昨年(2013年)の5月31日の南日本新聞に、鹿児島県の伊藤裕一郎知事がドルフィンポートを取り壊し、その跡地に国体用体育館を建設する計画が進められているようだと報道しました。同時期に県の公費を使っての千人規模の県職員の上海研修旅行計画も明らかになり、県知事のこれらの無計画な公費無駄遣いに対する県民の批判の声が強まったのはまだ記憶に新しいところですね。
この知事の体育館建設計画について、昨年の8月23日に行われた定例知事記者会見で記者から「今回の体育館の、知事がお話になったというのは、時期尚早だったということになるのでしょうか」との質問に伊藤知事が「体育館とは申し上げていません」と記者の質問にクレームを付け、「『本来どういう機能を持つべきかという観点から、より具体的に、より広範に、より専門的に検討せざるを得ない』というのが今我々が置かれている状況だと思います。2,000~3,000万円とか1億円の事業ではありません。300億円を超える事業になると思いますので、やはり県としても大切な事業ですから、市にとってもそうかと思いますが、よく、十分に話をして、今後どういう形で整備するのが適当か、やはりこれからいろいろ話をしていきたいと思いますね」と発言しています。
伊藤知事から300億円規模という「スーパーアリーナ」(仮称)の構想がこのとき打ち出されたのですが、私などには余りにその建設費用が巨額すぎて全くイメージが湧きませんでしたが、一昨日(2月4日)の夕方に放送された地元テレビ局のMBCのニュースでこの「スーパーアリーナ」構想なるものが自治省出身の現鹿児島県知事の伊藤裕一郎氏が同省から埼玉県に企画財政部長として出向した際に手掛けた「さいたまスーパーアリーナ」のイメージを想定している(らしい)との報道になんとなく合点がいきました。
ウイキペデイアによるとこの「さいたまスーパーアリーナ」は敷地面積45,007m2に地上7階、地下1階の延床面積132,398m2の多目的ホールとして建設されたそうで、総工費649億5,600万円とのことです。この「さいたまスーパーアリーナ」は自治省出身の官僚である伊藤知事にとっておそらくとても誇らしい成功体験なのだと想像されますが、世界最大のメガシティと評価されている東京の都市圏に建設された「さいたまスーパーアリーナ」の成功体験をもしそのまま夢よもう一度と考えているとしたらそれは鹿児島県民にとって非常に迷惑な話ですね。まあ、そこまでトチ狂ったオカシイ知事さんではないと思いたいですけどね。