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June 22, 2007
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テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:Album
スティーヴィー・ミュージックの集大成最高傑作
ジャズ・ミュージシャン、ジャズ・ファン必聴のアルバム

Songs In The Key Of Life

キー・オブ・ライフ / スティーヴィー・ワンダー
Songs In The Key Of Life / Stevie Wonder


オリジナル盤発売日:1976年10月8日(9月28日という資料もある)
レーベル:Motown

ディスク:1
1.Love's In Need Of Love Today ある愛の伝説
2.Have A Talk With God 神とお話し
3.Village Ghetto Land ヴィレッジ・ゲットー・ランド
4.Confusion 負傷(コンチュージョン)
5.Sir Duke 愛するデューク
6.I wish 回想
7.Knocks Me Off My Feet 孤独という名の恋人
8.Pastime Paradise 楽園の彼方へ
9.Summer Soft 今はひとりぼっち
10.Ordinary Pain 出逢いと別れの間に

ディスク:2
1.Isn't She Lovely 可愛いアイシャ
2.Joy Inside My Tears 涙のかたすみで
3.Black Man ブラック・マン
4.Ngiculela - es Una Historia - I Am Singing 歌を唄えば
5.If It's Magic イフ・イッツ・マジック
6.As 永遠の誓い
7.Another Star アナザー・スター

*8.Saturn 土星
*9.Ebony Eyes エボニー・アイズ
*10.All Days Sucker 嘘と偽りの日々
*11.Easy Goin' Evening (My Mama's Call)  イージー・ゴーイン・イヴニング
(*印の4曲は、オリジナルではボーナスEPに収録)

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全米アルバム・チャート1位(14週連続)
1976年度(第19回)グラミー賞:
最優秀アルバム賞、最優秀ポピュラー・シンガー賞、最優秀プロデューサー賞

ファースト・シングル
「回想(I wish)」
全米ポップ・チャート1位、R&Bチャート1位
1976年度(第19回)グラミー賞:最優秀男性R&Bヴォーカル賞

セカンド・シングル
「愛するデューク(Sir Duke)」
全米ポップ・チャート1位、R&Bチャート1位

サード・シングル
「アナザー・スター(Another Star)」
全米ポップ・チャート32位、R&Bチャート18位

フォース・シングル
「永遠の誓い(As)」
全米ポップ・チャート36位、R&Bチャート36位

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スティーヴィー・ワンダーが26歳のとき、1976年10月に発表した、2枚組アルバム。

このアルバムは、スティーヴィー・ワンダーのアルバムの中で
1972年発表の『トーキング・ブック(Talking Book)』、
1973年発表の『インナーヴィジョンズ(Innervisions)』、
1974年発表の『ファースト・フィナーレ(Fulfillingness’ First Finale)』と続く、
いわゆる「3部作」の後に発表されたもので、
スティーヴィー・ワンダー絶頂期の一連の作品のため、
これも含めて「4部作」と呼ばれることもある大傑作アルバムです。

史上3人目となる全米アルバム・チャート初登場第1位で、14週連続1位という快挙を記録しました。
1976年度(1977年授賞式)第19回グラミー賞を総なめにしました。

*****

1974年、スティーヴィーが21歳のときに結ばれたモータウンとの3年契約が、更新のときが来ました。
スティーヴィーは、代理人を通して、そのとき会長になっていたベリー・ゴーディに代わって、
モータウンの新社長になったイワート・アブナーに要求のリストを渡しました。
その結果、新たに結ばれた契約では、
むこう7年間分で、1300万ドル(1974年の為替レート:1ドル=約300円とすると日本円で約40億円)という、
前代未聞の契約金が渡されました。
ベリー・ゴーディは、いまだに口もとをひきつらせて「大金だ」と言っているそうです。
『タイム』誌は、そのニュースの中で、スティーヴィーの契約金は、
エルトン・ジョンやニール・ダイアモンドの契約金を足しても、さらに上回ると報じました。

また、スティーヴィーは、将来的にモータウンを買収する人間が出てくれば、
その人と交渉することができるという権利が与えられ、
さらに20パーセントという破格のレコード印税も約束されました。

その代わりに、モータウンは1年に1枚のアルバム、
もしくは少なくとも7年間で7枚(ダブル・アルバムは2枚に換算)出すことを要求しました。
結果的には、この後のスティーヴィーのアルバム4枚のうち3枚はダブル・アルバムで、
最後の1枚は、ほとんどが古い曲を集めたコンピレーション・アルバムになり、契約はとげられました。

