幹事部屋/宴会までの過ごし方【幹事部屋】ホテルのロビー。他にお客は見当たらない。 しーん・・・ 幹事長が手続きする声だけが響く。 到着が夕方だったせいか、照明がついてなく、陰気な感じ。 建物の老朽化は相当なもので、かなりコワイ。 廊下はどんより薄暗く、「ほの暗い水の底から」の映画のような・・ 部屋はさらに異様な雰囲気に包まれていた。 洋式トイレがついていたが、壁が近くてトイレの中で向きを変えられないほど。 風呂もあるにはあったが、窓なし・・っていうか大きく四角く塗りこめた跡がある。 「一体何を塗りこめてあるの??」 不安は増殖を続ける。 (気持ちを切り替えて)「で、でもさ、この部屋オーシャンビューだってさ~。」 「そりゃそうだろ、熱海だぞ。」 「たしかに・・窓の外には海 も見える けど 」 「なんだよ?」 「ほ、墓地も見える。」 ・・・ ボチ・・墓地ぃー! 「ま、まぁ、他の部屋も見ようぜ」 確保された4部屋のうち、なぜか1室だけ安ラブホのような作りだった。 ホテルといっても部屋の感じは旅館風なのに、洋室。逆に違和感のある洋室。 ベッドがある。ベッドの横には古びた大きな絵。 「だ、だれか絵の裏見ろよ、お札とか貼ってないか?」 「ほ、ホコリひどくて 触れないよ」 ・・・ そこは幹事部屋となった。。(12/10 13:46) 【宴会までの時間の過ごし方 (1)とりあえずビール】 全部で4部屋あるし、まぁ 適当に荷物置いて一息いれるかぁ。 ま、とりあえずビールいっとく? 冷蔵庫、冷蔵庫っと・・・ ある、ある。ビール3本、日本酒、ワイン・・・いろいろ。 おー、じゃ 軽く一杯ね。 おーっとと 「お疲れ~」 ぷはぁ~ 「あれ? おい、おい、ヤバくね?」 「なにがだよ?」 「これ」 手渡されたのは、冷蔵庫のメニュー(料金表)だった。 一覧になってたけど、飲んだビールの料金しか覚えていない。 ビール(中びん) ・・・680円。 は? 「だから、680円」 やばい値付け!窓の外の墓地よりコワイかもよ。(ほんと、ここ大丈夫か?) ■■■■■ 15分経過 ■■■■■ おーくん持参の「柿ピー」を つまんで、ちょっとくつろいでたら (ビールは忘れたけど、柿ピーしっかり持参。5袋はあったぞ) 幹事長の「さっくん」が部屋に入ってきた。 「さっくん」、我々をみるなり「おいおい!」 「ん?」 「それ別会計!」 「べ、別会計 だよな、普通」 ・ ・ ・ ・ 「ま、飲んじまったものはしょうがないやね・・」 「他の部屋の酒は隠しとかんと・・」 (反省のない野郎ドモ・・) ささ、ひとっ風呂浴びてこようぜ、地下に洞窟風呂みたいのがあるらしいから。 お、じゃ いっときますか。洞窟風呂。(12/17 13:34) 【宴会までの時間の過ごし方 (2)正常運転?】 温泉は地下にある。 エレベーターで降りるのだが、やたらに古い。 はさまれると圧死するかもしれないような分厚いとびら。 開く時も大きな音をたてて、勢い良く開く。 4人も乗り込むと一杯になるエレベーター。 「閉」のボタンを押すと、瞬時に、「ガシャン!」と閉まる。 人間の反射神経を超えるかのような速度だ。 「酔っ払いが頭を挟まれて死亡」なんて事故が過去に起きていないことを祈った。。 「閉」じる時の反応に比べて、降下するスピードは極端に遅い。 ・ ・ ・ ・ ・ 沈黙。 密室に野郎4人。 いろんな妄想がよぎる。 堕ちてくのか・・俺たち。。奈落の底に・・ こ、この沈黙を誰か壊してくれ~!!(つ、つまんねぇダジャレでもいいから。) ひゅーーーっ、ガッタンン!! 開いた。 大丈夫。 エレベーター、正常運転だよ。(12/17 13:34) 【宴会までの時間の過ごし方 (3)プレイルーム】 浴場前の廊下は薄暗かった。 左に行くと浴場。右はプレイルーム。 プレイルームって・・ ちょこっと見えるマッサージ機。 温泉宿にありがちな光景か。 この どよーんとした空気の感じをのぞけば。 しーまんは、プレイルームを覗かなかった。 その奥にあるものが見たいと思わなかった。 いや、しーまんは、覗けなかった。 バイオハザード1作目(PSゲーム)の最初に出てくるゾンビを思い出したから。 突き当たりを右に曲がって、奥に進むと・・ゾンビ!? そんなのいるわけないじゃん。(でも覗けなかった。) 他の皆は、先に脱衣所に入っていく。 しーまんは、脱衣所に急いだ。 |