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「この数週間、自然の破壊力の前で、人類は己の傲慢さを思い知りました。我々は、地球の資源は今まで通り使い続けていいのだと考えていました。間違っていました。私も含めて」
(The past few weeks have left us all with a profound sense of humility in the face of nature’s destructive power. For years, we operated under the belief that we could continue consuming our planet’s natural resources without consequence. We were wrong. I was wrong.) THE DAY AFTER TOMORROWという映画を見ていたら、 アメリカ大統領が上記のようなセリフを述べる場面があったのだけれど、 このセリフを聞きながら、野生動物の有効利用ということについて考えた。 北海道ではエゾシカの有効利用、それ以外の所では、 ニホンジカの有効利用が進められ(ようとし)ているが、 いずれもその前提は、農林業への深刻な被害とのことである。 有害駆除や狩猟で捕獲した個体を 自家消費ないしはそれに類する消費規模であったものから 産業として流通経路を整備し、肉や皮などの販売拡大を図っていこう ということのようだけれど、 販売対象として捉えられたエゾシカ及びニホンジカは、 ここにおいては害獣というより資源という位置付けになっている。 駆除対象の動物を資源と位置付けるのであれば、 その時から彼らに対する「命あるもの」という捉え方は 必然的に希薄になるか消滅するものと考えられ、 彼らは利用すべきモノになっていると言える。 何故このようなことを書くかというと、 7月に神戸で行なわれた「シカとイノシシの有効利用」と題したシンポ (主催 兵庫県森林動物研究センター / NPO法人 Knots)の案内の内容が 気になって仕方がないからなのだけれど、 そこには以下のように書かれている。 『かつては、シカもイノシシも日本人にとっては大変貴重なタンパク源であり、毛皮や角なども余すことなく利用されていました。しかしライフスタイルの変化によって、最近ではあまり活用されることもなくなりました。その結果、現在森林や農作物を荒らす害獣として、各地で捕獲が行われています。 そして、捕獲された動物は殆どが廃棄物として処理されています。 野生のシカ肉やイノシシ肉は家畜の肉に比べ、高タンパク、低脂肪でしかも脂肪酸の組成が魚に近く、特にシカ肉は鉄分豊富で栄養学的にも優れていて本来であれば利用されるべきものです。 捕獲された動物達の「命」を無駄にしない為にも有効活用することが、現在、全国的な課題となっております。 そこで、研究報告と共に現在取り組まれている事例をご報告頂き、有効活用について考える機会としたいと思います。』 気になる部分はいくつかあるのだけれど、 特に『捕獲された動物達の「命」を無駄にしない為にも有効活用することが・・・』 の件が気になる・・・ 増えすぎた野生動物、甚大な被害をもたらす野生動物の個体数調整は 必要だし有効利用というのも「あり」なのだろうとは思えるけれど、 前述したように、 資源と位置付けられた瞬間から、その対象動物は「命あるもの」として その生命維持が尊重される対象ではなくなっているのだから 利用することで利益を得たい側が「命を無駄にしないために・・・」 と言うような美辞麗句でもってシカ肉の需要を拡大しようというのには 少なからず?と思えてしまうわけです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.07.24 22:09:49
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