契約に調印する際に、スティーヴィーはこう語っています。
「僕は、モータウンに残る。
レコード業界で黒人所有の会社として残っているのはここだけだからね。
モータウンはベテランだけではなく、新人の黒人のパフォーマーやプロデューサーにとっても、
希望とチャンスの象徴なんだ。
モータウンがなかったら、僕たちの多くは、ここまでの成功と達成のチャンスはもらえなかっただろうしね。
僕たちのビジネスに携わる人たち・・・
特に、アーティストやライター、プロデューサーも含めた黒人のクリエイティヴなコミュニティー・・・
にとって、大事なのはモータウンを安定させ、精神的に強く、経済的に健全な状態にさせることだ。」
といっても、自分は1300万ドルも取ったくせに?

スティーヴィーの新しい妻、ヨランダ・シモンズは、1975年4月7日、女の子を産みました。
その子の名前はアイシャ・ザキヤ。
このアルバムの中の曲、「可愛いアイシャ(Isn't She Lovely)」は彼女のことを歌ったものです。
そして、そのころスティーヴィーは家を2軒持ちました。
1軒はマンハッタン、もう1軒はカリフォルニアに構え、この2カ所を拠点にして、スタジオに入り、
契約分の最初の、このアルバムの制作に取り組むことになります。

その間に、スティーヴィーが自分の祖先がいたと彼が信じていたアフリカのガーナに移り住んで、
そこで体の不自由な子供たちと一緒に活動をするという噂が、マスコミに飛び交いました。
モータウンは、その噂を否定しましたが、結局、数年後にはそこに家を構えることになります。

後年、南アフリカの反アパルトヘイト運動に参加するなど、
スティーヴィーが支援するチャリティー、社会運動、政治キャンペーンなどが広大な範囲に及びます。
そうこうしているうちに、スティーヴィーのビジネス業務は収集がつかないほどの混乱をきたし、
企業も、彼をさまざまな方向へ引っ張りました。
このころは、スティーヴィーにとって非常にストレスの多い時期で、
その影響は、彼の身近にいる人たちにも及びました。

1974年、すでに、今までスティーヴィーとチームを組んできたサウンド・エンジニアの、
ロバート・マーゴレフとマルコム・セシルは、
『ニューズウィーク』誌のインタヴューで警告するコメントを発しています。
マーゴレフは、こう語りました。
「ビートルズが60年代を変えたように、スティーヴィーには70年代を変える力があるが、
彼にふりかかる重圧を理解してあげてほしい。
彼にむらがる連中は、こっちがいちいち話しに取り合おうものなら、
たちまち、彼の足を引っ張って、彼が築き上げたものを奪おうとするんだ。」
セシルは、さらに率直に、こう語っています。
「スティーヴィーは音楽面では天才だが、
他の分野となると、すごく有能ではあるけれど、なんせまだ24歳だ。
彼を取り巻くいろんな現実に向き合う際、大勢の他人の目や信頼を通さなければならない。
彼の組織を通じて関わってくるくだらないことには、こっちもうんざりだよ。
スティーヴィーが音楽面だけでなく、それ以外でも、すごく重要な人物になる力があるから、
まだガマンしているけどね。
彼がやることはレコードを何百万枚と売るだけじゃない。
人の耳に届けて人種の壁を打ち破ることなんだ。
たかが音楽とはいえ、突然、白人から黒人の懐に、お金が入ってくるんだから。」

スティーヴィーを引きずり回し、迷わせ、くだらないことに首を突っ込ませたと、
マーゴフやセシルが感じた、彼にむらがる連中や組織は、この二人にとっても大きな障害になり、
前作『ファースト・フィナーレ』発表後に、このチーム・ワークは破綻し、解散してしまいます。

そこで、スティーヴィーは、このアルバムは1人でプロデュースしなくてはなりませんでした。
アルバム・タイトルは前回作品の延長線上のものという考えがあったので、
『ファースト・フィナーレ2、We Are Seeing A Lot, Let’s The Way It Is
(目の前には多くのものがある。人生をありのままに見つめよう)』というものでしたが、
『Songs In The Key Of Life(“人生の鍵の歌”という意味)』というタイトルに変更されました。

●(その2)に続く

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Last updated  June 22, 2007 07:46:27 AM
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