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文春新書『英語学習の極意』著者サイト

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観劇・読書メモ 2

平成21年9月15日~11月13日の実況です。
平成21年5月22日~9月14日 の実況はこちら)
平成21年11月14日以降 の実況はこちら)


観 劇:
210919 ジェーン・エア @ 日生劇場 脚本・演出: ジョン・ケアード、キャスト: 松たか子、橋本さとし、幸田浩子
(2度目の「ジェーン・エア」。歌への感度が1度目より深く、終りちかくの再会のリアリティに熱い涙が流れた。)

210927 水滸伝「三打祝家荘」@ 東京藝術劇場  (TOKYO 京劇フェスティバル2009) 中国国家京劇院: 趙永偉、徐孟珂
(昭和20年初演だが中国国外の上演は初めてという。武闘に勢いあり、中国人観客からの 「ハオ!」 の掛け声も好ましかった。攻撃前に敵の内情にとことん入り込む戦略の教科書と言ってもよい。)

210927 徐九経昇官記 @ 東京藝術劇場  (TOKYO 京劇フェスティバル2009) 湖北省京劇院: 朱世慧、張慧芳、王小蝉、江 峰
(智と情にあふれた頓知役人の徐九経を演じた朱世慧さんの所作・気迫は完璧で、気の抜き方も心憎い。いっぽう、愛くるしい張慧芳さんの演技には、京劇の女優さんの魅力に開眼した思い。唱いは聞き取れぬが、台詞はぼくの北京語能力でもあるていど聞き取れ、これも京劇のうれしさ。字幕のまとめ方も適切だった。)

211003 三国志 「呂布(りょふ)と貂蝉(ちょうせん)」 @ 東京藝術劇場  (TOKYO 京劇フェスティバル2009) 北京京劇院: 李宏図、郭 偉、韓勝存、陳俊傑
(いわば愛国のハニートラップ物語。色仕掛けの巧妙な戦略で政界の実力者をなきものにする。妖艶と政治のドロドロが表裏一体のこの作品が古典となっている国と心得るべし。郭偉さんの演じる貂蝉の表情を追うたのしさ。)

211003 水滸伝 「烏龍院(うりゅういん)」 @ 東京藝術劇場  (TOKYO 京劇フェスティバル2009) 上海京劇院: 熊明霞、厳慶谷、范永亮
(4作品のうちでは出演者も6名と少なく、武闘シーンもないが、それを補う演技の華に酔った。
女たらし中流役人の張文遠を演ずる厳慶谷さんは、舞台登場時に主演俳優も与(あずか)れなかった拍手で迎えられた。絶品の諧謔はからりとしていて、客席の歓迎ぶりに納得だ。台本をみると、ところどころに上海語が混じることになっているが、そういう 「地元ことばで沸かせる」 技が組み込まれた作品だからか、厳慶谷さんったら第1幕では 「やった!小遣いゲット」、第2幕では 「さては昨日六本木であったねえちゃんか?」 と日本語のアドリブを入れた。
やがて哀しき妖婦、閻惜交(えん・しゃっこう。「こう」 は、女へんに交)が、恩人の高級官僚 宋江 を冷たくつれなく あしらうさまは、現代女性と二重写し。女の心情の機微を目であらわす熊明霞さんの変化(へんげ)ぶりがみごと。第2幕、骨まで愛し合ったはずの張文遠の宅を黄泉(よみ)から尋ねてみれば、愛想は口先三寸だったと知るが、黄泉の女の深情けは張文遠を霊界へと引きずり去る。この辺の演出は、歌舞伎にも通じていて興味深い。)


211008 ガス人間第1号 @ シアタークリエ 脚本・演出: 後藤ひろひと、キャスト: 高橋一生(いっせい)、中村 中(あたる)、中山エミリ、伊原剛志、水野久美
(さすが鬼才、後藤ひろひとさんの作。「パコと魔法の絵本」 も映画のほか、舞台の2つの version も拝見しています。サービス精神たっぷりの、おもしろうて、やがて哀しい作りは、「ガス人間第1号」 も同じ。期待を上回る作品に仕上がっていました。)

211011 屋根の上のヴァイオリン弾き @ 日生劇場   市村正親、鳳 蘭、笹本玲奈
(第2幕、笹本玲奈さん演じるホーデルの、父テヴィエとの別れのシーン; 入魂の一瞬に感動。市村さんと鳳 蘭さんの懐の深さが舞台を支えている。10月25日にもう一度見る予定; 芳醇な葡萄酒を期待して。)

