4244313 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

All The Things You Are

■ジャズの歴史(その24)■

February 28, 2007

■History of Jazz ジャズの歴史(その24)■

●クール・ジャズからウエストコースト・ジャズに

ウエストコースト・ジャズ(West Coast Jazz)

1950年に勃発した朝鮮戦争はアメリカも参戦する国際戦争となり、
太平洋岸の拠点になったロサンゼルスは、軍事景気にわきました。
また、ロサンゼルスのハリウッドを中心にした映画産業が盛んになり、
それに付随する音楽産業が活況を呈することになります。

映画会社は、映画に使われた挿入歌をサウンドトラック・アルバムとして発売することで、
宣伝を兼ねた大きなビジネスになることに着目しました。
こうして、レコード産業が盛んになり、
譜面を読めて演奏能力の高い白人ミュージシャンたちは、映画音楽の録音に携わり、
引っ張りだこの状態になりました。

そうした、スタジオ・ミュージシャンの需要が高まってくると、
それと共に、実力のある優れたプレイヤーたちが西海岸に集まるようになりました。
彼らは、スタジオの仕事を終えると、夜は近くのジャズクラブで盛んにジャム・セッションを行いました。
譜面に強かった彼らは、オリジナルを書いたり、工夫を凝らしたアレンジをしたりして、
ビバップの手法を取り入れながらも、マイルス・デイヴィスが示したクール・ジャズに強い影響を受け、
より洗練され、知的なセンスを感じさせられる自分たちのスタイルを作り上げていきました。

そういったところから、ニューヨークを中心としたイーストコースト(東海岸)とは一味違う、
ウエストコースト(西海岸)独自のスタイルのジャズのムーヴメントがまき起こり、
それは、軍事景気、映画産業景気にわくウエストコーストの現象と共に、
1950年代を象徴するジャズの動きの一つになりました。

そして、このジャズのスタイルを『ウエストコースト・ジャズ(West Coast Jazz)』と呼び、
人気が高まりました。

ウエストコースト・ジャズの中心的な存在となっていたミュージシャンは、
ショーティ・ロジャースや、ジミー・ジェフリー、デイヴ・ブルーベック、シェリー・マンなどで、
イーストコーストからやってきたジェリー・マリガンが、
この地でチェット・ベイカーと組んだカルテットも空前の人気を誇りました。
また、アート・ペッパーやバド・シャンク、ビル・パーキンス、ボブ・ゴードン、
フランク・ロソリーノなども、ウエストコースト・ジャズを代表するプレイヤーたちです。

Last updated December 20, 2008

■History of Jazz ジャズの歴史(その23)■

■History of Jazz ジャズの歴史(その25)■

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ

【ジャズ】人気blogランキングへ


© Rakuten Group, Inc.