「週漫スペシャル」6月号
週漫スペシャル 2009年 06月号 [雑誌]29日が祝日なので昨日発売でした。北野信/小田はるか『沿線不倫恥図』~激辛不倫審判。社宅住まいのサラリーマン、木山憲史45歳。同僚の小島と趣味の釣りに訪れた伊豆の磯で出会った女性と意気投合…。不倫にすっかり味をしめた木山と小島ですが、妻がうるさくて平日はデートできず、これでは毎日どころか週イチだって無理だぞ…。ところがあの日釣りに来なかった、同僚の野川が裁判員に選ばれたと聞いてそれを悪用。妻のことは「守秘義務があるから」の一言で黙らせやりたい放題。なんて不謹慎な連中だ!(笑)実は不倫相手が裁判官だったというオチも期待しましたが、これはこれで女は怖いですね。間宮聖士/狩野あづさ『ラブルーム』room.13~真相。栄二との不倫が夫に気付かれたかもしれないと言う留美。離婚して僕と結婚しようと言う栄二に彼女は「私はお金がかかる女よ 貧乏はイヤなの」と答えます。留美と連絡がとれなくなって5日、様子を見に行った栄二は妻らしき女性を車椅子に乗せている留美の夫を目にします。それは夫の計画した完全犯罪…になるはずだった。栄二が留美を助けようと武器を手に彼女の夫に詰め寄らなければ。顔に包帯を巻いた車椅子の女性は既に冷たくなっていた。明らかになる真相、「今回はケガの功名でお手柄だったが…人妻はやめといた方がいいぞ」との刑事の言葉。ビルの屋上で悲しみにうなだれる栄二は「幸せ」の意味を考えているかのよう。成沢功/大川功『恋文』~不倫の鉄則。50を前に焦ったわけではないが、部下の山川優子と初めての不倫を始めた、主人公の真田課長。周囲には妻にばれて熟年離婚を経験した人達がちらほら。彼等の話を聞く内に、真田は不倫の失敗には「同じ傾向」があると気付きます。「結婚したい」は禁句、女に金を出させない、その鉄則さえ守っていれば関係をバラすような恋文を送られることにはならないはず。しかし優子がカレンダーにわざとずらして付けていた赤丸が、彼女からのラブレター。作麻正明/香橋義高『キャバクラ裏日記』~アフターラブ裏事情。キャバクラの方が実入りが良いからと就職しなかったリカ。最近はキャバクラも格差社会で女の子も勝ち組負け組に別れてしまっている。親友の里美の話を聞いて少し揺らいだけど、名門女子大卒も就職難でキャバクラに流れてくるのを目の当たりにして、やはりOLに決定だわと「アフター」を利用した就職活動。世の中をなめている小娘、若い娘とやりたさに自分の部署から欠員を出そうと部下をいびり抜く部長、どっちもどっちだよなあ(笑)ただし部長が「パワハラ」のターゲットにした相手が悪かった。人間、どこで繋がってるか分からないものです。ももなり高/中山たくみ『禁忌』~淫果応報。絵柄がかなり劇画寄りでどろどろしてるから妙に生々しいです。投稿写真にハマる夫と被写体の妻。男は撮りたい、撮ったら載せたい、女は撮られることに喜びを覚え始める。ほんの「スパイス」のつもりが、咲いてしまった、妻の中に眠っていた「淫ら」という花。藍沢翔『愛を売る女』~私を抱いた男~love.2 ラッキーマン。ネットを通して「一夜の愛」を売る女・リリコ。今夜彼女の客になったのは「怖いほど運がいい男」を自称するHN「ナポレオン」。やりたいことは必ず実現できるとうそぶく彼は、同じようにリリコにコンタクトを取っている同僚のHN「ラッキーマン」を見下している。選ばれるのは常に自分、物事は何もかも自分に都合良く運ぶ。だが恐妻家の社長の弱みを握って部長に抜擢されたはずのナポレオンからの連絡は何故かその後途絶え、その数ヶ月後にリリコは興味を抱き始めたラッキーマンと出会う。ラッキーマンから語られる、社長の隠し子の話、そして全ての真相。自惚れるのはいい、だけど「運」はコントロールできるものではないですね。宮内かずみ/万平『女ふたり桃色事件簿』~幸せは食と艶。女の幸せは恋とおいしい物。高級レストランに行くほどの余裕はない依里さんは慶王の学食で1,500円の安くて豪華なメニューを喰らい「食」を満たす。食ってたら学生らしき男にナンパされる。食欲も性欲も満たせてああ満足だーと思っていたらシャワー浴びてるすきにシュネルのバッグを盗まれてしまいましたよ(笑)また学食行ってあの男探し出さねばー、でもそんな男見つからない。