『七緒のために』 島本理生
『七緒のために』 島本理生中学生の女子・友達関係、クラスにいるちょっと変わった大人びた女の子とその友達。ちょっとクラスで浮いている子達の話です。深く関わりあおうとすればするほどお互いを傷つけてしまうこの年代特有の難しい関係性が描かれています。こういったテーマだと、すごく上手いなあと思って読んでいたのですが自分の年齢が上がりすぎてか、感情移入はもちろんできないし、物語としてもちょっと読んでいて自分と遠いなあと思いながら読んでいた本でした。もうひとつの「水の花火」もそういった年代の話です。作家のあとがきにもありましたが、この年代の人が読めばとても共感、自分がいると思って読めるものかもしれません。今振り返っても、中学生時代が1番厄介で思い出したくもないことが友人関係であったりとか、いろいろ辛い年代だったなあと思います。短編2作だったので、次は長編を読みたい作家さんです。