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2016年03月05日
カテゴリ：宮崎中央犬管理所
先日のブログに書いた「判定」を受けた2頭…   電話窓口のスタッフ、メール担当スタッフ、 保護家で、職場で、それぞれが携帯を握りしめ、 私も、いつでも殺処分のストップをかけれるよう、 現場に居ましたが・・・ 残念ながら、希望者はいないまま、 判定の時間が終わりました。 「不合格」 このまま保護家に戻れば、 この子達は今から処分機に移動する。   分かってる。 今の保護家では、連れて帰るキャパがない事は・・・ 分かってる。 毎週この繰り返しって事は・・・ でも、来週の仔より、再来週の仔より、 「未来」の「いのち」より、 今、目の前に居る「いのち」の方が、 「今」の私にとっては、大事な「いのち」 犬が！犬を！じゃなくて、この仔に生きて欲しい！ この仔が背負ってきた物も含めて、 私自身が、受け止めたいと思った。  だから、この子達をレスキューした・・・ ただ、それだけの事でした。 レスキュー二日目。 人慣れしていなかったため、合格できなかったこの子は、 少しずつ心を開いてくれています。 首輪が小さくて、皮膚を傷めている事すら 気付いてくれなかった人間(飼い主)なのに、 人間に側に居て欲しいと、検疫室から必死に叫びます。  本当は甘えたくて甘えたくてたまらないのに、 まだ、甘え方がよくわかりませんが、 手を出して「撫でて」と催促できるようになりました。 檻の中では、感情を殺していた老犬・・・ 檻の中では、私たち人間に何も求めてこなかった。  管理所から出た瞬間、 自分をちゃんと出せるようになった。 それは・・・ 「家に帰りたい！」という感情でした。 この子がお家に帰れるかもしれないと、 私も諦めていませんが・・・ 「母ちゃんじゃダメなの？」 昨夜、この子を抱いて涙が止まらなかった。 「お家に帰りたい」という強い感情を、 ここまで出してきた仔は、今までいなかったから、 どうして良いのか分からなかった・・・。 これからが本番ではありますが、 無事、この子達は生きています！ だけど・・・ 私は、ひとつの命に背を向けました。 判定当日の朝、職員さんに確認した。 「今日は判定受けるのは2頭ですよね？」 「・・・いいえ。急遽3頭になりました」  飼い主による持ち込みでした・・・。 この子から伝わってきたものは、「淋しさ」でした。 「吠える」→「食べさせる」この繰り返しだったと思います。 この子が飼い主に求めている事、伝えたい事、 一度も理解してもらえる事がなかった。 飼い主なりに苦しんで、悲しんできたかもしれない。 でも、この子の気持ちに寄り添う事が出来なかった事で、 この子もまた、飼い主の気持ちを読み取る事は出来なかった。 お互いに、お互いが好きだったはずなのに・・・ そんな私もまた・・・ この子に背を向けた一人でした。 ごめんなさい。 あなただけ置いて、私は管理所を出てしまいました。 そして・・・ この子は、殺処分機へと入っていきました・・・。 最後の最後まで、 この子の気持ちを受け止める人が居ないまま・・・。 ごめんなさい。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2016年03月05日 15時44分03秒
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