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ポンコツ山のタヌキの便り

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2014年03月26日
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カテゴリ:中国
中国には、上の句を言って下の句を言い当てる歇後語(けつごご)というものがあります。しゃれ言葉の一種ですね。例えば、「理髪師的徒弟」(床屋の弟子)なら、その後に「従頭学起」という言葉が続き、「床屋の徒弟は頭から学ぶ→イロハから勉強」ってことになります。「魯班門前誇手芸」(名工として有名な魯班の門前で腕前を誇示する)と来て、「不知身分」(身のほど知らず)となります。「猪八戒照鏡子、里外不是人」で、「猪八戒が鏡を見る→裏にも表にも人の顔がない→人に合わす顔がない」なんて歇後語もあります。

 日本にも似たような表現がありますね。古典的なものでは「厠(かわや)の火事→やけくそ」とか、「お前の話は風呂釜だ→湯ばかり→言うばかりで信用できない、実行しない」なんてものがそうですね。

 中国語のこのような歇後語表現の真の意味を知らないと、とんでもない勘違いが生じてしまう可能性があります。そんな例として有名なものに毛沢東が使った「和尚打傘」という歇後語表現があります。彼のこの言葉が全く異なる意味に英訳されて全世界に伝わったことがありました。

 『中国の赤い星』の著者として有名なエドガー・スノーが文革時の1970年に毛沢東と会見したとき、毛は自らのことを "I am a lonely monk walking the world with a leaky umbrella"と言ったそうです。日本語に訳すと「私は破れ傘を携えて世界中を旅する孤独な修行僧だ」という意味になりますね。

 当時の中国で絶対的な権威を誇っていた毛沢東のこの意外な発言に世界の人々は大変驚きました。しかし後にこの毛沢東の言葉は誤訳されたものであり、実際には毛沢東は「和尚打傘」と言ったとのことです。そしてこの「和尚打傘」は歇後語表現で、「和尚打傘、無法(髪)無天」(和尚さんが傘をさせば、髪 fa2=法fa3 も無ければお空も見えない→法も天もない)ということだったんです。すなわち、毛沢東は、「法も天もクソくらえ、オレ様のやりたいようにやる」と言ったんですね。文化大革命当時の法治主義完全否定の発言だったんです。それを通訳が歇后語と知らずに意訳し、さらにエドガー・スノーの訪中レポートを通じて世界中に伝えられたそうです。このように翻訳には誤訳がつきものであり、だから安易に孫引きするようなことはしてはいけません。





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最終更新日  2014年03月26日 21時15分10秒
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 Re:毛沢東の歇後語表現「和尚さんが傘をさす」(03/26)   クマタツ1847 さん
 やまももさん   クマタツです

 いつも拙ブログに貴重なコメントをいただきありがとうございます。

 この「和尚さんが傘をさす」は大変示唆に富んだ文章で、翻訳の仕方の間違い(善意であっても、また知識不足によっても)飛んでもないことになるという事が解りますね。ましてや孫引きなどすれば、意味が二転三転することがあり、心すべきですね。

 私自身も引用することが多いので我田引水にならないように気をつけることにします。 (2014年03月27日 09時01分34秒)

 Re[1]:毛沢東の歇後語表現「和尚さんが傘をさす」   やまもも2968 さん
クマタツさん、おはようございます、やまももです。

私は「安易に孫引きするようなことはしてはいけません」と書きましたが、この毛沢東が1970年に言った「和尚さんが傘をさす」発言の孫引き引用が中国国内でも普及したようで、例えば日本で1990年6月に講談社から刈間文俊訳で発行された陳凱歌『私の紅衛兵時代』の53頁につぎのような文章が載っていました。

「毛自身の言葉を借りれば、彼は『傘をさして、四方を放浪する修業僧』なのだ。僧が放浪するのだから、清貧に甘んじ、世人を救済し、世俗に反逆せねばならない。」

 毛沢東の「和尚さんが傘をさす」発言はそれを孫引きした陳凱歌によってずいぶん異なった意味に解釈されましたね。ただ幸いなことに、陳凱歌『私の紅衛兵時代』を翻訳した刈間文俊は「傘をさして、四方を放浪する修業僧」の部分に注釈を加え、「『傘をさす修業僧』とは一種の言葉遊びの表現。傘をさすので『天が無く』、僧であれば『髪が無い』。しかし『髪』は中国語では『法』と同音だから、この句の意味は『法も天も無視し、やりたいようにやる』ということになる」と指摘しています。 (2014年03月27日 12時04分35秒)


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