怒濤の後半戦です。
・4A(52km)→5A(67km)14:16
漂い始めた疲労感に不安を覚えながら、4Aをスタート。黒姫のゲレンデでは、コスモスを楽しむファミリーがたくさん。その中を、汗だく、ぼろぼろのランナーが進む。異様な光景だ。だが、たまに声援をいただく。100mぐらい先にJunさんを発見し、そのうち追いつこうと思いつつ進む。だが、実際は全然追いつけない。
ゲレンデから砂利の林道に入り、登り基調の道が続く。30分ほどで、フラットになるのではないかという予想ははずれ、行けども行けども林道は続く。1時間以上は登っただろうか。ようやく、フラット→下り基調の道となる。しかし、もうこの時にはかなりのダメージを受けていた。
↑SWを楽しむファミリー ↑笹ヶ峰の牧場
吊り橋への下りで、板の上に乗ってしまいこける。外傷はなし。幸いにもすぐに小川があり、手を洗うことができた。吊り橋の後は、西野発電所の激登り。たかだか100mちょいのアップだが、大腿四頭筋へのダメージは大きく、その後のフラットな牧場でも走れなくなってしまった。終わってしまったなーと思いつつ、5Aに駆け込む。予想だにしない声援と、即座に手渡されるドロップバックに感動し、思わず涙腺がゆるくなる。危ない危ない。
・5A(67km)→6A(81.5km)16:30
5Aでは、ドロップバックから食料と三ツ矢サイダー、そしてヘッドランプを移す。スタッフの方に「足のリフレッシュ」と言われ、霧吹きでシュッシュッとやってもう。これで、大分生き返った。コーラとバナナをほおばり、再スタート。偶然、Kさんとにんにくさん(ペーサー)のスタートと一緒になる。ラッキーだ。しばし、歓談しながら進む。
その後、若干私が先行する。このあたり、気持ちのいいトレイルが続く。早くも紅葉し始めている木もちらほら。
↑上の方は紅葉し始め ↑たたずむ古池
氷沢橋からは登りの林道。黒姫の悪夢再び。無理せず歩く。そのうち、Kさんとにんにくさんが追い上げてきて、抜かれる。だが、無理はしない。
林道から本格的な登山道へ入ると、いきなり獣の糞を発見。恐いので、Kさんとにんにくさんと離れすぎないようにがんばる。しばらくは、Kさん、にんにくさんらとパックになり進む。何か普通にトレランしているかのよう。レースっぽくない。
下りに入ってからは、先行させてもらう。しかし、大腿四頭筋は悲鳴を上げている。そうそう無理な走りはできない。骨盤を旋回させながら、ハムにダメージを分散させ下っていく。
古池からはフラット。フラットだと、思うように走れない。歩きを交えながら、ようよう6Aへ到着。
・6A(81.5km)→8A(90km)17:45
しばらくフラットの区間が続くが、それも飯縄への600m-upの序章に過ぎない。なんとなくナーバスになってしまう区間だ。だが、自分にはお楽しみがある。戸隠エリアはスキー時代にさんざん通ったところで、思い出も多い。疲れ果てているが、なぜかにやつきながら走る。
↑クロカンの会場入口 ↑そして駐車場、マニアだ
さかさ川歩道に入るところで、Junさん(女子トップ)に再(最)接近。しかし、追いつけない。しばし観察。背筋の伸びた綺麗なフォーム、登りでも着実に走っていく。ふむふむ、やはり走りが違うようだ。少しマネしたら、次第に前を行くランナーを拾えるようになる。
奥社への道は、いやらしい登り。その後の道も石の板が足裏に痛い。しかし何とか走る。7Aはコーラだけ飲んですぐにスタート。しばらくいくと石川さん。「この後つらい登りがありますが、がんばってください」と爽やかに言われる。石川さんは爽やかなんだけど、最後の登りは酷いですよと心のうちでつぶやく。そして8Aにつくと、Junさんと、もう一人女性の方が、ほぼ同時にスタートするところだった。女子トップ争いのデッドヒートを見ながら進みたいが、もうそんな気力はなし。
・8A(90km)→ゴール(100km)20:03
戸隠のお楽しみは続く。3連覇を誓った懐かしの中社を過ぎて、うずら家。やはり営業時間には間に合わず。残念。
↑中社への入口 ↑戸隠の蕎麦と言えばうずら家
しばらく戸隠の町を走り、ついに飯縄の登山道へ。ここからはナイトランとなる。登り始め、後ろにぴったりとつく選手あり。何やら話しを聞くと、ライトを忘れて来たとのこと。しばし悩むが、ハンドライトを貸して一緒に進むことに。ハセツネでは物の貸し借りはNGだが、このレースではやむを得ない場合はOKとのこと。あきらかに、やむを得ないだろう。
しばらくは緩い登りだが、次第にきつくなっていく。最初のテントで、あとどれくらいか訪ねると、15分と言われる。そして、次ののテントまで10分かけて行くと、あと10分と言われる。で、結局、そこから登りきるまで20分。なんだなんだー、おりゃ。同行した方と、愚痴りながら進めたのは気分的に楽だった。最後の登り、木々がなくなり傾斜が緩くなるところからは、夜景も見渡せる。風が吹き抜け結構寒い。
果てさて、最後の下り。これがまあ、また特別いやらしい。岩でうまく走れず。だが、二人で愚痴りながら降りていくと、気分も紛れる。ありがたい。最後、林道に出た時は、ガッツポーズ。
最後の林道、ゴールまであと1.5km。なぜかキロ5分のペースで進む。人間て不思議。100kmの道程を振り返り、レースが終わるのを惜しむような、せいせいするような不思議な気分でゴールへ。同行の方とは、手をつないでゴール!!お疲れ様でした。
記録の分析や、装備の振り返りへとつづく。