211014 CHICAGO (来日公演) @ 赤坂ACTシアター   Bianca Marrouin (ロキシー・ハート役)、Terra C. MacLeod (ヴェルマ・ケリー役)、Kevin Richardson (弁護士ビリー・フリン役)、Tom Riis Farrell (ロキシーの夫、エイモス・ハート役)
Chicago_at_Akasaka.jpg地下鉄赤坂駅の改札口前のプロモーション・スペース
(CHICAGO は平成13年にニューヨーク出張中に公演を見たときは無謀にも予習せず見て、ストーリーが全く分からず、ひたすら歌と踊りのショーとして楽しみました。舞台の中央にバンドが陣取り、舞台装置の転換はほとんどないので、台詞が聞き取れないと状況がつかめないわけです。それでもって、英語もイディオムたっぷりで難しかった。その後、映画を見てようやくストーリーが分かった次第。
今回の来日公演は 『シアターガイド』 誌も 「一流のカンパニーが来る」 と紹介していたので、120%の期待感をもって行きました。それに十二分にこたえてくれた、いい舞台でした。)


211025 屋根の上のヴァイオリン弾き @ 日生劇場   市村正親、鳳 蘭、笹本玲奈
(第1幕、笹本玲奈さんの朗らかな笑顔が開花していた。きっと、いいことがあったのでしょう。鳳 蘭さんが、明るすぎたテンションを落として、市村正親さんを盛り立てていた。)

211101 奇跡の人 @ Bunkamura シアターコクーン 鈴木 杏(あん)、高畑充希(たかはた・みつき)
(原題 The Miracle Worker はサリヴァン先生のこと。NHKドラマ 「遥かなる絆」 に出ていた鈴木 杏さんをナマで見たくて観劇したが、期待のはるか上をゆくみごとな作品。全3幕、3時間あまりの体を張った神経戦が、最後にみごとに昇華した。)

211107 錦繍 @ 銀河劇場 (天王洲) 鹿賀丈史、小島 聖(ひじり)、中村ゆり、清水幹生、神保(じんぼ)共子、西牟田 恵、野沢由香里、上田真介。尺八演奏・藤原道山(どうざん)
(2年前の初演よりスピーディーな運び。主人公のふたりにものすごい量の台詞が集中した初演とくらべ、今回は群読ふうの演出を多くして各演技者に負荷をバラけた。中村ゆりさんが美しかった。舞台でスイッチが入った瞬間、抗いがたい妖しいまでの魅惑を発散できる女優さん。)


観 映:
210916 幸せはシャンソニア劇場から @ シネスイッチ銀座2 Nora Arnezeder (ノラ・アルネゼデール)、Maxence Perrin (マクサンス・ペラン)、Gerard Jugnot (ジェラール・ジュニョ)、Pierre Richard (ピエール・リシャール)
(フランス語。「プロデューサーズ」、「ホリデイ」 以来の心酔映画。DVDが出たら、即、買います。主演女優の声に恋してしまった。子役のM・ペラン君はぼくの次女にそっくりで、せつない。)

210917 幸せはシャンソニア劇場から @ シネスイッチ銀座2 
(あまりにいい映画だったので、2晩続けて観てしまった。)

210928 ドニゼッティ作曲  オペラ 「ランメルモールのルチア」 (Lucia di Lammermoor @ メトロポリタン歌劇場、平成21年2月7日公演) @ 東劇
(イタリア語。1669年のスコットランドの出来事をベースにした小説をもとにしたオペラで、1835年初演。「ルチア」 という作品のことは全く知らなかったが、<発狂する女性> という ぼくの大好きなモチーフが入っている。演じたロシア人ソプラノのアンナ・ネトレプコが、みごとだった。)

211002 ベッリーニ作曲  オペラ 「眠り歩き娘」 (La Sonnambula @ メトロポリタン歌劇場、平成21年3月21日公演) @ 東劇
(イタリア語。「夢遊病の娘」 アミーナを演じる Natalie Dessay は昭和40年リヨン生まれ。華のあるひとだ。彼女が愛するエルヴィーノを演じる Juan Diego Florez のテノールの声域は奇跡のような美しさだった。)

211006 モーツァルト作曲  オペラ 「魔笛」 (Die Zauberfloete @ メトロポリタン歌劇場、平成18年12月30日公演) @ 東劇
(The Magic Flute と題する英語上演。さすが人気演目で、東劇の観客数は 「夢遊病の娘」 の約4倍。舞台美術はパミーナやザラストロの扮装にシナ風デザインを入れつつ、それにとらわれず自由発想でいい味。パミーナは Ying Huang さん。夜の女王はハンガリー人の Erika Miklosa さんで、カーテンコールの拍手も高かった。)

211007 グノー作曲  オペラ 「ロメオとジュリエット」 (Romeo et Juliette @ メトロポリタン歌劇場、平成19年12月15日公演) @ 東劇
(ジュリエット役の Anna Netrebko さんは、妖艶。ロメオ役の Roberto Alagna さんも声量豊かで、ふたりのラブシーンに酔った。インタビューでネトレプコさんは、「ラブシーンは大好き。フランス語にいちばん苦労したわ。ロベルトはフランス人だから苦労はないだろうけど」 と。ロメオの従者の少年ステファーノ役の Isabel Leonard さんも、登場場面が少ないが人気は高く、盛んな拍手を浴びていた。指揮は Placido Domingo さん。)

