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テーマ:日々自然観察(9866)
カテゴリ:昆虫(甲虫)
タケトラカミキリを見るのは久しぶりである。しかし、今年は出るだろう、と思っていた。何故かというと、その徴候があったからである。 このカミキリムシ、名前が示すように、竹を食害する。生の竹ではなく、竹竿や竹垣などの竹の枯れ材にやって来る。昨年の晩春に、台風でハナモモの木が傾いてしまったので、植木屋さんを呼んで支えを作ってもらった。この支えの一部に竹を使ってあるのだが、今年の春、その竹に穴が開いて粉が吹き出しているのを見付けた。犯人はほぼ間違いなくタケトラである。
タケトラカミキリに因る竹の被害はかなりのもので、昔の我が家にあった竹垣は2年もするとボロボロになり、3年ごとに作り直さなければならなかった。余りに経費がかかるので、竹から金網に換えてしまった位である。
日本には、トラカミキリの仲間が80種以上棲息するが、この辺りにいるトラカミキリは、タケトラの他にエグリトラ、ヨツスジトラ、ブドウトラ位なもので、かなり少ない。この内、エグリトラとヨツスジトラは種々の広葉樹に寄生するが、タケトラとブドウトラは、それぞれタケとブドウにしか付かない。ブドウトラの場合は、生きているブドウの枝に入り込み、枝を枯らすので、ブドウの害虫として有名である。
以前にも書いたが、姿の良い虫は得をする。カミキリムシはカッコイイ。特にトラカミキリは、精悍な感じのする虫でもあり、何とも言い難い魅力がある。私は特にカミキリムシが好きな訳ではないが、タケトラが我が家の竹に甚大な被害を与えていても、どうも殺す気にはなれない。
これで、このWeblogで紹介したカミキリムシは、ルリカミキリに続いてやっと2種になった。日本全国には約800種位のカミキリムシが棲息するそうある。幾ら都内の住宅地とはいえ、その1/400とは何とも情けない。 多くのカミキリムシは、タケトラやブドウトラの様に宿主が限定されている。適切な時期にその宿主の元で頑張っていれば、もっと多くのカミキリムシを見付けることが出来るのだが、我が家に植えてある植物の種類は余りにも少ない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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