テーマ:楽しいNY生活(436)
カテゴリ:語学のコツ
「ツナゲドン」ってご存知ですか。
Google 検索をしたら、ひとつも引っかからなかったから、日本語としては初ものかもしれない。 Armageddon(ハルマゲドン)にならった Tunageddon は「おさかなの末日」。 『ニューヨーク・タイムズ』紙11月4日号で John Tierney 氏が使った。 …one way or another, fishermen will be smart enough to avert the Tunageddon of 2048. (どうにかこうにか漁師たちは、2048年のツナゲドンなんてことにならないように、うまくやるだろう。) 12月3日の今日現在、Tunageddonを Google 検索すると引っかかるのは26件。 この言葉が生き残れば、Oxford English Dictionary に “2006, John Tierney” という注記とともに上の用例が掲載されるだろう。 John Tierney 氏の記事の冒頭あたりを引くと、 The prospect of a world without sushi bars or Charlie the Tuna comes from the new issue of Science, which contains a graph projecting the collapse of all of the planet’s fisheries by 2048 -- a wonderfully precise-sounding prediction that has approximately zero chance of coming true. (寿司バーも、マグロのチャーリーも消え失せた世界がやってくると『サイエンス』誌の最新号が伝えている。 2048年までに地球上のすべての魚介類が死滅するというグラフが掲載されている。 いかにもありそうでいて、確率的にはゼロだろう。) 「マグロのチャーリー」には参ったのだが、ひょっとしてマグロの一品種かと思ったら、商品キャラクターだった。 こんなキャラです↓ http://en.wikipedia.org/wiki/Charlie_the_Tuna John Tierney氏の記事は楽観的で、養殖とともに「漁業権取引」を一般化することによって、乱獲を防いでゆけるだろうという内容だ。 「2048年にオサカナがいなくなる」というおとぎばなしは、「マグロの刺身や寿司が食えなくなる」という形でニュースに仕立てられた。 けれど実際のところ、刺身や寿司のように重量あたりの価格が高い食べ方なら、いかなる魚介類もきっと店頭に並び続けると思う。 消えるとすればそれは、貴重なるマグロを大衆的に食う「ツナ罐(かん)」のほうだと思う。 たぶん世の中から先に消えるのは、ツナ・サラダやツナ・サンドウィッチのほうだ。 鶏のささみが、代替すると思う。現状では「ささみ」のほうが、高いけどおいしいから、結果オーライじゃないかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Dec 3, 2006 07:55:15 PM
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