ところがナンパされた話の方だけ聞いて彼女に張り合って早生田の学食行ってる友達の知子さんから、自分をナンパした男の写メールが送られてきたらその男だった!お金はともかくバッグは取り戻さないと旦那に言い訳できない。ネットオークション見てたら自分の盗まれた物と同じキズのあるバッグが出品されていた。男の正体は慶王でも早生田でもなく芳文大学で、この野郎はネットオークションでのトラブル防止に売る前に近所の質屋で見てもらってたそうです。「依里さんのバッグ ニセ物だったぜ」。なんかもう全員バカみたいに可哀想ですよ(笑)鷹羽遙/沙川聖『欲望の死角』。これは重いな。前に住んでいたマンションで一緒だった女性、律子さんがカラオケボックスでパートをしていて、彼女はお客さんを時に脅しては不倫をしていた。大学生とかサラリーマン、彼女もいないような男も、彼女がいるイケメンも大丈夫。ボックスでヤッてるお金がない子はすぐ乗ってくる。綺麗になっていく律子さんが羨ましく、同じ職場でパートを始める春美。久々の快楽に酔いながらすべてを忘れるようになる春美。だが刹那の幸せだけを追い求める日々は時間の流れと共に否応なく素朴な正気に気付かされる。自分は良い妻にはなれそうにもない、でも生き方を変えたいから今日で潤とは別れると言う春美。彼女が、律子を殺したことを知っているのかと疑う潤。別れ際、駅のホームで「…俺にも…明日が楽しく思えるような生き方ができるかな…」と潤。律子にしたのと同じように春美をホームに突き落とそうとした彼の手は、一瞬の躊躇を見せ、彼女をそっと到着した電車の車内へと後押しする。年上の春美が不倫の呪縛から逃れられ、まだ若い浪人生の潤は「殺人」の呪縛からは未だ逃れられない。私にはそう見えました。これは原作者の沙川聖先生が作画の鷹羽遙先生に指示を出しているのだと思いますが、春美が車内へと背を押され、振り返って窓越しに見た潤の顔から当然「殺意」は消えているわけです。でも「迷い」が完全に消えた顔ではない。殺人者の「過去の清算」とは、自分の犯行を知っている者の抹殺ではなく「自首」すること。そこまでの「決意」を秘めた表情かと言われると微妙です。プロットに何と書いてあるのか気になります。なんか色々と考えてしまいました。今月号で一番印象に残った作品です。佐々木久/武守仁『風俗記者どぶねずみ』#44.ストーカーの真実。指名No.1のホステス・涼子と客の滝田が言い争いをしている処に通りがかった鮎原さん。聞けば涼子の彼氏の木本がケガで入院し、治療費が必要なので営業をかけていたという。「誰かに背中を押された(突き落とされた)」と言う木本。恨まれる覚えのない木本、涼子の過去の恋人にも今の恋人にも彼女がキャバ嬢だと嫌がらせの電話をかけていた誰かがいる。鮎原が暴いた、歌舞伎町の人気嬢たちの水面下での壮絶な争いと、生身の女を抱くよりストーカー行為に快楽を覚えるあまりにも異常な変質者の実態。ゴミ漁りのストーカーはコンドームを舐めたりするそうです。コンドームの外側は女性器に接するので間接的にアソコを舐めたことになる…。こんな私生活の覗かれ方は怖すぎる。美和剛『ベッドタイムパラダイス』~逆転、開運性技。主人公の原圭次の不運は西京線の事故での不通から始まる。自転車で会社に行くしかねーよ。俺はなんて不幸なんだあ。マンホールにタイヤ突っ込んで自転車はダメになり走るハメになり、思い起こせば百円玉拾ってサイフを落としたりカラスのフンをよけたら犬のフンを踏んづけたり立ち小便したら逆風で小便だらけになり(以下14個のバカみたいな不運に襲われて!)、息も絶え絶え会社に到着したら倒産していた(笑)私物のパソコンを取り戻したらたまたま「インド5千年の奥義」というページが表示されていた。圭次は帰宅するやいなや「おい彩香 すぐベッドへ行こう!」「えっ ベッド? 何よいきなり!?」「会社が倒産したんだ!」「えっ 会社が倒産!?」「ウン! だからすぐ服を脱いでくれ!」何なんだよこの知らない人には脈略のない意味不明なバカなやりとりは(笑)?体位によって運が左右される、かなりアクロバットな開運体位・昇天(プージャ)位に挑戦して救急車。あの体位(ラーゲ)をクリアしようとヨガ教室。そこで正体不明の生徒に出会って1カ月後に再就職できてしまいましたよ。ほぼギャグ→シリアス→ギャグの採録順でしたね。特報黒の事件簿(10)↑『風俗記者どぶねずみ』がまとめて読めます。にほんブログ村漫画、マンガ、まんが、コミック青年マンガ