あまく危険な香り
昨夜、 で見つけた。 山下達郎 / あまく危険な香り 思い出が蘇った。 COME ALONGII / 山下達郎 オリジナルは1984年リリース。 小林克也とカマサミコングのDJ形式で進行される、ベスト・アルバム。 名曲「ライド・オン・タイム」など全11曲を収録。 大学時代の俺の車の中でのヘビーローテイションアルバムだった。 いろんなコと聞いたなぁ~... 思い出深いのは、ひとつ年上の、眼の大きな明るく綺麗な女のコ。 大阪の郊外の私鉄駅ターミナルの、俺は本屋で、彼女は百貨店系スーパーでバイトしていたんだ。 出会った頃は彼女は短大生だったけれど、就職してもその駅を利用して通勤していた。 だから、俺がその本屋でアルバイトをしていた4年間に互いの客としてよく会っていた。 俺の方が年下で、(ジョークではなく、)ウブだったから、休日のデートには誘えなかった。 ただ、近所で働き、よく顔を合わせる友達として、時折会話を楽しみ、時折互いの仕事帰りに、俺の車で郊外のレストランに行ったりしたことはあった。 記憶が不確かなんだけど、ある夜、俺は車で彼女を自宅まで送っていったんだ。 ドキドキ、ドキドキ... 彼女んちの傍で車を停めた。 ドキドキ、ドキドキ... しばらく話して... ドキドキ、ドキドキ... 「じゃあ...」と彼女。 「じゃあ...」と俺。 ドキドキ、ドキドキ... 「握手!」と手を差し出す彼女。 「握手より...」と、俺は彼女の手を引き...キスをした。 彼女のキスは、それまで俺が経験したことの無い甘美なものだった。 あなたの思わせ振りな口づけは 耐えきれぬほどの苦しさ 心は暗がりの扉の影で 報われぬ愛の予感に震える 息を潜めた 夜に紛れて 忘れかけてた 愛の香りよ 一度は傷ついた筈の心で 信じあえるにはあまりに悲しすぎる 二度と振り向くことは出来ない 甘く危険な 愛の香りよ 貴方に取り戻す日々はもうない そっと目隠しのフリして通り過ぎる それからしばらくして、彼女は職場の先輩と結婚した。 その数年後、今から10年ほど前だろうか、一度電話で話をした。 子供も生まれて、スタイルも崩れ、すっかりオバサンになったと笑う彼女。 でも、会いたかった... 大阪と東京の約550キロの距離と、数年という時間を隔てていても、会いたかった。 昨日、ミクシーで探したけれど、彼女を見つけることはできなかった。 ただ、いろいろ検索するうち、 彼女のかつての勤務先、恐らく結婚相手が勤める会社が2年前に倒産したことが解った。 あの素敵な笑顔は、今でも健在なのだろうか... _ 今夜は、そんな気分だ...