『クロエとエンゾー』 辻仁成
『クロエとエンゾー』 辻仁成を読みました。クロエという少女とエンゾーを軸に物語の中にまた物語があったり、作家という人物がクロエも含めて3人も出てきて作家の作り話と現実が混ざり合って進む話でした。エンゾーとクロエの出会い方が普通じゃなくて、登場人物がほとんど、特殊な仕事というかアーティスティックな仕事人でそういう世界の人はこういう風な変わった出会い方をして、恋に落ちたり人を愛したりするのかな?と不思議な世界の話を読んでいる感じでした。最初のほうは、エンゾーの話もクロエの話も面白かったのですが、途中でクロエがエーゲ海の島に行ったあたりからだんだん同じような話題が長くて少々読むのに苦労をしました。最後は物語の中では散々ラストが大事だといっておきながら普通のハッピーエンドなラストでちょっと興ざめです。懲りすぎて逆に最後つまらなくなってしまったような印象を持ちました。また次回作に期待です。