亀田興毅、『世界チャンピョン』!?
ボクシングの亀田はあまり好きではない。マスコミをにぎわせるパフォーマンスにビックマウス。そしてそれをリング上で証明できるだけの実力を持っている事への嫉妬かもしれない。マスコミに登場してくる有名人は、あたかも自分の器の大きさを証明するかのように、亀田君の将来は楽しみ、と言うが、今時の『若者の象徴』を見ているようで、私はあまり好きではなかった。ライトフライ級チャンピョンをかけたタイトルマッチ。1回でダウンをとられ、中盤は盛り返したものの、終盤には稀に見るクリンチの連発。素人目には亀田は負けた、と思われた。私も11回のクリンチで逃げる姿や、コーナーに座ったときの表情を見て、初めて今時の『若者の象徴』から、若いのに頑張ってきたな、とエールを送りたくなった。負けることも勉強。負けることでもっともっと強くなる、と。しかし判定は後味の悪い亀田の勝利。親友からすぐさま電話があり、ありゃないやろ~、と連発。ホームタウンデビジョン(地元有利)の採点はあったかもしれないが、素人が見て勝ち負けの判断が真逆になりようだったら、ボクシングなんてつまらないスポーツになってしまう。専門家だけがわかるようなスポーツは大衆的とは言えない。純粋なスポーツではなく、ストーリ仕立てのすごく興行的な祭典を見せられたようでしっくりこない試合だった。亀田にはもう一度ランダエタと戦ってほしい。防衛戦で同級下位の選手を選ぶんでなく、みんなが合点がいくスカッと試合を見たいものだ。