211015 幸せはシャンソニア劇場から @ シネスイッチ銀座2 
(3度目の 「シャンソニア劇場」。さわやかな涙。こんなにいい映画なのに、観客は7名ほどだった。10月末まで上映です。)

211021 My Sister's Keeper (私の中のあなた) @ マニラへの日航機上 Cameron Diaz (キャメロン・ディアス)、Abigail Breslin (アビゲイル・ブレスリン)
(キャメロン・ディアスのラヴコメの延長を何となく期待していたら、とんでもない間違い。ドキュメンタリー・タッチで 「いのち」 に向き合う佳作。)

211024 Angels & Demons (天使と悪魔) @ マニラからの日航機上 Tom Hanks (トム・ハンクス)、Ewan McGregor (ユーアン・マグレガー)
(舞台設定に敬意を表しイタリア語の吹き替え版で見た。字幕があったので助かる。何のことはない、本スジは最後の2割で、前8割は脇スジ。映画公開の前の大宣伝の割に、「ダ・ヴィンチ・コード」 のように社会現象として盛り上がらなかったのも、うなづける。)

211026 20世紀少年 <最終章> ぼくらの旗 @ スバル座 (有楽町) 唐沢寿明、平 愛梨(たいら・あいり)、佐々木蔵之介
(予備知識ゼロで、ただポスターに常盤貴子さんと古田新太(ふるた・あらた)さんが見えたのに惹かれて映画館へ。制作者の壮大な遊びに付き合わされた感じで、後悔した。ほんとの見所は、エンディングクレジットが流れたあとの10分間。)

211028 Cztery noce z Anna (アンナと過ごした4日間) @ シアター・イメージフォーラム (渋谷)
(原題は訳せば Four Nights With Anna. 日経10月16日の夕刊で中条省平さんが「本年屈指、必見の1作」と激賞していたので見た。安部公房の戯曲の味わいだったが、そこまで絶讃するか……。)

211029 幸せはシャンソニア劇場から @ シネスイッチ銀座2 
(4度目の 「シャンソニア劇場」。父ピゴワルが賢くけなげな息子ジョジョと再会するシーンは、顔じゅうを涙にして駆け寄りたくなる。子役の Maxence Perrin 君の今後の活躍を祈る。歌姫ドゥースの歌う Un Recommencement が、さわやかな雨となってぼくに降りかかる。10月30日までの上映なので、お客も50名くらい入っていた。)

211102 Les plages d'Agnes (アニエスの浜辺) @ 岩波ホール 
(タッチは黒澤 明監督の 「夢」 に似ている。遊びに満ちた自伝的映像エッセーで、前半は退屈に感じたが、だんだん惹きつけられた。アニエス・ヴァルダという女性監督は 「シェルブールの雨傘」 のような正統派ミュージカル映画から、実験的作品まで、作風の広いひと。)

211105 ヴィヨンの妻 ~ 桜桃とタンポポ @ TOHOシネマシャンテ 松たか子、浅野忠信、堤 真一、広末涼子
(冒頭、飲み屋の主人にどなり込まれ、“ヴィヨンの妻” 佐知が話を聞きながらフッフと笑いだすシーンの演じ方が難しかろうと、小説を読んだとき思ったが、松たか子さんは納得の演技。ぼくは浅野忠信さんのふにゃっとしたところが、どうも苦手で、小説家・大谷の役と弁護士・辻の役を交換して、堤 真一さんに主役をやってほしかった。)

211111 ボヴァリー夫人 @ シアター・イメージフォーラム (渋谷) アレクサンドル・ソクーロフ監督
(ソ連崩壊期の平成元年に完成した167分の旧ヴァージョンを、監督自身が平成21年に編集しなおし128分の作品に。日経10月2日夕刊の中条省平さんの映画評に惹かれて、見た。たしかに一見の価値はあるが……。原作の 『ボヴァリー夫人』 を先ず読んでから見るべきだった。)


読 書:
<平成210522 以前に購入の積ん読(つんどく)本、ようやく読了>
210916 ラテン語の世界 ― ローマが残した無限の遺産 (中公新書) 小林 標(こずえ)
(ラテン語でプラウトゥスの喜劇を読むのを目標に本格的に勉強することに決めた。演劇趣味と語学遍歴の美しい交差点にしたい。ラテン語は動詞・名詞の変化形がてんこ盛りだが、不規則は少ない。言語の可能性の追求が許される生きた言語らしい。学ぶ勇気を得た。)

211011 はじめてのラテン語 (講談社現代新書) 大西英文(ひでふみ)
(「はじめての」 という書名は名ばかりで、語学好きのわたしでさえ2度挫折した本。『エクスプレス ラテン語』 などでひととおり初歩を学んで初めて通読できた。後半は 『インデックス式 ラテン文法表』 を参照しながら読んだ。ラテン語の諸相をひととおり網羅している。)

