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『man-hole』
鈴井貴之監督作品 最初、登場人物が気に入らなかった。 正直、観ているのがツラい。 自己中心的な連中ばかり出てくる。 自分本位な正義感を振りかざすヤツ。 社会的地位が至上のものだと信じているヤツ。 世間体ばかり気にして、言いたいことが言えないヤツ。 現実に目をそらし、逃避ばかりしているヤツ。 ・・・・・・etc. みんな、中途半端な連中ばかりだ。 妙にイラつく。 何故だ? ・・・・・ ・・・・ ・・・ 何のことはない、 自分もそんな中途半端なヤツだからだ。 『同族嫌悪』 なんて言葉が脳裏に過ぎる。 ああ、そういうことか。 物語は、穢れた存在を封じ込めるようにマンホールの蓋が閉ざされるところから始まる。 それは『パンドラの函』 災厄は、地に蔓延っているのかもしれない。 今更封じたところで、詮無きこと。 世に『希望』の文字はない。 もしかしたら、それは封じられた『パンドラの函』奥深くに隠されているのかも知れない。 誰がそれを探し出す? 二人が『夢のマンホール』を探し始めたところで、なぜだか苦痛はなくなった。 不思議である。 物語に吸いつけられていく自分がいる。 マンホールは見つかった。 蓋が開けられる。 果たして、『希望』は開放されるのか? それとも、残されていた『災厄』ばかりが地に満ちるのか? そして、 鑑賞後、爽快感が心を満たしていた。 すべてが解決されたわけではない。 夢が叶ったわけでもない。 でも、なんだろう。 不思議と清々しい気分だ。 たとえ暗い穴倉の中に佇んでいるのだとしても、見上げれば、そこにはほんのわずかかもしれないけれど、『夢(きぼう)』が広がっていることだろう。 あの、北の大地を覆っていた、澄み切った青空のように・・・・・・・。 この記事を評価する ↑個人サイトです(^.^) 是非一度、お立ち寄りください。<(_ _)> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005/10/06 07:39:33 PM
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