4回発行し、歯科と医科の融合をめざす取り組みについて、
  東洋医学をはじめとする統合的医療について、環境問題、教育、
  食事の取り方を始めとする生活指針やエッセイ、及び各種イベント
  情報、気功教室活動の紹介、気功実践の手引きなどの新しい生活の為
  の提案をしていきます。

7)ホロトロピック・クラブの考え方に共鳴される方はどなたでも
  入会できます。
     。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


フォーラムについては佐賀で平成13年に一回目、14年に二回目、
今年8月に東京で3回目を行い、そして11月に佐賀で
第4回ホロトロピック医学フォーラムを開催します。

医学フォーラムは、ホロトロピッククラブのもう一つの柱である
Y.H.C.矢山クリニック院長矢山利彦氏を中心に”歯科と医学の融合”
をメインテーマに行っています。

歯に詰められた不適合金属が電極となって、体内に異常電流が発生し、
それが様々な病気の原因になっていることがわかってきました。
又、歯科より噛み合わせの調整により、全身疾患を治した報告も
あります。
いずれにしても、歯科と医科が連携していない事に大きな問題が
あります。

さらに、矢山氏は新しい疾患モデルとして、金属、細菌・ウイルス
・カビ、電磁波・ジオパシックストレス、化学物質、という四つの主な
病因群にその他の要因を加えてそれらによる複合汚染が疾病の原因と
なっているとしています。

毎回、天外伺朗氏のお話がありますが、
今年は新潟より鈴木公子先生をお招きしています。


 会報の発行について

現在まで3号の会報を発行しています。
毎回20名以上が執筆して下さっています。その内、医師が八名で、
たとえば前マクロビオテイック医学研究会の伊藤慶二先生からは
食と想いの在り方について、吉田昭子先生からは環境問題について、
そして矢山利彦先生からはKi(気)コスモロジーに基づく医療の提案、
さらにホスピス、漢方、アメリカ研修便り等々。

そして、助産婦の賀久はつ先生、玄米を中心とした食育で有名な
高取幼稚園の西福江先生、今や全国的に有名な”わら”の船越康弘氏と、
その道の達人たちが書いて下さっています。

ホロトロピックの理念である”生まれてから死ぬまで”
”体も心もまるごと”そして”意識の成長・進化”に基づいて造って
います。

特筆すべきは全ての筆者がボランテイアで参加して下さっていること
です。
私は編集をしていますが何か”時代が求めている”というような
大きな力に動かされている様に感じています。

ホロトロピッククラブにはきっと大切な使命があるのでしょう。
会報を媒介とした殆ど口コミで、一年で会員数が五百名を越えています。

それからもう一つ、ホロトロピッククラブの特徴として、「気功」が
あります。
これはホロトロピック医学が「人は気のボデイを持っている」という
根本原理に基づいており、健康のためには、この気に着目し高めていく
必要があると考えているからです。

いわゆる生活習慣病は昔は大酒のみやヘビースモーカーなど、
なるべくしてなっていた者が殆どでしたが、いまでは生後すぐから
アトピーになったり、真面目に普通に暮らしていても原因のわからない
病気になってしまうのです。

つまり、生活習慣を変え、元気である為には、
自らの内に体に良いものか悪いものかを判断できるセンサーを育てる事
が必要になります。

もちろんヨーガや瞑想も適しているのですが、矢山利彦先生が、
患者さんにも武道家にも応用できるよう、整理、系統化した矢山式気功を
生活習慣を変える手段として、又、気を高める技法として勧めており、
気的生活の道案内になっています。


 最後に私自身について

数年前まで、田舎の一般病院で内科医として二十年程働いて
おりましたが、自分の行う医療に疑問を感じていた頃、矢山先生の
医療を知りました。

矢山先生が主催される”ドクターヒーラー研究会”で勉強しながら
ホロトロピック・クラブの立ち上げに参加し、結局、ホロトロピック
・クラブにハマッテしまいました。

もともと”熱血”タイプですが、気功のお陰で以前より腹のすわった
姉御風情になり、矢山先生からは「気がダルマさんになってきた」と、
天外さんからは「中魔女」と呼ばれるようになりました。
(因に、桐島洋子さんのレベルになると大魔女です。)

家族は夫が一人、子供が二人、犬一匹。
いずれ、臨床に戻る予定ですが、
個人的にはフラワーエッセンスに特に興味があります。


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