211107 杉原千畝の悲劇 ― クレムリン文書は語る  (大正出版) 渡辺勝正 著
(一昨年、ミュージカル 「SEMPO」 を見たときに購入して、積ン読になっていた。産経常連の岡崎久彦さんや加瀬英明さんの外務省擁護論が、往生際の悪いあがきであったことを知る。杉原千畝がいかに優秀な諜報家にして古武士であったか、納得のいく論考。)


<平成210915 以降に購入/読了>
210919/220828 マイクロポップの時代: 夏への扉 (PARCO出版、平成19年) 松井みどり 著
(日比谷の高橋龍太郎コレクション展のショップで購入。著者によれば 「マイクロポップ」 とは、≪日常の断片を組み合わせたり、廃棄物や忘れられた場所に新たな使い道を与えたりすることで、独自の表現言語をつくり、世界の知覚を刷新し、新たなコミュニケーションと共生の場を開いていくための方法であり姿勢です≫ と。)

210919/220704  ホラー・ドラコニア 少女小説集成【壱】 ジェローム神父 (平凡社) マルキド・ド・サド 原作、澁澤龍彦・訳、会田 誠・絵
(なんという出来すぎのマリアージュ! しかし…、読んでみて、その陰惨さは予想を大きく超えていた。書きも書いたり…。)

210919 山本竜基(りゅうき)作品集 (PARCO出版) 松井みどり 著
(表紙入れて16頁のブローシュアですが、山本竜基さんが2千人くらいいるな。うち、傑作 「上昇志降」 を高橋コレクション展でなめるように見ました。)

210919  図録 笑い展 ― 現代アートにみる 「おかしみ」 の事情 (森美術館)
(平成19年1月27日~5月6日の展覧会の図録。あぁあ、この展覧会、行けばよかった!!……)

210928/1007  ビジネス・ゼミナール 経営財務入門 [第4版] (日本経済新聞出版社) 井手正介、高橋文郎 著
(会社の研修で薦められた本。たしかに分かりやすく、適度に簡潔。)

210928/1110 貧者を喰らう国 ― 中国格差社会からの警告 (新潮社) 阿古智子 著
(中国問題の本丸がここにある。よくぞ書いてくれた。配信コラムに書評を書きたい。著者は昭和46年、大阪府生まれ。)

210928/1001 政策論争のデタラメ (新潮新書) 市川眞一 著
(帯に「ニュースキャスターを信じるな  環境・医療・教育・郵政・政治、上っ面の議論をデータで斬る!」 Where - Why - How の切り口で納得感の高い議論を展開する良書。新・自民党こそ、本書をバイブルとすべし。医師会が、医療行政の諸悪の根源であることに気づかされた。)

210929/1006 誰から取り、誰に与えるか ― 格差と再分配の政治経済学 (東洋経済新報社) 井堀利宏 著
(所得再分配について東大教授サマからの示唆を求めて読み始めたが、内容の9割はだらだらと常識論を書き連ねただけ。残りの1割は、「公的年金は平均寿命を超えた人を対象にすればよく、それまでは私的年金と生活保護でまかなうことにすれば、制度は破綻しない」 という類の酷薄なる暴論の羅列。期待はずれ本の最たるものだ。)

210929/220620 高校生でもわかる日本経済のすごさ! (彩図社) 三橋貴明 著、廣宮孝信 監修
(三橋・廣宮のおふたりと、いちど鼎談会をやってみたい。)

210929/1028  NHK知る楽 歴史は眠らない 日本くじら物語 秋道智弥(ともや) + 戦後日本漢字事件簿 円満字 二郎 (日本放送出版協会、平成21年8~9月号)
(円満字さんにひかれて購入。)

210929  NHKカルチャーラジオ 漢詩をよむ ― 漢詩の来た道 (唐代後期) 宇野直人 (日本放送出版協会、平成21年10月~22年3月号)
(このシリーズのおかげで、最近 漢詩の魅力に目覚めた。漢詩本文に返り点などふらず、読み下し文、訳文、解説を掲げる。字も読みやすく、わたしには理想の教科書。)

211001 水の彼方 Double Mono 田 原(でん・げん) 著、泉 京鹿(きょうか) 訳 (講談社)
(8月5日の産経に福島香織記者が紹介記事を書いていた。かげりない美しさの多才なひと。えてしてこういう才能を中国共産党は潰してきたのだが。『水の彼方』 は平成19年発表の小説で、原題は “双生水莽”。そのうち中国語原作も読んでみたい。)

211008 「芭蕉 ― <奥の細道>からの贈りもの」 展 図録
(芭蕉直筆の 「古池や……」 も2点。勉強して、少しは読めるようになろうか、などと。)

211008/1012 日本語は天才である 柳瀬尚紀 著 (新潮文庫)
(『フィネガンズ・ウェイク』 を豊かに和訳したことで有名な、当代きっての日本語遣いの筆すさび。大江健三郎さんを、ことばの遣い手として礼賛している。そこは妥当かもしれないが、どうも気に喰わない。)

