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2008.09.25
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 双翅目が続くが、今日は前回とは違って「汚い」アブを紹介する。アメリカミズアブ、堆肥を作っていれば、必ずと言っても良い程その周りを飛び交っているアブである。


 私が子供の頃のゴミ処理と言えば、庭の裏の方に一辺1.5m位の穴を掘って其処に生ゴミを棄て、一杯になれば埋めてまた別の所に穴を掘ったものである。何しろその頃は、酢や醤油等の液体は、瓶を持って買いに行く量り売りだったし、肉屋で豚肉百匁(375g:6人でたったこれだけ、それでも肉があれば大御馳走)買っても包むのは経木であった。当時は、まだプラスティックと言うものが普及していなかったのである。だから、紙くずなどの燃える物は風呂を沸かすときの焚き付けとして使い、燃えない物や燃やし難い物はこのゴミ溜めに棄ててしまうと、もう残るゴミは殆ど無かった。

 その穴を掘っただけのゴミ溜めに行くと、必ずいたのがこのアブである(尤も、スイカの皮を棄てておくと、カブトムシが来ることもあったが・・・)。


アメリカミズアブ1
アメリカミズアブ.戦後進駐軍と共に入って来た外来種

コウカアブにやや似るが、脚の白いのが目立つし触角が長い

体長は15mm前後(2007/08/25)



 当時は、もう1種汚いアブがいた。コウカアブである。コウカとは後架と書き、雪隠、憚り、御不浄、厠のことである。このアブもゴミ溜めの辺りに何時も飛んでいた。

 しかし、コウカアブの方は圖鑑に載ってたが、もう一方の今日掲載しているアブは載っていなかった。何故、こんな普通種が載っていないのか、随分不思議に思ったものである。

アメリカミズアブ2
生ゴミや厠に集る汚いアブだが、身繕いはチャンとする

(2007/08/25)



 その圖鑑に載っていない理由が分かったのは、かなり後になってからのことである。この汚いアブ、アメリカミズアブと呼ばれているそうで、戦後になって進駐軍と共に米国からやって来た新参者の外来種なのであった。私が子供の頃使っていた圖鑑は、叔父が学生の頃に使っていた戦前の圖鑑である。朝鮮や台湾の昆虫は載っていたが、戦後に入って来た外来種が載っている筈がない。

アメリカミズアブ3
眼に青い模様がある.昨年後から撮った写真

(2007/08/25)



 子供の頃、このアメリカミズアブの標本は作らなかった様に思う。汚い虫には触りたくなかったのであろう。御蔭で、つい最近まで、このアブの眼に奇妙な紋様のあることを知らなかった。

 最近、世の中が清潔になり過ぎて、この20~30年コウカアブを見たことがない。アメリカミズアブも随分減ったが、この辺りの住宅地でも時々は見かける。昨年の夏、久しぶりに我が家にやって来たので何枚か撮ったのだが、その時、眼に青い紋様のあることを初めて知った。しかし、アブの後ろ姿しか撮れなかった。眼の模様は、やはり前から撮りたい。前から撮れたらこのWeblogに掲載しようと思った。

アメリカミズアブ4
アメリカミズアブの顔.アブにしては触角が長い

(2008/09/24)



 漸く撮れたのは、昨日である。しかし、非常に敏感なヤツで、真っ正面からは遂に撮れなかった。仕方なく、斜め前からの写真で我慢することにした。

 眼の部分拡大を下に示す。アブやハエには眼に紋や斑を持つものがかなり居る。一昨年に紹介したツマグロキンバエオオハナアブの眼にも模様がある。しかし、これ程派手な色をした模様は他に知らない。

 それにしても、眼にこんな模様があったら、見るのに邪魔にならないのだろうか。一体何の為に眼に模様があるのか、人間は大いに訝るが、そう言う風に進化したのには、それなりの理由があるに違いない。但し、その理由は、人間の浅知恵では到底図り知ることの出来ない奥深い世界に属すものと思われる。

アメリカミズアブ5
上の写真の拡大.個眼の配列は模様とは無関係

(2008/09/24)



 このアメリカミズアブが我が家に来たのは、例の虫寄せバナナと関係があるらしい。但し、目当てはバナナの果肉ではない様である。ベランダの片隅に、一寸した庭木の剪定や除草をしたとき等に枝葉を入れておくバケツが置いてあり、其処にバナナの皮を棄てておいた。これが腐敗してアメリカミズアブを呼んだらしい。昔、ゴミ溜めに集っていたのと同じ理屈である。







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最終更新日  2008.09.25 17:55:16
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