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カテゴリ:ドラマ-1-
#03
「案外、生きていけたね」 同じ風は二度と吹かない― 文化祭も 花火も 長編小説も 終わるから避けて通りたい。 終わった時に取り返しのつかない様な物悲しい感じになるから… 分かる気がするなあ。 私も入院中、本を読んでも勉強をしても している最中は良いのだけど、終わった時に何ともいえない寂しさや虚しさに襲われた。 それはもう本当に耐え難いくらいに… それでも私は、それから逃れるためとはいえ、さらに新しい本を手に取ったりしてた。 新しいことを始めることを拒んできた平太は、私なんかよりもっと強い感情に悩まされていたのだろう。 でも、今回 否が応でも文化祭に参加せざるを得なくなる平太。 きっかけはQ10&中尾君― 中尾君って、やっぱ良い奴だなあ。 恩返しって気持ちもあったかもしれないけど、それが主じゃなくて 相手を心配し、できることをしてあげたい…という気持ちを持ったから。 それと、傷をマイナス・イメージとして捉えるのではなく 寧ろカッコイイと思うところが素敵だな。 そんな中尾君に学んだのか、藤岡君のために「お金を捨て」てもらうQ10― 最初に藤岡君のために財布をはたいた平太の気持ちに一番影響されているんだろうけど。 機械なのに人間の一番大切な部分を自然に学び身に着けていってるQ10と 人間なのに人間ならではの繊細で脆い部分から目を逸らそうとしていた平太は 今や表裏一体。 それにしても、「友達がヤバイ仕事に関わるのを止めさせたい」というQ10に いかにもヤバイ仕事をしてそうな2人組がカンパしてくれたのが面白かった。 いわゆる“普通の人”は皆、知らんぷりか白い目で見るか…というナサケナイ状態なのに。 ミスコン代表に選ばれた河合さんを思いやるのは山本さんと影山君― ガチガチの優等生なのかな、と思っていたらアイドル・オタクで 容姿にコンプレックスを持っていることも判明した河合さん。 彼女のために一生懸命な山本さんも素敵だけど 自分に自信を持とうと頑張る河合さん自身も素敵だけど それらにも増して影山君に泣かされた。 あそこで泣けるとは思わなかったよ。 藤岡君と、彼をヤバイ仕事に引き込もうとした西先輩― 西先輩がどんな人かというのは具体的に説明されたわけではないのだけれど 校長が、高校時代に彼が受けた数々のトロフィーや盾を渡したこと 河合さんが歌う『風』の歌詞「人は誰も人生に躓いて」をバックにスニーカーを見つめるところで 今の彼が背負っている重いものが感じられたし、 藤岡君に向けた最後の言葉で、彼の本来の姿も見えた。 全てを台詞説明する何処ぞのドラマとはレベルが違うな、と思ってしまったです(^^;) その他にも台詞なしの映像で、細かいフォローがあったのが良かった― 校長先生の愛犬は無事だったし 河合さんの兄は、ちゃんと妹のステージを観ていたし。 結果的に平太にすっぽかされた形の久保君は「夜の看護婦で~す」にも去られてしまったけど 柳さんがフォローしてくれたしな。 藤岡君も皆に心配されていただけでなく、弟を気遣う姿が映された。 そして平太― 「取り返すってのは多分、次行けるってことだよ」 結局、最後まで文化祭に留まることになった平太。 これって“終らない”文化祭ってことなのかな…と、ふと思ったけど ちょっとしたことで終ってしまった元カノに、こんな風に言うことができて 「終わり」というもの「終わり」への恐怖…から彼自身が解放されたってことなのだろう。 で Q10が死んでしまったと誤解して号泣する平太。 あんなに冷めていた彼が、感情を曝け出したことに感動した。 誰かが誰かを心配し、誰かが誰かに心配されている。 「ダーイジョーブレスカー?」 Q10もそうなっているし、平太自身もそうなってきている。 2人とも“人間”になってきている。 Q10は、いわば「触媒」で これは平太が“人間”になっていく物語なのだと今頃になって気付いた、おバカな私(笑) クリックしてね♪(3つも多過ぎ?) にほんブログ村 人気ブログランキングへ 人気BLOGRANK ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります やっくんち
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