カテゴリ:I’m home
『お父さんの検査に付き合って欲しい』
ため息交じりの母からの電話は、事の深刻さを物語っていました。 以前から調子が悪く『腰が痛い』と言っていた父。 職業柄か、腰を痛め、ヘルニアを患い入院したこともあったので 本人も初めは腰痛だと思ったらしく、一緒に温泉に行ったりしていました。 罹りつけの病院でも腰痛と診断されていたんですが、 或る日、痛い腰の辺りを擦っていたら左腿付け根臀部にしこりがあるのに気づき 病院で大学病院の紹介状を頂きその検査に付き添いです。 12月。 現れた夫婦は、1ヶ月前に会ったはずなのにとても小さく見えました。 大学病院への道すがら、段取り屋の父は、 簡潔に的確に、でも裏づけのない希望を持って 自分の病状と病院での私の役割を説明してくれました。 このタイミングで、心付けを出して・・・・。 でもそのタイミングが来ません。 そうこうしている間に、満床を理由に専門病院を紹介されました。 『8割がた悪性腫瘍、2割は良性・・・。』 根拠のない希望の一片はあっけなくそこで欠け落ちてしまいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
エラーにより、アクションを達成できませんでした。下記より再度ログインの上、改めてミッションに参加してください。
x
|
|