晩秋から冬にかけてのスペシャル薬膳コース
ふと気が付くと最近、食べ歩いたお店の料理ばかりで自分の作った料理の写真をアップしていませんね。そろそろ、YABUは料理を作るのが仕事なのか食べるのが仕事なのかどっちなんだと突っ込みを受けそうなので久々に自分の料理をアップします。菜香立川店で特別コースを頼まれたお客様が写真を下さったので今回はその時のコースを紹介いたします。彩り小皿盛り5種前菜中国各地の地方料理の調味料や食材を使ってYABU風にアレンジして前菜にしてみました。タコの痺れる四川椒麻ソース四川風の椒麻(ジャオマー)という花椒のシビレを利かしたソースをかけた蛸の冷菜です。まわりに山芋、トマト、胡瓜、サツマイモを小さく切って砂に見立てて添えてあります。和牛リブロースの香港風XO醤風味鉄板で焼いた和牛のリブロースと舞茸に香港発祥の「XO醤」という調味料ベースのタレをかけてあります。甘エビと百合根の杭州風サラダ「龍井蝦仁(ロンジンシャーレン)」という中国のお茶を使った杭州の名物料理をアレンジしてあります。本場杭州で「龍井蝦仁(ロンジンシャーレン)」を食べたときこの料理はお茶のほろ苦さを利用して海老の甘さを強調する料理なんだと感じたので今回は甘海老をサッとボイルして塩で味付けし、塩味を付けた龍井茶を散らしてあります。海老の下には百合根、金針菜、碧玉筍というユリ科の植物の根、茎、花をサラダにして添えてあります。秋刀魚の上海風梅紫蘇オーブン焼き秋刀魚の切り身に紫蘇と梅肉を巻いてオーブンで焼き、鎮江産の黒酢で作ったソースをかけてあります。羊肉の湯引き北京風胡麻ソース北京研修の時食べた羊のしゃぶしゃぶをアレンジした温菜。ゴマベースのタレの中にはカシューナッツ、香菜、葱、生姜、煎り胡麻が入っています。特大フカヒレの姿煮込み 金華ハム風味フカヒレは吉切りサメ。金華ハムで出汁を取ったスープで煮込んであります。伊勢海老と「美白」野菜の花椒オイル炒め伊勢海老の身と白木耳、山芋、銀杏、玉葱、エリンギ、葱、などの「白い食材」を花椒オイルで香り高く炒めてあります。上海蟹とイベリコ豚の獅子頭上海蟹入りの大きな肉団子「獅子頭」。千葉県富里で中国料理m`S style(エムズスタイル) の料理長をされている佐野シェフに作り方を教えて頂いた楊州料理。本来はスープ仕立てですがスープを少なくして春雨に吸わせてみました。食感のアクセントとして千切りにした絹サヤを散らしてあります。トラフグの薄造り 熱した葱オイルかけ久々にフグを扱いました。薄切りにしたフグを菊の花のように盛り付けしてあります。仕上げにお客様の目の前で熱々の葱油をかけてとびっきりの半生状態で召し上がって頂きます。スッポンと根菜の柱侯醤煮込み赤坂璃宮の講習会で教わった料理です。ゴボウ、蓮根などの根菜類を加えてアレンジしてみました。烏骨鶏と朝鮮人参の壷蒸しスープ朝鮮人参の中でも「紅参」と呼ばれる蒸してから乾燥させたものを使いました。この紅参は薬効も高いのですがほのかな甘味があり、朝鮮人参特有のにおいも少ないので料理に使う時は白参よりも使いやすいです。そのほかに蜜棗(ナツメの蜜漬け)と豚スネ肉も入っています。タラの白子の激辛麻婆仕立て 白飯添え八王子市みなみ野にある「上海キッチン 蓮香(レンシャン)」の武石シェフに教えて頂いた本場四川風の麻婆豆腐にタラの白子を入れて煮込んであります。焼き林檎と雪蛤膏の糖水仕立て半割りの紅玉リンゴにシナモンを振ってオーブンで焼き、生姜の砂糖漬けを入れた糖水に浸してあります。リンゴの上には「雪蛤膏」というカエルの輸卵管を乾燥させた薬膳食材を戻したものを乗せています。今回は更に真珠の粉をふりかけ「潤い美白薬膳デザート」に仕上げてみました。お恥ずかしながら、久々のYABU風中華薬膳コースのご紹介でした。