白夜行―白い闇の中を歩く―
「太陽が高く昇ったら影は消えるんだ」私の『白夜行』体験はTVドラマ版(綾瀬はるか、山田孝之、武田鉄矢)*ところどころ視聴↓映画版(堀北真希、高良健吾、船越英一郎)↓本作の順で、原作は未読>ダメじゃん聞くところによると、原作は主役2人の心情を細かに語ってはいないそうでミステリーとしては、その方が面白そうです。この点では映画版が一番近いそうです。TVドラマ版は敢えて2人の心情を描くことをテーマにした様です。私も、その描き方に惹かれました。そして本作は、その中間という印象でした。物語的には時間の関係か真ん中部分をスパッと省略してしまったのが残念ですが全体に漂う雰囲気とか衝撃度はかなり良いんじゃないかと思います。なので、3作揃うことで互いに補い合い立体的な作品になっていると言えるかも?本作はまず『白鳥の湖』から始まります。美しい旋律の中に女性の喘ぎ声がチョコっと挟まれたかと思うと画面はいきなりミホ(原作では雪穂)のベッドシーンになりそれと交互にヨハン(原作では亮司)による殺人シーンが映ります。この導入部は上手いと思いました。2人の武器、2人の罪、2人の苦悩、2人の生き方はまさにここに象徴されています。本来は小説『風と共に去りぬ』がキーになっているのでしょうけどTVドラマ版も映画版もそこを見逃してしまったらしく、あまり印象に残っていない私です。でも、この『白鳥の湖』は強烈に耳に残りました。映像化する際、小説ではなく音楽を用いると言うのは良い手だと思います。白く美しい白鳥。優雅に泳いでみせているけれど水面下では激しく脚を動かしている白鳥。対照的な存在である黒鳥。その二者を完璧に踊ろうとして心を壊して行くヒロインを描いた映画『ブラックスワン』。色んなことを連想させます。ソン・イェジンは作り笑顔がシタタカでもあり痛々しくもあり二面性のあるヒロインをよく体現していたと思います。コ・スも影のある佇まいや苦悩の表情が良かったです。刑事役のハン・ソッキュもハマり役だと思います。実を言うと、この前の出演作『目には目、歯には歯』で髪のせいか老けちゃった上に役に必要なオーラが足りない…と失礼な感想を抱いてしまったもので(その内もう一度観るつもり。観たら感想変わる自信はあります^^;)今回は若返った感じがしました。映画版での刑事はラストでようやく逢えた亮司に自分の息子になってくれと訴えるんですが非常に唐突に感じました。長い年月追い続け夢想してきた相手に身内の様な情を抱く様になる…というのは、まあ分かる気はするのですが、そこのところをもっと深く描写してくれないと感動に結び付かないと思いました。ボンクラな私なので刑事の私生活を描いた部分を見逃したか忘れているだけかもしれないですが(^^;)で、本作ではハン・ソッキュは最初の殺人事件で自分勝手な捜査をしたために一人息子を亡くしてしまうのです。ここは見逃しませんでした(笑)息子に約束した自転車を買ってやれなかった彼は自分も乗れないまま現在に至るのですけれどミホ&ヨハンに辿り着いたあたりで自転車の練習を始めるのです。映画版の様に「息子になってほしい」なんて台詞は一切ないんですけど寧ろ銃を突き付けてヨハンを追いつめたりするんですけど却って複雑な彼の心境が迫ってくる様な気がしました。ラスト、ヨハンがミホのすぐ傍に落ちてくるというのが韓国映画らしいドラマチックな演出だなと思いました。それと、子供時代のミホが映画版やTVドラマ版よりも年齢が上なのも殺人よりもヨンウン(ミホの結婚相手の娘)をレイプすることにヨハンが何よりも苦悩した描写にしたのもこうした部分に日本よりもデリケートだからかな…と思いました。反面、他のベッドシーンは濃厚なんですけどね。ラスト、高校時代のミホ&ヨハンがベンチに離れて座りながらも寄り添っているかの様な写真を撮るところ全編を通じて初めて2人が幸せそうな笑顔を浮かべているところが実に切なかったです。『White Night』 2009年/韓国原作:東野圭吾監督:パク・シヌ出演:ハン・ソッキュ(ハン・ドンス刑事)、ソン・イェジン(ユ・ミホ(柳迷湖)) コ・ス(キム・ヨハン)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いしますhttp://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/597-951e0c22☆クリックしてね♪(3つも多過ぎ?) ☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に置いてあります 【送料無料】白夜行ー白い闇の中を歩くー【Blu-ray】価格:3,652円(税込、送料別) 【28%OFF】【スプリングセール】[Blu-ray] 白夜行価格:3,553円(税込、送料別) 【送料無料】【ポイント3倍映画】白夜行 完全版 DVDBOX価格:16,758円(税込、送料別)