1996年のベストセラーに「人間通」(谷沢永一著、新潮選書)という本がある。
この本には、人間(特に対人関係)に関する96のコラム(出版社曰く96の「賢察」)が掲載されているが、その中に「自己紹介」というコラムがある。
このコラムには、「初対面の二人が真先に知りたいのは相手の出身校であって、その認識に到達するまでは応対の具合いを調節できない。だから、顔を合わせてから十分以内にまず若い方が心すべきは、自分の出身校をそれとなく告げる心遣いである。この気働きのない鈍感は必ず先輩に嫌われる」とある。
この本を初読した1996年には確かにこの言葉は真で、入社後の自己紹介では自他ともに出身校は必ず言っていたし、先輩方も俺は○○大学の出やねん、みたいに言っていたと思う。しかし、最近は自己紹介で出身校を聞くことがめっきり少なくなったように感じる。新人が配属されてもこちらから聞くまでは、出身校がいったいどこなのかさっぱりわからない。
実力∝出身校、収入∝出身校が成り立たず、旧来のキャッチアップ型ではやっていけなくなった現状では、学歴社会も崩壊しつつあるということか。
自身の対処としては、大学時代の専攻の話に及んだときにさりげなく出身校を言うようにしているが、もはや時流にそぐわないのだろうか。
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May 10, 2008 08:00:36