211009 Magritte ― Attempting the Impossible  (米国 d・a・p 社刊) Siegfried Gohr 編著
(「ベルギー幻想美術館」 展で購入。13,860 円もしたが、類書に比べて収録作品の充実が一目瞭然。ここで買わないと後悔する。これもまた恋である。)

211016/220703 ローマ喜劇 ― 知られざる笑いの源泉 (中公新書) 小林 標(こずえ)
(プラウトゥスの書いた喜劇について具体的に知りたくて購入。著者の演劇への愛が伝わる。演劇様式のルーツの理解を深めることができた。)

211016  ビジネス・ゼミナール 現代会計入門 [第7版] (日本経済新聞出版社) 伊藤邦雄 著
(経理関係の本をすすんで読むようになるとは、ぼくとしてはタイヘンな進歩。)

211016 皇室の名宝 ― 日本美の華 [1] ・ [2] 図録
(東京国立博物館の展覧会で2冊まとめて購入。11月も正倉院宝物に会える。両陛下への奉祝の思いも深まる。)

211018 夢と追憶の江戸 ― 高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展 図録
(浮世絵史の通覧に最適の本に仕上がっている。)

211021  詩集 Old Possum's Book of Practical Cats (Faber and Faber 社) T. S. Eliot 著
(ミュージカル 「キャッツ」 を生んだ詩集。前から欲しかった。本がぼくを呼んでくれたのか、昼休みに丸善丸の内本店に行ったら、目にはいった。定型のちからが諧謔を高める。)

211025 知識ゼロからのミュージカル入門 (幻冬舎) 塩田明弘 著
(ミュージカルへの愛がいっぱい詰まっている。日生劇場で購入。)

211027/220323 ヘンリー六世 全三部 (ちくま文庫) シェイクスピア 著、松岡和子 訳
(11月14日に新国立劇場の全三部通し公演前に読もうと購入。新国立公演前に第二部の半ばまで読んだ。第三部を読み終えたのは、さいたま藝術劇場公演の後だった。)

211027/220504 ロミオとジュリエット (ちくま文庫) シェイクスピア 著、松岡和子 訳
(恥ずかしながら、読んだことがありませんでした。オペラを先に観てしまいました。さすがシェークスピア作品は、朗読会をやりたくなってくる。朗読するなら 「乳母」 が出てくる場面に限る!)

211027/220103 タオ 老子 (ちくま文庫) 加島祥造(かじま・しょうぞう)
(訳者というよりほとんど著者の加島さんは、老子を読み込み、自らのことばで編み直している。文庫本だが本文が読みやすく、もとの漢文がついているのもいい。)

211027/220619 明治のお嬢さま (角川選書) 黒岩比佐子 著
(日経の書評をみて注文した。明治時代を知る新たな切り口をいただいた。もっとたくさん図版が入っているかと思ったが……。)

211027/1101  NHKカルチャーラジオ 歴史再発見 世直し大江戸学 石川英輔 (日本放送出版協会、平成21年10月~12月号)
(暗黒史観の対極。人間の常識に照らして徳川時代の安定社会を活写。)

211027/1029  NHKこころをよむ 教育を 「江戸」 から考える ― 学び・身体・メディア 辻本雅史 (日本放送出版協会、平成21年10月~12月号)
(江戸の手習塾(てならいじゅく = いわゆる 「寺子屋」) は、「先生・生徒の1対1の教授」 + 「生徒ごとに内容の異なる自習」 が基本だったと知って驚いたが、考えてみると現代の職場のOJT教育とは、まさにそれだ。)

211028 ハムレット (ちくま文庫) シェイクスピア 著、松岡和子 訳
(学生時代に福田恒存訳を読みましたが、新訳を読んでみようと思い。)

211028/1102 日本料理の歴史 (吉川弘文館 歴史文化ライブラリー) 熊倉功夫 著
(「懐石」 は 「会席」 に後から当てた字で、千利休の時代の史料に 「懐石」 は出てこない、と106頁に書いてあってビックリ。)

211101 速水御舟 ― 日本画への挑戦 図録
(絢爛たるハードカバーは 「名樹散椿」。山種美術館の気合がはいった画集。)

211112/1125 グローバル化経済の転換点 ― 「アリとキリギリス」 で読み解く世界・アジア・日本 (中公新書) 中井浩之 著
(「アリとキリギリス」 のキーワードによる読み解きは効果をあげていない。中国経済に関する記述が中国当局に媚びまくりで、気持ちが悪い。こういう人が日本ではエラくなる。)

211112/230814 在日一世の記憶 (集英社新書) 小熊(おぐま)英二・姜尚中(きょう・しょうちゅう)
(帯にいわく、「戦後/解放後を生き抜いた在日一世52人の魂の証言集」。新書だが 782ページの大冊。「在日韓国人・朝鮮人」 というべきところを、「在日」 といって済ませる言語への傲慢はかねてより許せないし、 姜尚中氏がかかわった本など普通なら手にもしないが、取材・原稿執筆をしたスタッフが別にいる (個々のインタビューの冒頭に記載あり) のを知り、購入する気になった。どこまで信頼がおける内容なのか分からないから、前のめりにならず半歩下がって読むつもり。)

