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『Days Of Wine And Roses』(デイズ・オブ・ワイン・アンド・ローゼス)
【酒とバラの日々】 この曲は、ジョーニー・マーサーの作詞、ヘンリー・マンシーニの作曲によるもので、 ジャック・レモンとリー・レミック主演の映画「Days Of Wine And Roses(邦題:酒とバラの日々)」 の主題歌で、1962年の作品です。 当時、アンディー・ウイリアムスのレコードがヒットしました。 1962年のアカデミー主題歌賞を1961年の「Moon River」に続いて2年連続で受賞しました。 また、ヘンリー・マンシーニ楽団のレコードは、グラミーの最優秀楽曲賞と最優秀レコード賞を受賞しました。 映画の中で、この曲は物語のバックで小さく流れる程度のものでしたが、 この曲自体は、歌に演奏にと多くのミュージシャンが取り上げ、 映画は知らなくても曲のほうは誰もが耳にしたことがあるくらいに知られているスタンダード・ナンバーです。 しかし、この曲の内容を理解している人は、そう多くはないと思います。 「酒とバラの日々」という言葉と、この美しいメロディーからすると、 優雅でおしゃれな大人のイメージを思いうかべてしまいますが、 この映画は、アルコール中毒をテーマにしたもので、決して優雅なものではありません。 初め夫がアルコール中毒になり、そのうち妻も引きずり込まれてアルコール中毒になり、 夫は努力のかいがあって中毒から抜けられるのですが、妻は中毒から抜けることができずに、 さみしく別れていくという、悲しくてやりきれない結末で終るものです。 この曲のことを「酒とバラバラの日々」と言っている人がいましたが、まさにそんな感じかもしれません。 バラ園で働いてやり直すのですが、やがてまた禁断の誘惑が・・・。 この扉を越えてしまったら決して、再び戻れない、と知りつつ、 悲しいことに扉をくぐってしまう心の弱さ。 この曲を作詞したジョニー・マーサーも、酒が大好きでしたが、どうも酒乱の気があり、 酔うと決まってクダを巻いて大騒ぎになり、周りの人から嫌われていたようです。 そして、翌朝になるとそれに気が付いて当たりちらした相手の部屋にバラの花を送っていたそうです。 マーサーは、あるパーティーでシンガーのジョー・スタッフォードと飲んでいたのですが、 例のごとく、スタッフォードに当たりはじめたところ、 彼女が「ジョン(ジョニー・マーサーのこと)、お願いだからやめて。 私は、あしたの朝、あなたからバラの花なんかもらいたくないわ」 と言ったら、ピタッとおとなしくなったと言います。 また、マーサーは28歳のころから自分の年齢のことをひどく気にしていたようで、 この曲「Days Of Wine And Roses(酒とバラの日々)」は、 マーサーの時間への過剰なほどのこだわりを表現しているものだとも言えます。 この歌詞の中の一節にある、 「その扉には“Nevermore(決して二度と・・・<戻れない>・・・)”という言葉が記されている」というのは、 アル中患者が越えてしまうと二度と戻れない扉(一線)という意味があり、これは映画の内容から、 夫は中毒から戻れたのですが妻は戻れなかった、ということを表しているように思われますが、 もう一つ、「“酒とバラの日々”は二度と戻ってはこない」という時間的なことも含まれていると言えるようです。 マーサーの歌詞はむしろ、この後者のほうを言いたいのではないか、ともとれるものです。 そういうわけで、マーサーはアル中や時間に対して常日頃から深い思いがあったようで、 この曲の歌詞はたったの5分で書き上げたと言います。 この曲も「Moon River」や「Satin Doll」などといった他のマーサーの曲と同じように、 ただ日本語に訳しただけでは何のことだかさっぱりわからない難解なものです。 ですから、その解釈は詞を読む人各自で解釈するところが残されているもので、 何度も読み返して、それを感じ取るものであるようです。 すぐれた歌詞には、そういう、読み手が創造することができる深さがあり、 それはまさに、ジョニー・マーサーの素晴らしい世界であると言えるでしょう。 冒頭の歌詞は「The days of wine and roses」となっていますが、 曲名のほうは「The」が入らない「Days of wine and roses」となっています。 ***** ●デイズ・オブ・ワイン・アンド・ローゼス Days Of Wine And Roses 【酒とバラの日々】 作詞:ジョーニー・マーサー 作曲:ヘンリー・マンシーニ 1962年 《コーラス》 酒とバラの日々は 遊んでいる子供のように笑いながら走り去っていく 草原を駆け抜け 閉まりかかっている扉に向かう その扉には「Nevermore(決して二度と戻れない・・・)」という 前にはなかった言葉が記されている さみしい夕闇から風が吹いてくる まるであなたに出会った頃の 輝かしい笑顔を運んで来るように 酒とバラの日々と、そしてあなたへと・・・
こんばんは。
この映画をTVで観たことがありますが、一寸つらくなるような内容でした。 僕はオスカー・ピーターソンのピアノ演奏が好きです。 アル中の苦悩とはほど遠いアッケラカンとしたテンポの良い感じがまたイイです。(^^) 因みにイィヴィはゲコなので、居酒屋さんではウーロン茶オンリーです。 (November 19, 2005 23:49:58)
イィヴィ平野さんへ
