笑顔
そうそう。そういえば、初めてこっちに小説載せた後に書いたやつで「あとさぁ、全く別物でも書いてみたい話もあるし、あと、去年生徒会一緒だった友達の話も「お話」化してみたいんだけど、どう思うそれは?」なんて書いたんだけど、その「お話」化の話が出たので、一応書いてみました。情報が少な(?)かったり、原型の話が僕的には良過ぎたので、肝心なところにフィクション入れまくってあんまし壊したくないな(心理的描写は完全に作ってますが)ってのもあったので、結構短くなってしまいました。1時間くらいで書けちゃった(というか、明日のこともあるので)ので、ダメかも知んないけど、こんな感じに書いてみたよっ!時間が会ったら、もっと加筆修正加えてみたいけど。。てな感じで。 *** *** ―笑顔― 今日は、なぜだかいつもより早く目が覚めたので、いつもより早い電車に乗って学校へ行く事にした。 駅に着くと、それでも少し早かったのか、電車の到着まで、やや時間があった。ぼーっとしながら、電車を待っていると、目の前を女の子が一人、横切った。その彼女と目が合う。僕も彼女も互いを忘れていなかったようだ。2人そろってぎこちない笑顔になった。 一体僕は、今どんな顔をして笑っているんだろう。あの時と同じ笑顔なのかな。ふと、そんなことを思った。 学校の廊下をぱたぱた走っていく。学校祭(文化祭と体育祭をまとめてそう呼ぶ)を前日に控えた学校はせわしない雰囲気に包まれている。 あと、もう一息だな。そう思いながら、職員室にかけていく。足りなくなった道具を先生に貰いにいくためだ。 階段のまで来ると、踊り場にある大きな窓から差し込む夕日が、空間を綺麗なオレンジ色に染めていた。 もう、こんな時間なんだ。頑張んなきゃな。そう思って、踊り場に足をつけた時、その声は聞こえた。「先輩……好きですっ」 一瞬、自分は日本語が全く分からない人かと思った。 スキデス。 えーっと…え? つまり。 どういうこと? そんな風に思いながら、半停止状態の脳みそは辛うじて体だけは動かせたらしく、声のする階段の上のほうを見ていた。 そこには、文化祭の準備で、同じ実行委員会に所属する女の子が2人いた。 片方の子は、ちょっとすみにいて、もう1人の子を見守るような目で見つめ、僕の方もちらちらと伺っている。そんな彼女に見守られている方の女の子は、ほっぺたが少し赤くなって見えた。その赤みは明らかに夕日が染めたものではない、というのが隣の子を見れば分かった。 ……………。 と、ここまで思考が働いていて、しかし、肝心の彼女の言葉に対しての答えは一行に浮かぶ気配がない。 両陣営に、永遠にも思える沈黙が流れる。 ぱたぱたぱたと、たまらなくなったのか、ほっぺたの赤くなった方の女の子が廊下を走っていってしまった。 「あっ!」 一瞬遅れて、付き添いできていたらしい女の子は、僕を走っていった彼女を交互に見やって、彼女を追いかけていった。 その時の僕は、ただひたすら、その場に立ちつくす事しかできなかった。 その翌日。つまりは学校祭の初日は、体育祭だ。 開会式を行なうため、グランドに続々と生徒が集まっていく。もちろん、僕もその内の1人だ。下駄箱で靴を履き替え、トントンと足を鳴らして、ふと横を見ると、昨日の彼女が立っていた。その横には同じく付き添いでいた女の子。 そして、僕に一瞬遅れて彼女たちも僕の存在に気付いた。「えーっと……」 特に何が言えたわけでもないのに、そんな言葉が口から出た。すると、昨日僕に思いを告げたほうの彼女が、一瞬俯いた後、綺麗に笑って、言った。「学校祭、楽しみましょうね!」「………うん」 僕は、そうやってうなずいて、ぎこちない笑顔をする事しかできなかった。 きっと、あの時と同じようなぎこちない笑顔をしているんだろうな。 そう思っているうちに、彼女は行き過ぎた。 今の僕だったら、階段を駆け上って彼女を追いかけることができただろうか。 楽しみましょうね! そう言われて、じゃあ明日の文化祭は一緒に見ようか? なんて気の利いたことでも言えたのだろうか。 それにしても。 なんか、可愛くなってたな。 なんて、思ってたら、今度は目の前を男の子が1人、通った。彼は、その彼女の隣まで行き、2人、楽しそうに…いや、幸せそうに…かな? 話し始めた。 逃がした魚は大きかった。昨日、じいちゃんが釣りから帰ってきてそう言ってたっけ。 *** ***駅の話も入れたかったので入れちゃった。笑あと、玄関≒昇降口≒下駄箱ってことで。どうでしょう。