211114/1114 「?」 こそが人生の答え (ソフトバンク クリエイティブ) ソニン 著
(11月14日の「ヘンリー六世」公演会場、新国立劇場中劇場のロビーで購入。ジャンヌ・ダルク、巫女、皇太子エドワードの3役をそれぞれみごとに演じたソニンさん自筆のミニ色紙つきだったので。)


CD:
<平成210915 以降に購入>
210917  映画 「幸せはシャンソニア劇場から」 オリジナル・サウンドトラック (フランス語) 作曲 Reinhardt Wagner; 歌 Nora Arnezeder, Kad Merad ほか
(ただちに、ぼくの宝物になった。フランス語を学んでおいてよかった。)

210917 Das Musical Elisabeth (「エリザベート」) (ドイツ語) 作曲 Sylvester Levay
(ウィーン上演版はもっていましたが、これはドイツ・エッセン上演版です。パワーにあふれた名品。)

210917 Das Musical The Scarlet Pimpernel (「スカーレット・ピンパネル」) (ドイツ語) 作曲 Frank Wildhorn
(オーストリア公演の録音。宝塚公演のDVDも、そのうち買いたいです。)

210917 Cats  Deutsche Originalaufnahme (「キャツ」) (ドイツ語) 作曲 Andrew Lloyd Webber
(「キャッツ」 のドイツ語版を銀座の山野楽器で見つけました。もちろん、日本語版と英語版はもっています。)

210930 hotel costes 9  Stephane Pompougnac 編集
(おしゃれなサウンド。ボックスの女性がものうげにセクシー。昼休みに丸ビルのコンラン・ショップで購入。)

210930 hotel costes X  Stephane Pompougnac 編集
(こちらのボックスの女性は、あでやかな猫女。)

211001 Nataliya  Nataliya Gudziy 歌 + ウクライナ民族楽器バンドゥーラ演奏 (平成16年)
(9月11日の 「二科展」 のギャラリー・コンサートで天から降るような声を聞き、ぼくのだいじな女優さんにこのCDを贈りたいと思い、まず自分用に買ってみた。彼女の Ave Maria は、ヨーロッパの民が何世紀ものあいだ経てきた悲劇の昇華を聞く思い。)

211001 Nataliya 2  Nataliya Gudziy 歌 + ウクライナ民族楽器バンドゥーラ演奏 (平成21年)
(来日10周年記念アルバム。)

211001 Healing  Nataliya Gudziy 歌 + ウクライナ民族楽器バンドゥーラ演奏 (平成21年)
(クラシックの珠玉作をあつめたアルバム。)

211003 セルツェ (こころ)  Nataliya Gudziy 歌 + ウクライナ民族楽器バンドゥーラ演奏 (平成14年)
(日本楽器とのコラボもおもしろい。)

211015  ミュージカル ミー&マイガール  平成21年6月・帝国劇場公演のハイライト版
(帝劇公演の躍動をそのままパックした宝物。)

211015 Mozart, l'opera-rock 
(ウィーン・ミュージカル Mozart のフランス語版かな? Gold von den Sternen は? と首をかしげつつ山野楽器で購入。平成21年9月からフランス各地で公演中の、まったく別物のフランス語のロック・ミュージカルだった。サウンドはシルク・ド・ソレイユを思わせる。Mozart l'opera rock サイト でプロモーション用のヴィデオクリップもたっぷり楽しめる。)

211029 ユア・ストーリー 中村健佐(けんすけ)  
(以前、品川駅の港南口でサックスを吹いておられて、その度に足をとめた。あり姿が くやしいくらいカッコいいのである。10月29日、ほんとに久々に、有楽町の駅前演奏に遭遇。3曲聞かせていただいたところで、ご祝儀のつもりで購入。演奏の合間の中村さんに声を掛けたかったが、掛けそびれた。ユア・ストーリーは中村さん4枚目の最新アルバム。)


DVD:
<平成210522 以前に購入のDVD、ようやく視聴>


<平成210915 以降に購入/視聴>
210919 「≒」シリーズ ≒ 会田 誠 ~無気力大陸~
(注目の会田 誠さんの創作現場記録 + トーク。楽しみ……)

210921 イン・ハー・シューズ
(キャメロン・ディアス主演の平成17年の映画。題名の訳は 「くつくつ法師」 なんて、どうかな。虫の 「ツクツクボウシ」 をもじったんだけど。)

211001 ホレゆけ! スタア大作戦 ~ まりもみ一触即発 BOX IIIコレクターズ・エディション (企画・キューブ)
(2枚組のCDだけど、目当ては2枚目の笹本玲奈さんがピーターパン姿で登場する回だけ。でも、古田新太さんのことを尊敬しているので、全部見るつもりです。)