>こんばんは。 > >この映画をTVで観たことがありますが、一寸つらくなるような内容でした。 > >僕はオスカー・ピーターソンのピアノ演奏が好きです。 >アル中の苦悩とはほど遠いアッケラカンとしたテンポの良い感じがまたイイです。(^^) > >因みにイィヴィはゲコなので、居酒屋さんではウーロン茶オンリーです。 ----- イィヴィさん、飲めないのですか。 オスカー・ピーターソンのは軽快にスウィングしていますが、これはこれでいいですね。 これも、曲の内容を知っていて聴くと、何か哀愁を感じます。 (November 20, 2005 09:16:45)
この極め付きのスタンダード曲が林芙美子と関係がある、と言ったら意外に思われるだろうか。このタイトルがアーネスト・ドーソンの詩から採られていることはよく知られており、They are not long, the days of wine and roses: の後「楽しいことはおぼろげな夢の中にほんのいっとき現れるだけで、夢が覚めたら楽しみの取り分はもう残っていない」と歌われるのだから、まさに『花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき』なのである。(これは自作のCDに書いたライナーノートの一部、勿論シャレのつもりです)。
(November 24, 2005 01:59:39)
小川俊彦さんへ
>この極め付きのスタンダード曲が林芙美子と関係がある、と言ったら意外に思われるだろうか。このタイトルがアーネスト・ドーソンの詩から採られていることはよく知られており、They are not long, the days of wine and roses: の後「楽しいことはおぼろげな夢の中にほんのいっとき現れるだけで、夢が覚めたら楽しみの取り分はもう残っていない」と歌われるのだから、まさに『花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき』なのである。(これは自作のCDに書いたライナーノートの一部、勿論シャレのつもりです)。 ----- 貴重なお話しを、ありがとうございます。 アーネスト・ドーソンの「酒とバラの日々、楽しき日々は短い」と、 林芙美子の「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」と、 同じことを言っているということですね。(November 24, 2005 17:20:11)
xxokkunさん
>小川俊彦さんへ > >>この極め付きのスタンダード曲が林芙美子と関係がある、と言ったら意外に思われるだろうか。このタイトルがアーネスト・ドーソンの詩から採られていることはよく知られており、They are not long, the days of wine and roses: の後「楽しいことはおぼろげな夢の中にほんのいっとき現れるだけで、夢が覚めたら楽しみの取り分はもう残っていない」と歌われるのだから、まさに『花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき』なのである。(これは自作のCDに書いたライナーノートの一部、勿論シャレのつもりです)。 >----- >貴重なお話しを、ありがとうございます。 >アーネスト・ドーソンの「酒とバラの日々、楽しき日々は短い」と、 >林芙美子の「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」と、 >同じことを言っているということですね。 ----- (November 24, 2005 19:55:40)
アーネスト・ドーソン→林芙美子が飛び過ぎなのは十分承知しております。でも、この曲どういう意味?って聞かれたときに例えば「テネシー・ワルツは失恋の歌」という具合に一発で答えたいのです。歌詞を翻訳する能力も時間もないので。「酒バラ」は絶望と未練の歌だと私は思うので、苦肉の策で捻り出した挙句です。個人的にはdiscolses(覆いを取ると中身があらわになる)の音感、音域にゾクッとします。名曲です。(November 24, 2005 20:24:49)
小川俊彦さん
>アーネスト・ドーソン→林芙美子が飛び過ぎなのは十分承知しております。でも、この曲どういう意味?って聞かれたときに例えば「テネシー・ワルツは失恋の歌」という具合に一発で答えたいのです。歌詞を翻訳する能力も時間もないので。「酒バラ」は絶望と未練の歌だと私は思うので、苦肉の策で捻り出した挙句です。個人的にはdiscolses(覆いを取ると中身があらわになる)の音感、音域にゾクッとします。名曲です。 ----- (November 24, 2005 20:26:25)
小川俊彦さんへ
>個人的にはdiscloses(覆いを取ると中身があらわになる)の音感、音域にゾクッとします。名曲です。 ----- 同感です。 この部分は印象深く、僕もゾクッとします。 本当に名曲ですね。(November 25, 2005 02:22:50)
はじめましてワタナヴェと申します。
丁度この映画を観たばかりで歌詞について気になってました。そういう曲だったのですね。 訳詞と興味深いコメントを載せていらっしゃったのでトラックバック&リンクさせて頂きました。(December 14, 2005 15:54:04) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |