ぼくの地球を守って（1）愛蔵版

うわーっ、なんですかこの漫画はっ。もの凄く面白いじゃないですかっ!!
もう凄い面白いんですよ！

自分では沢山の漫画を読んでるつもりでも、日本にいなかった時期に読み逃していた「絶対読むべき作品」というのはどうしてもあるんです。
『なんて素敵にジャパネスク』を揃えた次はこれですね。
『ぼく地球』は1987～1994年にかけての連載作なので私の中一から大学1年の期間。高校からは日本にいたんだけど高校が男子校だったというのもあり周囲に「花とゆめ」を読んでる友達がいなくて『ジャパネスク』同様「読む事は可能だったけど存在を知らなかった」名作です。
「前世ブーム」を巻き起こした事も知りませんでしたよ。日本にいなかったから(笑)
絵のタッチは80年代風ですね。

とにかくスケールが大きいです。第1話は「花とゆめ」1987年2号掲載なんですが舞台はその時には「未来」であった1991年東京。
何故6500万年前に恐竜たちは絶滅したの？と始まり、草花や樹木や動物の気持ちが「分かる」坂口亜梨子(ありす)、彼女は「輪廻転生」から採った名の輪君7歳を事故でベランダから落としてしまう。
一命を取り留めた輪は突如超能力らしき力が芽生え、更に「ありすを嫁に欲しい」と言い出したからさぁ大変!
誰かが「『ぼく地球』も逆歳の差」と指摘していたような気がするんですが、やはりそうなのでしょうか。
一方、ありすと同じクラスの小椋迅八(じんぱち)と錦織一成がなんだか「普通」ではない!?
1980年代後半といえば少女漫画に少年愛的な要素が描かれるようになって、後にコミケで「やおい」としてブームを形成した頃ですね。
だが彼等は単に「変」だったわけではなく、「月」にまつわる奇妙な夢=前世のムーンドリーム共有していた!
一成は奇妙な夢が不安、迅八は毎晩映画観てるみたいで面白い。夢の詳細を聞くと夢の中では迅八は玉蘭(ぎょくらん)、一成は槐(エンジュ)、他月には七名の科学者がいて地球を観察(?)している。他の五名は木蓮、柊、紫苑、秋海棠(シュウカイドウ)、繻子蘭(シュスラン)…。憧れと愛着を持って毎日飽きもせず地球がまわるのを見てる。
輪は事故から回復してから何故か急に我が儘になり、暴走族の頭・松平タカシに「S君と仲良くなれ」と意味不明の脅迫文、目の前に現れて「東京タワー　あれ　ボクにくれない?」。
東京タワーの改築を請け負ってる父の羅王蔵。
タカシの世話をしている田村一登がいいんですよ。

亜梨子もまた夢を見ます。木蓮になった夢を。
迅八・一成は他の連中もいる(現世に転生している)かもしれないと全国紙「BOO」に投稿。
その矢先、「爆桃」のお礼参りに遭遇し、迅八は奇妙な「力」で喧嘩相手を指差しただけで突き飛ばす。
田村がタカシと同じくらい愛情注いでる春彦が亜梨子&輪とデパートで遭遇し、「BOO」への投稿を見た柊・繻子蘭から連絡あり物語は急展開。
これで木蓮・玉蘭・槐・柊・繻子蘭の五名が揃いましたね。
昔、星間戦争があったらしい、月基地で病原体が発生し皆死んだ…。

"S"がタカシを呼び出した。怒りに燃える田村。七年前に自殺で弟を亡くしている彼の「守る」と云う言葉は本物。
「利いた風な口くれやがって
そいつが半人前の言うセリフかよ
てめえの過ちだったと自覚したんなら償え!!」
「何百何千万のてめえの弟みんなに償って教えてもらえ!!」
「本気で守るってえことがどーゆう事なのか
そいつがわかるまで　てめえには命の目方なんざ計れっこ無え!!
てめえの命を見込んだ　こちとらが馬鹿だったぜ!!」は松平父の台詞。

ところが呼び出し場所に着くとそこには子供=輪がいて、手渡された東京タワーの設計図は「今の地球人じゃ可能なはずない－」…月で見た覚えのある設計図－

愛蔵版は全10巻で、第1巻には「花とゆめ」昭和62年2号～16号掲載分が採録されてます。
第1巻表紙の「地球を枕に眠るありす」のイラストはHC1巻、文庫にと使用頻度が高く、「作品全体のシンボルイメージ」と言われているようです。

まんが全巻　楽天市場店で大人買いする方が手っ取り早いかもしれないけど一巻ずつ徐々に買いそろえてゆきます
【新刊】 ぼくの地球を守って ［愛蔵版］ （1-10巻 全巻）

続き気になりますねー。
今去年(2007)の12月発売の「別冊 花とゆめ」からバックナンバーが手元にあって『ボクを包む月の光』読み返してるんですが2月号の-帽子の記憶#7-で場所が東京タワー、迅八とか大人に成長してる。更に亜梨子は輪と結婚して姓が小林になってる!

透明ブックカバーはこのサイズ(A5版ですがハードカバーではないのでブッカー君が使えます)

透明ブックカバー☆A5版用ブックカバー(5pack)☆

現在「別冊 花とゆめ」でぼく地球次世代編『ボクを包む月の光』が連載中

ボクを包む月の光 6(8/19発売)


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