211011/220111  ミュージカル エリザベート コレクターズ・エディション
(平成17年10月31日、Theater am der Wien 劇場の公演のライブ版。DVD 3枚組で 7,000円のお買い得だった。日生劇場で購入。見て、深く感動しました。)

211014 CHICAGO (特典ディスクつき) Renee Zellweger (ロキシー・ハート役)、Catherine Zeta-Jones (ヴェルマ・ケリー役)、Richard Gere (弁護士ビリー・フリン役)
(平成13年にニューヨーク出張中に舞台公演を見たときはストーリーが全く分からず、平成14年作品のこの映画を封切り時に上野で見て、「あぁあ、そういうことだったのか!」 今回の来日公演時に赤坂ACTシアターで購入。)


美術館・博物館:
210919 neoneo 展 Part 1 [男子] ― ネオネオ・ボーイズは草食系? @ 高橋コレクション日比谷
(高橋龍太郎さんの目は、さすが! それぞれに魅力ある冒険作、歴史的名作を、時の河からすくいあげたコレクション。)

210923 絵のなかの散歩 ― 州之内徹とゆかりの画家たち @ セキ美術館 (松山市道後)
(法事のあわただしい帰省の一収穫。昭和20~50年代に小説・美術評論を書いた松山生まれの文士、州之内徹さんのコレクション(死後、宮城県美術館へ一括寄贈)の主要作品を中心に展示。うち、図録表紙・チケットにも刷られた海老原喜之助「ポアソニエール」は、魚売り女を静謐な湖の青色を駆使して描いた逸品だ。平成9年開館のセキ美術館は、すてきなお宅にお邪魔したような親和に満ちている。)

210925  第64回 行動展 @ 国立新美術館
(「行動展」 は、はじめての観覧。彫刻の部に斬新な作品多し。)

210925  第73回 新制作展 @ 国立新美術館
(「新制作展」 も、はじめて。これから毎年欠かさず観覧するつもり。
いつまでも見ていたい絵があった。平野栄作(ひらの・よしなり)さんの 「始終の間 (道で拾った花と葉)」。幼いあどけなさと大人のセクシーさが静かに流転してやまないイヴのような女。赤い着衣の幼形成熟。壁面に、止まった 時間 が刻んだ跡がある。同作品をお見せできないのが残念だが、「一枚の繪」 サイトに 「あかいリボン (計量)」 という作が掲載されている。一陽会サイト にも作品4点が掲載されている。ぞくっとするような女性の顔立ちが、 「始終の間 (道で拾った花と葉)」 と通じている。平野栄作さんは昭和40年、兵庫県生まれだ。
小野仁良(おの・じろう) 「オトノキオク・ツクリザカヤ」 は、半ば透き通った少女のうしろ姿に、造り酒屋の天井からぶら下がる場違いな福助凧を配したアンバランスが夢幻を生んだ。北海道出身の松田奈那子 「浮遊」 「予感」 は、くすんだクリーム色にミニマルな線で戯画を描き、粋な作品に仕上がった。)


211002 THE ハプスブルク ― 華麗なる王家と美の巨匠たち @ 国立新美術館
(名品ぞろい。近現代ヨーロッパの豊かなおちつきは、ハプスブルク家の遺産と、納得。もともとスイスの貴族だったのが、オーストリア、フィレンツェ周辺、ベルギー、スペイン、プラハ、ハンガリーなどなど、およそヨーロッパの華となる場所を治めた。それを支えた先進性がどこにあったか、調べてみたい。音声ガイドのナレーションが、ミュージカル 「エリザベート」 で殺人者ルキーニを演じた高嶋政宏さん、という趣向も粋だ。)

211008 芭蕉 ― <奥の細道>からの贈りもの + 仙崖(せんがい) (「崖」 は山かんむりを除く) @ 出光美術館
(芭蕉の筆づかいの流麗に魅せられ、図録も買ってしまった。時を超えて詩想を読み取れるよろこび。筆跡が時とともに明確な遷移を示しているのは、美術の巨匠が生涯にいくつもの作風を経るのに似ている。
併設展の仙崖の画文は、かしこさに裏打ちされた ちからの抜き方が絶品。)


211009 ベルギー幻想美術館 ― クノップフからデルヴォー、マグリットまで @ Bunkamura ザ・ミュージアム
(姫路市立美術館所蔵のベルギー作品のみで構成された展覧会。デルヴォーの「海は近い」をこの春、「日本の美術館名品展」 で見て魅せられ、ぜひ再会したかった。マグリットの仮想世界にも浸りたかった。
デルヴォー作品が、ミニ回顧展ともいうべき充実ぶり。「海は近い」 は、この作品の存在のためにぼくのいのちを捧げてもいいほどだ。できることなら微細な虫になって、作品のなかに入り込んでしまいたい。
マグリット作品をもっと見たかった。その思いから、ショップで大部のマグリット画集を買ってしまった。)


