■ジャズの歴史(その4)■January 31, 2007■History of Jazz ジャズの歴史(その4)■ ●ジャズの音楽的基盤になったブルース 「ジャズのルーツはアフリカにある」と言われるひとつの要素に、 ラグタイムの特徴であるシンコペーションというリズムにありますが、 もうひとつの大きな要素に、黒人の音楽であるブルースがあります。 ---------- ブルース(blues)とは・・・ ・・・19世紀中ごろ、アメリカ南部でアフリカ系アメリカ黒人から生まれた音楽。 または、その音楽形式のこと。 アフリカ系アメリカ黒人が、奴隷生活や人種差別などの辛さからキリスト教に救いを求めた スピリチュアル(黒人霊歌)を経て誕生し広まった、哀愁を帯びた音楽。 3行詞型の12小節を1コーラスとする音楽形式のもので、 コード(和音)進行や音階にも特徴がある。 のちにジャズの重要な音楽的基盤になった。 また、リズム・アンド・ブルース、ソウル・ミュージック、ロックン・ロール、ロックなどの音楽的基盤にもなった。 ---------- 「ブルース(blues)」は、本来の発音は「ブルーズ」で、作為的に「bluez」と綴られることもあるということです。 現在ブルースというと、黒人音楽と白人音楽のカントリーが融合してできた音楽のジャンル、 または、ブルース形式という12小節を1コーラスとする演奏スタイルをさすのが一般的ですが、 もともとは、アフリカの黒人の身体の中にもっている音楽的要素がブルースのルーツです。 その大きな特徴は、ブルース・スケールというブルース独特の音階にあります。 日本の義務教育の音楽で教えられる音階は、だれもが知っているように、 ハ長調(Cメジャー・スケール)では「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」の7音階ですが、 これはヨーロッパ音楽(クラシック)の音階です。 アフリカの音階はそれとは違い、 「ド」「ミのフラット」「ファ」「ソ」「シのフラット」の5音階でした。 これは、現在「ブルース・ペンタトニック・スケール」と言いますが、 いわゆる、「ブルース・スケール」というものです。 それが、後にアメリカの地でヨーロッパの音階(7音階)の影響を受けて、 「ブルー・ノート・スケール」という独特の音階に発展していきました。 C(シー)・メジャー・ブルー・ノート・スケール= 「ド」「レ」「ミのフラット」(「ミ」)「ファ」「ソのフラット」「ソ」「ラ」「シのフラット」 C(シー)・マイナー・ブルー・ノート・スケール= 「ド」「レ」「ミのフラット」「ファ」「ソのフラット」「ソ」「ラのフラット」「シのフラット」 ヨーロッパ音楽の音階の長音階(メジャー・スケール)と比較すると、 「第3音(ミ)」「第5音(ソ)」「第7音(シ)」の半音下がった音が特徴音で、 この音(ハ長調音階では「ミのフラット」「ソのフラット」「シのフラット」)のことを 「ブルー・ノート(blue note)」と呼び、ブルースの哀愁を帯びた雰囲気を作り出しています。 この独特の音階が使われたメロディーの黒人音楽が、ブルースの最大の特徴で、 これが、のちにジャズの重要な要素のひとつになります。 Last updated March 24, 2008 ■History of Jazz ジャズの歴史(その3)■ ■History of Jazz ジャズの歴史(その5)■ 【ジャズ】人気blogランキングへ ジャンル別一覧
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