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ニューストピックス

2009年02月04日
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テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:安全保障

ソマリア沖の海賊対策に護衛艦を派遣すべきだと主張する方々が、海保の巡視船では駄目だという根拠として、海賊の武装を上げる例が目につきます。中には

『ソマリアの「海賊」は、名前は「海賊」だが、実態は「軍」に匹敵する強力なものも存在する。』

などと言う人もいる。

これって本当でしょうか?

具体的にソマリアの海賊が何を持っているのかというと、『せいぜい』RPG-7のような対戦車ロケット弾発射器どまりでしょう。
ブログなどを見ると、武装面から護衛艦派遣を主張する人は、たいていこのロケット弾を引き合いに出し、かつ海上保安庁の巡視船は護衛艦と違って「軍艦構造」ではないから、攻撃されたら危ない、だから護衛艦だといった言説をふりまいているようです。

でも、普通ならちょっと考えればすぐにおかしいと感じるはずなんですけど。

だって、人が持って発射できるRPG-7程度で巡視船に深刻な被害を及ぼせるなら、これまで相当数の商船が沈められていてしかるべきでしょう。
もちろん、身代金奪取や略奪が目的の海賊なのですから、船を沈めてしまっては元も子もないということもあるでしょう。でも、これまでに数多くの商船が海賊に襲われても逃げおおせているということは、そういう逃げようとした船を見せしめ的に沈めれば、他の商船が今後襲われた時に逃げるのをためらう、即ちより効率よく海賊行為ができるという効果が期待できるということでもある。

しかし、私が報道やネットでの情報を読む限り、ソマリアの海賊がロケット弾で商船を沈めたという話は見たことがない。それどころか、それが船体や乗員に深刻な被害を与えたという情報さえ見つけられない。

これが何を意味するかと言えば、ロケット弾は海上ではほとんど役に立たないということ。
そりゃそうでしょう。人間が手で持って狙いをつける武器を、海賊が使うような小型艇から撃ったところで、当たるのは奇跡を願うようなものでしょう。即ち、あれは虚仮脅しにしかなっていないってことです。

加えて、仮に当たったとしてもどれだけの被害が与えられるのってこと。
確かに、巡視船は軍艦に比べれば構造は弱いかもしれない。でも、軍艦が被弾することを想定しているのは対戦車ロケット弾に比べたら2桁重い弾頭を持つ対艦ミサイルであり、魚雷です。最近の軍艦の多くが装備している5インチ砲で使用する弾だってロケット弾よりは1桁重い。
「軍艦構造」というのは、そういうもので攻撃された時に被害を抑制し、簡単には沈まないようにするために必要なのであり、弾頭の重量が2-4kg程度のロケット弾であるなら、「軍艦構造」ではなくとも、そう大きな被害を受けることはないと考えるべきでしょう。何しろ大型の巡視船は戦車より2桁大きいのですから。

ちなみに、昨年、日本郵船の大型タンカーがソマリア沖で海賊からロケット弾で攻撃され、被弾したというニュースが駆け巡りましたが、船体に開いた穴は直径20mmだったとか。私には、これが巡視船の脅威になるとは思えない。
まあ、これはロケット弾は外れて別の小火器による被弾だった可能性が高いだろうと私は思っていますけど、そうだとしても、それは逆に大型タンカー船体に当たらないくらいロケット弾は命中させるのが難しいということですから、やはり巡視船の脅威になるとは思えないという結論は一緒です。

==============================

もちろん、ロケット弾がたまたま艦橋などを直撃すれば、大きな被害が生ずる可能性は高いでしょう。
でも、そういうところは「軍艦構造」とはあまり関係のない部分であり、護衛艦であっても被害が生ずることでは大差ないでしょう。

ということで、ソマリアの海賊が重装備だから護衛艦を派遣すべきという主張には、大した根拠はないと言えるかと思います。

ましてや『ソマリアの「海賊」は、名前は「海賊」だが、実態は「軍」に匹敵する強力なものも存在する。』などというのは、本当の「軍」が何を持っているのかを完全に失念していると考えざるを得ません。
本当の「軍」は弾頭が200kgを超える魚雷や、対艦ミサイルを持っている。そしてそれ受ける可能性を前提とした「軍艦構造」でしょう。






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最終更新日  2009年02月04日 01時15分47秒
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