211009 長尾淘太 滞欧作品展 @ Bunkamura Gallery
(画家の長尾さんが会場におられた。現地の空気をからだで思い切り吸っては、帰国して仕上げるのだそうだ。)

211016 皇室の名宝 ― 日本美の華 [1期] @ 東京国立博物館平成館
(天皇陛下御即位20年記念特別展。永徳、若冲から大観、松園まで。狩野永徳の 「唐獅子図屏風」 は、雄渾な筆致もさることながら、作品の巨大さに圧倒される。日本人は縮み志向だ、とコンプレックス剥き出しの評論を書いた韓国の学者を嗤うべし。京都で開催の若冲展で国民的話題になった 「動植綵絵」 全30幅は、写実を極めつくしたときに至る稀有なる創造の瞬間に立ち会える絶品だった。
“画狂老人” 葛飾北斎の怪作 「西瓜図」 の明るい妖気に驚く。
三代目 川島甚平の綴織(つづれおり) 「春郊鷹狩・秋庭観楓図壁掛」の精密さにも感服した。
献上作品である横山大観の六曲一双の 「朝陽霊峰」 といい、上村松園の3幅の 「雪月花」 といい、作家の持てる力が十二分に発揮されている。皇室の包容力が並々ならぬ画藝の昇華を生んだ。松園の3幅のうち「雪」の図は、簾を巻き上げる十二単の女性の指先にぞくっとさせられた。
鏑木清方の六曲一双の 「讃春」 は、岩崎家が献上した屏風5双のうちのひとつ。やさしい筆遣いがいつくしむモダンにこころ洗われるおもい。)


211018 慶應義塾創立150年記念特別展 夢と追憶の江戸 ― 高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展 @ 三井記念美術館
(300点の選りすぐりの浮世絵の展示。1時間半かけて見終わりかけた頃、「あれ? 作品数は100点ほどだけど……」 と疑問に思い、3期に分けた総入替展示だったことをようやく知る。10月18日に見たのは、すでに中期展だった。11月の後期展も見たい。
どの期のを見ても、浮世絵の初期から明治期に至るまで、浮世絵史が通覧できるようになっている。)


211025 板橋順二 油絵展 @ ギャラリー日比谷
(ルオーの3倍も絵の具を使い、赤富士や打上花火の絵が多いが、むしろ人物画に個性を感じた。「バスクの男」、「シンガー」、「ダンサー」。混色のセンスもすばらしい。)

211025 武井政之 新作展 @ 東京會舘ギャラリー
(ヨーロッパ風のカラフルな琳派と呼ぶべきか。花をテーマにした装飾画。)

211030 古代ローマ帝国の遺産 ― 栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ @ 国立西洋美術館
(あまり期待せずに行ってみたら、必見の展示だった。最近はラテン語を学んだりと、ややローマづいているのだが、深入りしてみるに値する文明だと思った。フレスコ画の自然描写は、アンリ・ルソーを思わせた。)

211101 速水御舟 ― 日本画への挑戦 @ 山種美術館(御舟ファンである。平成20年10月にも、平塚市美術館まで御舟展のために足を運んだ。今回は思ったより小規模だったが、名品揃い。先週のNHK 「日曜美術館」 で 「婦女群像」 制作の由来を紹介していたが、未完作の大きな茶色い染みが、制作中に浮き出た木のヤニだったと音声ガイドで知って、当時の御舟の心の暗転やいかばかりかと察した。)

211101 井上直久展 「イバラード ― 輝く街のつくり方」 @ Bunkamura Gallery
(「奇跡の人」 を観劇後、ギャラリーの人垣が見えたので入ってみたら、画家の井上さんが飄々とした語り口で色彩テクニックについて語っていた。重ね塗りでジブリ式の夢の風景を描くひとだ。)

211108 慶應義塾創立150年記念特別展 夢と追憶の江戸 ― 高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展 @ 三井記念美術館
(10月18日に引き続き、全作展示替えの後期展を鑑賞。飽きることなく眺めた。あまりに有名な写楽の 「海老蔵」 は、背景が銀色のキラ刷りの大判の絵で、物理的な重厚さに驚く。広重晩年の3枚続きの 「阿波鳴門之風景」 は人を描かず自然を主人とし、山水画を完全に和に取り込んだ逸品。)

211113 皇室の名宝 ― 日本美の華 [2期] 正倉院宝物と書・絵巻の名品 @ 東京国立博物館平成館
(10月16日に引き続き、展示2期の鑑賞。午前半休をとって見に行った。会期の第2日、朝から大混雑で後悔するが、何しろ展示品に力があった。見おわるのに9時半から12時近くまでかかった。)

211113 第41回 日展 @ 国立新美術館
(夜、1時間20分ほど。日本画の部の1~2階と、洋画の部の1階展示のみ見おわった。新鮮感のある作品は洋画の部のほうに多かったように思う。)


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