テーマ:政治について(19782)
カテゴリ:ぼくの疑問符
鳩山由紀夫さんのニコニコ動画発言で勉強になったことがある。
外国人へ参政権を与えよという政治勢力は、もっぱら 「永住外国人」 (=いわゆる在日韓国人、在日朝鮮人がほとんど) のことを語っているものと、これまで考えていた。 拙著 『日本の本領(そこぢから)』 でも 232 ~ 240 ページで論じているが、批判対象は公明党の主張する 「永住外国人地方参政権付与」。 わたしの勉強不足で、鳩山由紀夫さんの言う 「定住外国人にも地方参政権を与えよ」 という主張はたんに 「永住」 を 「定住」 と言い間違ったものと思った。 甘かった。 「外国人参政権問題」 というときの 「外国人」 の定義が、従来の 「永住外国人」 (=在日韓国人・在日朝鮮人) からぐっと拡げられていたのだ。 正式には ≪定住者≫ という名の 「定住外国人」 は、インドシナ難民や日系ブラジル人、外国人配偶者の連れ子など、人道的に在留を認める必要のあるときに用いられる在留資格だ。 つまり将来的には、大量の北朝鮮難民や中国難民も 「定住外国人」 として扱われる。 このひとたちに地方参政権を与えよというのが、民主党の主張なのだ。 「外国人参政権」 というとき、その対象が 「永住外国人」 なのか 「定住外国人」 なのか、まずそこを質(ただ)す必要があるということだ。 「<永住>だけ」派と 「<永住>も<定住>も」派との間で泥沼のバトルをさせるのがよい。 永住者と定住者の違いをまとめた表をウェブ上で発見した。 (内容が正しいか検証していませんが、参考になさってください。) http://www.nifty.com/clq110/sankou/pdf/gaikoku/01.pdf * 鳩山由紀夫発言のもうひとつの問題は、日本をいわば 「仏の国」 だと言ったこと。 「仏教の心を日本人が世界でいちばんもっているはずなのに、地方参政権への門戸が定住外国人に対して開かれないのは残念」 と。 「日本は神の国だ」 と言った政治家がかつてあれだけ批判されたのに、なぜ鳩山発言のこの部分が批判されないのだろう。 屁理屈をつけるなら、鳩山発言は 「ほんものの仏教徒であれば定住外国人への地方参政権付与に賛成すべきである」 ということになる。 つまり、次期首相候補のひとりである政治家が、仏教寺院関係者をはじめ広く仏教徒と自認する人々に対して、 「仏教を信じるなら、日本語を満足に使えないような難民を含む定住外国人に対しても地方参政権を与えることに賛成すべきであって、そういう政治姿勢を示さないのは仏教精神にもとる」 と発言して、仏教教理に対して不当な干渉をした、ということだ。 そういう切り口で鳩山由紀夫発言は批判されるべきなのだが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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